【「Dive in Japan!」vol.04:鳥取県】かわいいダンゴウオと迫力ある日本海・田後の海中景観(4/39)
みなさん、こんにちは!
タンクの回す方向をいまだに迷うさちです。
日本の海に面している39県を潜り歩く「Dive in Japan!」4回目は、鳥取県の海をご紹介します。
今回は、岩美町の田後(たじり)の海に潜ってきました!
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田後ってこんなところ!
日本海側に面している田後の海のベストシーズンは夏!
夏になると透明度とともに水温も上昇し、最高で30度を記録することもあるんです。
複雑に入り組んだ海岸線は、山陰海岸ジオパークに認定されています。
そのため、迫力ある地形や海中景観の中を潜る「ジオダイブ」が楽しめるのです。
関西や中国地方からのアクセスが良く、多くのダイバーが訪れます。
最近では、関東での知名度も上がり、関東からのお客さんも増えているとか!
個人的には、泊まりで行くのがおすすめです。
日本海の海の幸やお酒を味わったり、鳥取砂丘を観光したりと、ぜひ、ダイビング以外も楽しんでほしいと思います。
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おススメの陸の風景ー上から見ると、その地形の複雑さが良く分かりますね。ダイナミックな地形も田後の売りの一つです。菜種島は展望台からも青い海が見られますよ
田後の海へGOGO!
今回の取材で訪れたのは、5月頭。
残念ながら春濁りの時期に重なり、透明度はそんなに良くありませんでした。
それでも、海藻の森や地形を潜るのはとても楽しかったですー!
ちなみに、ダイビングスタイルは基本、ボートダイビングとなっています。
田後の海を一躍有名にしたのは、どの海よりもたくさん見られる「ダンゴウオ」の存在ではないでしょうかー?
5月には、そのダンゴウオが、自分で探せるほどどこにでもいるという状態になります。
その数、多い時で一つの海藻に20匹以上!!
クロメという海藻の種類を覚えれば誰でも探すことができます。
当然、今回の目的もこのダンゴウオちゃん。
ただ、田後の本当の魅力はワイドにこそ、あるんです。
夏の透明度が上がった時の地形や、沖の隠れ根で見れるハマチの大群。
ぜひぜひ、夏には、ダンゴウオちゃんだけでない、ダイナミックな田後を味わっていただきたいです。
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5月ごろはまだ水温も低く、浅いところには海藻の森があります。
この森は、海や魚にとってとても重要な存在です。
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田後に行くなら「菜種島」の不思議な洞窟に潜ってみてください〜!
奥にいくと2股に分かれていて、左の穴がブルー、右の穴がグリーンに見える不思議な洞窟なのです。
透明度が良いときほど、そのコントラストを楽しめます。
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洞窟はどこも浅く、水面に顔を出すことができるので、ビギナーの方でも楽しむことができますよ。
そして、見逃せないのが、ハマチの大群!
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「ヤマダシ」という沖の隠れ根のポイントでは、ダイナミックな地形と、ハマチの大群に会うことができます。
ぜひ、ハマチに巻かれてください!
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ここは、上級者ポイントの「イドグリ」です。
誰もが行けるダイビングポイントではなく、まだ開発中で、潜るたびに新しい発見があるという……魅惑の場所!
日本海では珍しい、サクラダイの群れを見ることができますよ。
田後に通ってスキルを磨き、いつか潜ってみましょう。
田後の生物たち!
かわいいかわいいダンゴちゃんとランデブ~♪
個人的には、夏の田後のワイドが大好きです。
しかし、やっぱりダンゴウオちゃんは何度見てもかわいくて、毎年5月のゴールデンウィークは田後に来てしまいます。
ブルーラインさんと一緒に、ダンゴ撮影講座もやっているますので、ぜひ来年のゴールデンウィークは遊びに来てくださいね♪
では、かわいいダンゴちゃんと、田後の生物達をご紹介しましょう!
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この時期の面白いところは、天使の輪の赤ちゃんから、ちょっと大きくなったお兄さんまで、色々な成長過程のダンゴちゃんが一緒に見られることです。
この子も大きく見えますが、大きさは一センチほどなのです。
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個体数が多いということは、それだけ色々なシチュエーションで撮影ができるということ。
ほかのエリアではいる場所や環境が限られてしまうので、撮影パターンが一緒になってしまうんですね。(しかも渋滞してたり・・・)
田後では一人1ダンゴはあたりまえ~~、心行くまで1時間、ダンゴちゃんとじっくり向き合えるので、作品を撮るには最高なのです。
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下から光を当てて撮影してみました。
じっくりいろいろな撮影方法を試せるので、楽しくて時間もあっという間です。
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なんだかんだ、産まれたばかりの天使の輪があるダンゴちゃんがかわいく、ロックオンしちゃいます。
家の近くに田後があれば、毎週通うでしょうね・・・(西日本の皆様がうらやましい・・・)。
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もちろん、ダンゴウオだけが田後ではありません!
冬の時期は、多くの種類のウミウシも見ることができます。
この子は、ホヤの上でウネウネしてました・・・。
何をしてるか分かりませんが、被写体としては100点ですね(笑)。
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きれいな海藻にアメフラシが付いていました。
よく見ると背後にワレカラが・・・(汗)。
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田後のシンボル的な存在になっている、ヒメタツです。
ガイドの山崎さんがずっと観察を続けており、NHKの「ダーウィンが来た!」でも取り上げられたほどです。
ぜひ、一度は見せてもらってくださいね。
関東には、まだまだ知らない方も多いかもしれませんが、飛行機だと鳥取まで1時間ほど、空港からも田後は近いので、夏の伊豆の渋滞を考えると、田後の方が実は全然近かったりします(笑)。
行きは飛行機、帰りは電車ならば、土日でも十分潜って帰ることも可能なのです。
ぜひ、これからベストシーズンを迎える鳥取田後の海に遊びに行ってみてくださいね。
陽気なスタッフがお迎えしてくれますよ~。
夏は岩ガキが美味しいんだよな~。
最後に、今回のアイス!
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イカ墨ソフト!!!
お隣はアニメ「Free」の松岡凛君。
田後はアニメの題材にもなった地で、聖地巡礼をしている人にも良く会いますよ。
ぜひ、イカ墨ソフト食べてみてくださいね!
*
「Dive in Japan!」は、YouTubeチャンネル「うみさちTV」でもご紹介しています。
YouTubeチャンネルの方が生物をたくさんご紹介しているので、合わせてもお楽しみください。
そして、お気に召したらチャンネル登録お願いします!
お世話になったショップさん
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今回お世話になったのは、「ブルーライン田後」さん。
全く0の状態から、漁協に掛け合いこの地にダイビングショップをオープンさせた。
ポイント調査もすべて一人で行い、この地のメジャー化に力を注いできた、オーナーの山崎さん。むらいはオープンするときの取材でご一緒させてもらってからのご縁です。
基本ボートダイビングで、リクエストに応じて、ワイドの海もじっくりフィッシュウォッチングも柔軟に対応してくれる。とにかく言いたいのは、「うちのシャワーの水圧は日本一!」だそうです(笑)。
現在は、鳥取砂丘沖の新ポイントを開発中だとか・・・。
■「Dive in Japan!」にかけるむらいさんの熱い思いはこちらから↓
【むらいさちインタビュー】日本の海の魅力を発信したい〜「Dive in Japan」、youtubeチャンネル「うみさちTV」始動への思い〜
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