海洋写真家・吉野雄輔氏の『ひがたはたからばこ 青いカニみつけた』が世界に紹介したい日本の本に選出

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JBBY(日本国際児童図書評議会)のおすすめ本ブックガイド「おすすめ! 日本の子どもの本2023」の一冊に、海洋写真家・吉野雄輔氏の著書『ひがたはたからばこ 青いカニみつけた』が選ばれた。JBBYは「子どもの本を通して国際理解を」という理念に共鳴して1974年に設立され、日本と海外の子どもたちを本で結ぶさまざまな活動を行っている。

このブックガイドは、2021年9月から2022年8月に日本で出版された日本人作家による児童書のなかから、長年子どもの本に関わる仕事をしている7名が討議を重ねて、選書・執筆したもの。絵本23点、読みもの30点、ノンフィクション35点の合計88点が掲載され、吉野氏の著書がノンフィクション部門で選出されたほか、シャークジャーナリスト・沼口麻子氏著『ホホジロザメ』、水中写真家・高久(たかく)(いたる)氏著『ハタハタ』も選ばれている。

掲載ページ

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【選書方針】

日本で出版された海外にも紹介したい児童書
日本の子どもの本を代表するような、すぐれた内容の作品
海外の子どもたちが、日本の文化や、日本の子どもの現状に触れることのできるような作品
海外での翻訳出版を期待したい作品
日本の子どもたち、保護者、図書館・出版関係者にも紹介したい作品

吉野氏コメント

ひがたは、たからばこ  青いカニみつけた

ひがたは、たからばこ  青いカニみつけた


干潟とは、太陽や月の引力によって陸になったり海になったりする場所。西表島の干潟で生きる小さな生き物達を紹介した本です。コバルトブルーのカニをみつけた時の感動が、この本を作らせてくれました。茶色のヤエヤマシオマネキの子供が、まさかこんな色をしているなんて! 赤、青、黄色と派手なカニ達がたくさんいます。彼らが、日々変わっていく潮が満ちてくる時間が正確にわかることにも驚きました。森が作る栄養や泥を河が運び干潟が出来上がる。マングローブが生え、多くの生き物が棲める環境ができる。太陽や月、地球という星が作るリズムである潮の満ち引きに合わせて、生き物たちは生きているのだな〜ということがわかりやすいのが干潟でした。
この本は、ただ単に、青いカニが主人公というだけではなく、太陽と月、地球という星が作るリズムである潮の満ち引きに合わせて、生き物たちは生きている。
それがバックボーンにある。選んでくださった方が、その辺の事も踏まえて選出してくださったのは、とても嬉しかったです。

本書は、干潟の生き物たちを子供たちが知るきっかけとなることはもちろん、大人も楽しめる内容となっている。ぜひ多くの方に、手に取っていただきたい。

ひがたは たからばこ 青いカニみつけた

著者:よしのゆうすけ 写真・文
対象年齢:5歳〜
出版:徳間書店
出版年月日:2022/07/19
判型・ページ数:B5・32ページ
定価:1,870円(税込)

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海洋写真家・吉野雄輔氏プロフィール
海の写真家・吉野雄輔インタビュー
海の写真家・吉野雄輔インタビュー
1954年、東京生まれ。

大きな海の写真から小さな生きものまで、スチール写真を専門に、40年以上撮影している。写真集、図鑑、写真絵本、雑誌、新聞、広告などの世界で幅広く活躍。

著書に『海の本』(角川書店)『山渓ハンディ図鑑 改訂版 日本の海水魚』(山と渓谷社)、『世界で一番美しい海のいきもの図鑑』(創元社)発売7年目でもAmazonでベストセラー1位、増刷決定、8刷。『どうしてそうなった!?海の生き物シリーズ』
「海の色」「海の形」「海の暮らし」(文一総合出版)好評発売中〜!

たくさんのふしぎでは『海は大きな玉手箱』(101号)、『ウミガメは広い海をゆく』(174号)、『この子 なんの子? 魚の子』(294号)、『ヒトスジギンポ 笑う魚』(328号)、『サメは、ぼくのあこがれ』(354号)、『海のかたち ぼくの見たプランクトン』(391号)、『イカは大食らい』(第426号)など多数(福音館書店)

▶︎JBBY

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