OM SYSTEM『Toughシリーズ』で撮る! 水中ワイド撮影のコツとおすすめアクセサリーを徹底解説

画角は120度くらいが使いやすいと思います。iPhoneの広角モードくらいで、使い勝手が良いです。広すぎると無駄なスペースができるので、最初は難しいです。ある程度慣れて、空間を活かしたいという方は180度くらいのものを選んでも良いでしょう。

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アクリル製とガラス製で、違いはありますか?

ガラス製のレンズは、シャープに写ります。しかし、高価でレンズ自体も重くなります。それに対して、ポリカーボネート やアクリル製のレンズは軽量でガラス製に比べて安価になります。ガラスに比べて写りが極端に変わるわけでもありませんが、逆光環境でゴーストやフレアーが出やすくなります。

ポリカーボネート やアクリル製と言っても一番外側のレンズだけで内側のレンズはガラスなので、傷がついた時に外側のレンズのみ交換出来るようデザインされています。レンズ交換でも価格に大きく差が生まれるので、傷がつかないように気を付けて使用しますが、傷がついてしまいやすいアクセサリーとも言えます。

必須アクセサリー:ワイコンの材質

ガラス:高価で重い。シャープに写る。
ポリカーボネート やアクリル:安価で軽量。ガラス製と比べると逆光環境でゴーストやフレアーが出やすく、傷がつきやすい

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おすすめのワイコンはなんですか?

AOIの「UWL-400A ワイドアングルコンバージョンレンズ 0.5X」です。水中での画角はおすすめの120度で、TGシリーズ専用に設計されているので、四隅の歪みなく撮影ができます。

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歪みなく撮影できるのは嬉しいですね!

別売のクイックリリースシステムアダプター(QRS-01-AD3)と、マウントベース(QRS-01-MB1/MB3)を使えば、着脱もねじ込まずに瞬時にできるようになるので、こちらもおすすめです。

必須アクセサリー:おすすめのワイコン

UWL-400A ワイドアングルコンバージョンレンズ 0.5X:広すぎない120度の画角で四隅が歪まないTG専用設計

ワンタッチで着脱できる

必須アクセサリー
②外付けフラッシュ

ワイコンをつけたら、ワイコンに隠れて内蔵フラッシュが使用できなくなります。そのため、自然光で撮影する時以外は、外付けのフラッシュが必須となります。

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こちらもマクロの時と同様、二つ付ける方が良いですか?

二つ付けましょう。フラッシュの照射角は意外に狭く 、一つではワイコン装着時の画角をカバーしきれないことが多いです。 また、広範囲に光を当てるためには、離れたところから光を当てる必要があります。離れるとさらに光は弱くなるので、二つ付けることをおすすめします。

必須アクセサリー:外付けフラッシュ

外付けフラッシュを二つ付けて、広範囲に光を当てる

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ライトではダメですか?

ライトでももちろんOKです。ただし、フラッシュの方が光が強く、遠くまで飛びますし、よりブレにくいので、写真にはフラッシュがおすすめです。ものすごくシンプルに考えるなら、動画ならライト、写真ならフラッシュです。

必須アクセサリー:ライトとフラッシュの使い分け①

動画にはライト、写真にはフラッシュがおすすめ

最近では動画から写真を切り出すことも増えています。TG-6やTG-7も4Kムービーを撮影できるので、プリントアウトしないのであれば、動画からの切り出しを前提に撮影しても良いでしょう。

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なるほど。写真でもライトが効果的な場合はありますか?

ライトの良いところは、フラッシュと違ってケーブルで防水ケースと繋ぐ必要がないので、セットが簡単です。また、写真の仕上がりをモニターで確認しながら光の強さを調整できるのも良いところですね。フラッシュの場合は一瞬の光なので、撮影してみないと仕上がりが確認できないので。

必須アクセサリー:ライトとフラッシュの使い分け②

フラッシュ:光が強くブレにくい
ライト:セットが簡単で仕上がりを確認しながら撮影できる

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両方同時に使うことはありますか?

