<サクラダンゴウオ速報>鳥取県・田後で秋冬シーズン開幕!2020年「ヤマサキ春のダンゴ祭り」も始まるよ~

鳥取県の田後(たじり)で、夏場は姿を消していた“かわいいあの子”が出ましたよ~!

2019年秋冬シーズンの第一サクラダンゴウオ、発見!!

早速、田後と言えばこの方、ブルーライン田後のオーナー・山崎英治さんにお話を伺いました。

田後といえばダンゴウオ
祭りに向けて絶好調の兆し

ーー山崎さん、2019年秋冬シーズンの第一サクラダンゴウオ発見、おめでとうございます。どんなかわい子ちゃんでしたか!?

山崎

ありがとうございます!
「ゴイシワラ」の水深12mあたりで、茶色っぽい子を見つけました。1㎝ちょっとの個体です。
「また出てきたかぁ、今シーズンもよろしく!」って感じですね(笑)

2019年11月24日に発見された第一ダンゴウオ(撮影/ブルーライン田後 山崎英治さん)

2019年11月24日に発見された第一ダンゴウオ(撮影/ブルーライン田後 山崎英治さん)

サクラダンゴウオとは?
2017年6月に発表された新種。国内では主に本州の日本海側に生息しており、太平洋側に生息する「ダンゴウオ」とは別種となる。



ーー田後では夏~秋の水温の高い時期以外は、ダンゴウオを見ることができると言われています。なぜ夏はいなくなっちゃうんですかね?

山崎

ダンゴウオは低水温を好むので、水温が高い夏の時期は穴の中に隠れているんじゃないかなと思います。

深場にいるのではという人もいますが、僕は違うと思っていて。というのも、田後のダンゴウオが見られるポイントから沖に出るには、何もない砂地を泳いでいかなきゃいけないんです。ダンゴウオには恐らく難しいですよね。

だから、じっと穴の奥に潜んで、冬眠ならぬ“夏眠”をしているんじゃないかなぁって気がします。

田後のサクラダンゴウオのシーズナリティ
<春(3~5月)>
幼魚のシーズン。いわゆる“天使の輪”を持つ2~3㎜くらいのベビーたちが大量発生。幼魚たちは3~4月ですくすく成長し、5月のゴールデンウイーク明けくらいには成魚に成長。

<夏(6~8月)>
6月末くらいまでは成魚が見られるものの、その後姿が見えなくなる。
(岩の穴の奥などに潜んでいる!?)

<秋(9~11月)>
早ければ10月末、通常なら11月くらいから再び成魚が姿を現し始める。
(★今回発見されたダンゴちゃんはこれ!)

<冬(12~2月)>
1~2月は繁殖の時期に入り、再び姿が見られなくなる。
(おそらくメスが産んだ卵をオスが守るため、多くが穴の中に潜んでいる?)

そして、2月末ごろからまた幼魚がちらほら……

2019年5月に田後で撮影された天使の輪がある幼魚(撮影/むらいさち)

2019年5月に田後で撮影された天使の輪がある幼魚(撮影/むらいさち)


ダンゴ on ダンゴ。運が良ければこんな奇跡的なシーンに会えるかも!?(撮影/ブルーライン田後 山崎英治さん)

ダンゴ on ダンゴ。運が良ければこんな奇跡的なシーンに出会えるかも!?(撮影/ブルーライン田後 山崎英治さん)




ーー田後がダンゴウオの聖地と呼ばれる所以は、やはり“ジオパーク”という地形の影響が大きいんですよね。山崎さんが1ダイブで見た、今までの最高記録は何個体ですか?
▶鳥取・田後(たじり)の海でダンゴウオがいっぱい見られる理由とは?

山崎

それこそ3~4月のベビーラッシュ時は、どこもかしこもダンゴウオだらけになりますよ! 以前、がんばって100匹まで数えたことがありますが、そこで力尽きてやめちゃいました(笑)

この海藻の表に14匹、裏に1匹、合計15匹のダンゴウオがいる(撮影/ブルーライン田後 山崎英治さん)

この海藻の表に14匹、裏に1匹、合計15匹のダンゴウオがいる(撮影/ブルーライン田後 山崎英治さん)


ーー探し方のコツとかはあるんでしょうか?

