福岡ダイビングパーク4月オープン! 「ダイバー・地元みんなで持続可能なポイントに」木村氏の想い
福岡市の中心から車で40分ほどの距離に位置するダイビングショップ「糸島ダイブベース」が、「福岡ダイビングパーク」として4月1日にリニューアルオープン!NHKのワイルドライフや日本テレビのイッテQにも取り上げられた玄界灘の海の入り口となっているこの場所で糸島ダイブベースを2010年にオープンし、これまで運営してきた木村尚之氏に、リニューアルの詳細とその想いを伺った。
福岡ダイビングパークはどんな施設?
福岡ダイビングパークはダイビング、宿泊、飲食が揃った糸島の海沿いにリニューアルオープンした施設。糸島半島周辺や玄界灘へのボートダイビングのほか、牡蠣小屋の目の前にあるビーチエリアでも潜ることができ、トレーニングや体験ダイビング、シュノーケリングにもうってつけだ。
ダイビングの施設としてはシャワーや更衣室、器材洗い場はもちろんのこと、カメラの充電スペースを設けるなど水中写真を楽しむ方にも使いやすい施設となっている。
水中写真家の中村卓哉氏がアンバサダーを務め、「福岡水中写真塾」も開催。
また、地元で獲れた魚介類を使用したランチや特産品も提供され、夏に潜って冬場に獲れる牡蠣を予約購入なんてこともできてしまう。
リニューアルオープンにかける木村氏の想い
今回のリニューアルオープンは、施設が新しくなっただけではない。木村氏は地元の漁協の方々と福岡ダイビングパークの管理委員会を立ち上げ、訪れたダイバーにもダイブサイトを持続可能にするための活動に参加してもらう仕組みづくりも行ったという。具体的には利用料の中に管理費として1,000円を含め、その資金を環境保護、普及啓発、漁業者との相互理解の活動に充てるというものだ。たとえば、藻場の育成や水中清掃、牡蠣の養殖場といった水中の記録、フォトコンテストなど。もちろん活動自体にダイバーが参加することもできる。
ダイビングポイントの開拓は、その海を仕事場としている漁業者の方たちの理解や協力がなければできないことだ。長年、漁業者との信頼関係を築くことに尽力してきた木村氏は、訪れるダイバーの皆さんにも協力してもらうことが大切だと考えている。
「私はダイバー自身がダイビング環境を守らないといけないと思うんです。今存在するダイビングポイントがあるのは当たり前でなく、たくさんの方の努力で成り立っています。1970年代くらいのダイビング雑誌の漁業者とダイバー特集内のアンケートでは、漁協とダイバーの関係性を構築するのが懸念で、これ以上ダイブサイトは増えないだろうと回答しているダイバーが多かった。そんな時代もあったのです。にもかかわらず潜れるポイントが増えているということが、それを物語っています。でもこれがボランティアでは続きません。海の環境を守る活動を行うのはもちろん、地域に根ざして、漁業者と関係を築き協力していくことがダイブサイトを維持していくのに必要で、それにダイバー自身も参加してほしい。そういう想いで施設をリニューアルし、管理費を利用料に含める仕組みを導入しました」と木村氏。
「福岡ダイビングパーク」という名前にリニューアルしたのも、糸島エリアのみならず広く参画してくれる漁協や地域の方を増やして、福岡を代表するダイブサイトにしたいという想いも込められている。
福岡は大都市でありながら、全国主要産地市場(漁港)取扱金額1位2位を争うほど豊かな海を持つ場所。しかし漁業関連の産業が栄える一方で密漁者が多かった過去もあり、漁業者のダイバーに対する印象は良くなく、地元の方たちもダイビングができることすら知らない状況だった。木村氏はこうした福岡の現状を変えるため、2010年に糸島ダイブベースを作り、ボートダイビングを始めたという。そして現在ではどうだろうか。テレビなどメディアにも取り上げられ、ダイバーの間で玄界灘はメジャーなダイブサイトとなりつつある。
「福岡ダイビングパークへのリニューアルは、私個人と漁協の関係性で成り立っていたダイブサイトから、公式のダイブサイトへの第一歩。私の次の世代に受け継いでいくための第一歩なんです」。
福岡でダイビングポイントを開拓し、さらにそれを次の世代に繋げていくため活動する木村氏がリニューアルオープンした福岡ダイビングパーク。ぜひ次のダイビングに訪れてみてはいかがだろうか。
お得な4月中のオープニングイベント
⚫︎糸島リニューアルお披露目ダイブ
4月1日(金)、2日(土)、3日(日)限定
オープン特別価格 10,000円
(2ダイブ、ランチ込み)
⚫︎「世界遺産神宿る沖ノ島リサーチダイビング!」
4月10日(土) 定員6名様
リサーチ特別価格25,000円
(3ダイブ、ランチ付き)
この時期深場から上がってくる稀少種、シキシマハナダイを探しに沖ノ島へ遠征
⚫︎糸島ダイビングメニュー20%オフ
4月4日〜30日限定
(4月21−25日は西表遠征のためクローズ)