ライトで被写体を探して、フラッシュで撮るということはありますね。撮影用にフラッシュとライトを同時に使うのは推奨しません。フラッシュのパワーが1とするとライトはその1000分の一くらいです。そのため、効果的なISO感度やシャッター速度が、ライトとフラッシュで異なるので、シンクロさせるのが難しいんです。

必須アクセサリー

フラッシュとライトを撮影に同時には使わない

色温度は5000ケルビンくらいのものを選ぶと良いでしょう。

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暖かみのある色味ですね。

TGの水中ホワイトバランスは青みを元々調整してくれているので、青い光よりも温かみのある色味の方が発色が良くなるんです。特に、フラッシュ撮影は光の色味が出やすいので気にしておきましょう。

必須アクセサリー:フラッシュの色温度

フラッシュの色温度は5000ケルビンくらい。赤みのある優しい色で、鮮やかさを引き立てる。

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フラッシュのおすすめはなんですか?

AOIの「UCS-Q1-RC」に拡散板「SD-02」をつけたものの2灯付けですね。

UCS-Q1-RCに拡散板SD-02をつけたもの

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マクロにもワイドにも使えるんですね。

はい。フラッシュとしてもライトとしても使えるのはもちろん、TGなどOM SYSTEM製品の「RCモード(自動で光量を最適化してくれるモード)」に対応しているので、光量調整が簡単です。拡散板「SD-02」をつけることで、より広範囲に光が回りやすくなるので、こちらもつけるのがおすすめです。

必須アクセサリー:おすすめのフラッシュ

フラッシュ:UCS-Q1-RC:ライトにもフラッシュにも使え、OM SYSTEM製品RCモードにも対応
拡散板:SD-02:少ない光量でも広い範囲を明るく照らす

水中ワイド撮影におけるTGとアクセサリーのセッティング

カメラの基本設定

カメラの基本設定は連載①でお伝えした内容をベースにしましょう。

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水中ワイド撮影の時ならではの設定はありますか?

水中モードは自然光なら水中スナップ、フラッシュを使うのであれば、水中ワイドです。

カメラの設定:水中モード

自然光:水中スナップ
フラッシュ:水中ワイド

ホワイトバランスは、自然光の場合は、写真の色味を見ながら変えていきます。深くなればなるほど、赤色が消えていくので、ホワイトバランスをディープにしていくことで、カメラが赤みを追加してくれます。フラッシュで撮影する場合は標準にしておきましょう。ディープにしてしまうと赤みが強くなりすぎてしまうためです。

カメラの設定:ホワイトバランス

自然光:浅瀬→標準→ディープの順に赤が強くなるので好みの色に調整しながら撮る
フラッシュ:標準

そのほかの設定や操作のコツは、連載①を参照してください。ここではポイントだけまとめています。

水中ワイド撮影時のTGの設定、水中での操作

⚫︎カメラの構え方
両手でカメラを固定して手ブレを防ぐ
左手を三脚がわりにする

⚫︎フレーミングや構図
良い写真を真似する

⚫︎モニター表示
モニターに罫線を表示する (おすすめは黄金分割)
OKボタン長押しでフォーカスポイントを選択する

⚫︎水中モード
自然光:水中スナップ
フラッシュ:水中ワイド

⚫︎フォーカスモード
基本はAF(オートフォーカス)でOK

⚫︎ホワイトバランス
自然光:浅瀬→標準→ディープの順に赤が強くなるので好みの色に調整しながら撮る
フラッシュ:標準

⚫︎露出補正とフラッシュ補正
フラッシュ補正で被写体、露出補正で背景の色を調整

外付けフラッシュの位置

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カメラの設定が終わったら、次は、アクセサリーですね! 外付けフラッシュはどのようにつけるのが良いですか?

基本の形は、アームを最大限に伸ばして、カメラ本体から斜め45度くらい後ろに下げます。光源の向きはレンズと並行にします。

フラッシュをカメラより45度後ろに下げる

上から見た図

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アームはどれくらいの長さが良いですか?

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PROFILE
IT企業でSaaS営業、導入コンサル、マーケティングのキャリアを積む。その一方、趣味だったダイビングの楽しみ方を広げる仕組みが作れないかと、オーシャナに自己PR文を送り付けたところ、現社長と当時の編集長からお声がけいただき、2018年に異業種から華麗に転職。
営業として全国を飛び回り、現在は自身で執筆も行う。2020年6月より地域おこし企業人として沖縄県・恩納村役場へ駐在。環境に優しいダイビングの国際基準「Green Fins」の導入推進を担当している。休みの日もスキューバダイビングやスキンダイビングに時間を費やす海狂い。
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