山崎

田後では-8~17メートルの水深で多く見られます。クロメという海藻にくっついていることが多く、一度目が慣れれば比較的探しやすいと思います。

ダンゴウオたちはあまり泳いだり移動したりしないので、一度見つけたらだいたいそこにいるかな。

岩の上に生えている海藻があったらぜひ探してみよう(YouTube「うみさちTV」より)

岩の上に生えている海藻があったらぜひ探してみよう(YouTube「うみさちTV」より)

山崎

あと、田後の成魚は赤い色の個体が一番多くて、次に緑色、その次はPG(ピンクゴツゴツ)、GG(グリーンゴツゴツ)が多いですね。
白っぽい色の個体が激レアです!

海藻の色など、住んでいる環境によって色が変化すると考えられていて、今回見つけた茶色や、ほかには紫色の個体も見られます。田後ならではの色のサクラダンゴウオを楽しんでもらいたいですね。

激レアカラーの白い個体。まるで砂糖をまぶしたトリュフチョコ…(撮影/ブルーライン田後 山崎英治さん)

激レアカラーの白い個体。まるで砂糖をまぶしたトリュフチョコ…(撮影/ブルーライン田後 山崎英治さん)




ーー写真に収めたい!というダイバーも多いと思うんですけど、初心者でもいけます?

山崎

成魚は20~30mmほど、幼魚だと2~3㎜くらいの大きさですから、誰でも簡単に!とは言えませんが……
幼魚サイズでもコンデジで撮影できますから、ぜひチャレンジしてほしいですね。

こっちを向かせようとしたり、こっちを向くのを待つのではなく、自分の方から動いて正面にいくといいと思います。
また、性格みたいなものがあって、ライトを照らすと嫌がる個体もいるので、その辺は配慮してあげてほしいです。

サクラダンゴウオを撮影中のむらいさちカメラマン(YouTube「うみさちTV」より)

サクラダンゴウオを撮影中のむらいさちカメラマン(YouTube「うみさちTV」より)


ーー今シーズンも「ヤマサキ春のダンゴ祭り」、無事に開催できそうですね!

山崎

2019〜2020年シーズンは本日無事、開幕宣言しました(笑)
冬は日本海側は海が荒れるので、潜れるチャンスは少ないですが、3月の幼魚が出てくるあたりから本格的なダンゴ祭りです。

田後でサクラダンゴウオを見た人、先着100名に白いお皿をプレゼントしますよ~!
※お一人様につき、1シーズン1回限り

ーーお皿って、まさに山●製パンのパン祭りじゃないですか!!(爆笑) 
ダイバーの皆さん、ぜひ田後にサクラダンゴウオを見に行って、お皿もゲットしてください。

山崎さん&サクラダンゴウオも登場☆
「Dive in Japan! 鳥取県田後の海をご紹介♪」

supported by ブルーライン田後

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「地元の海でダイビングショップを開きたい!」との想いから、鳥取出身の山崎さんが日本海に面する田後にオープンした現地ダイビングサービス。ダンゴウオをはじめ、生物のデータもそろっており、多岐にわたるリクエストに応えてくれる。日本海の撮影ガイドも多く引き受け、NHK取材班とはタツノオトシゴの貴重な交接シーンの撮影にも成功。施設、港、ダイビングポイントとコンパクトにまとまっており、ダイバーが過ごしやすい施設も整っているので、一日を快適に過ごすことができるだろう。

〒681-0071鳥取県岩美郡岩美町田後37-1
TEL&FAX 0857-72-8520

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PROFILE
大学を卒業後、ダイビング雑誌の会社に入社。
雑誌編集を数年経験後、IT企業でメディア制作、妊娠・出産系ウェブサイトの広告編集などを担当。
現在はフリーの編集者・ウェブディレクター・校正者・ライターとして働く。
校正技能検定中級。2児の母。
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