愛媛・愛南の海をダイビング! 華やかで賑やかで美味しい、何度も訪れたくなるその理由とは

ドロップオフの先に行くと、先ほどとは違い、黄色いオドリカラマツがわさわさと生えている。何か生き物が間にいないかと目を凝らしていると、イサキの群れが現れた。ゆっくりマクロを探している暇がない。

壁にぶつかってくるイサキの群れ

でもちゃんとマクロも見つけてくれました。やっぱりカラフルなソフトコーラルやサンゴはマクロの背景としてよく映えるので、探して行きたいところ。

オオイソバナに擬態するオルトマンワラエビ

オオイソバナに擬態するオルトマンワラエビ

ちなみにこのオオイソバナめちゃくちゃ大きくて、これだけでも見応えあり。愛南では巨大なオオイソバナがそこかしこに生えていました。

横島は約2.5kmほどの距離を延々とこの花畑が続くそうだ。地形的に波やうねりの影響から守られている場所らしく、これだけのソフトコーラルが繁茂しているという。

ハードコーラルとソフトコーラルが戦争?
「クロハエ」

先程の横島断層とはうって変わってハードコーラルが群生する「クロハエ」へ。そこまで大きく離れているわけではないのに景観がまた違う。一番印象的だったのは、ミドリイシ系のサンゴの下からワサっと生えるトゲトサカ。グリーンのスカートから派手なピンクのパニエが飛び出しているみたいでかわいい。

まさにソフトコーラルとハードコーラルの共生! と感動していたが、高橋さんによると、ソフトコーラルとハードコーラルが縄張り争いをしているだけとのこと。共生というか、たまたま一番最初に栄えたやつがそこにたくさんいるだけなのだとか。

たぶん戦争中の壁

そう考えると、壁一面のイボヤギがいた場所は、他のサンゴが入る余地なくイボヤギが占拠したのだろうか。ビビッドカラーが勝利のカラーに見えてくる。

イボヤギ一強

大型で多様なソフトコーラルに圧倒される
「イナグラバエ」

イナグラバエは翔さんと香さんが一番好きなポイント。まんまと私もハマってしまい、今回のダイビングでは一番のお気に入りとなった。このポイントは長く伸びた根がいくつもあり、その根の一つ一つ、いや、側面ごとに景色が一変するのだ。

最初に現れたのはオレンジとピンクのイソバナが咲き乱れる壁。数年前に台風で大きなものは無くなってしまったらしいのだが、現在は小さなイソバナがいくつも壁から生えている。

一面華やかな壁

しかし、反対の根には黒に近いグリーンのナンヨウイボヤギが繁茂している。華やかなイソバナとはうって変わって少し不気味ですらある。

左右でまったく景色が違う

ナンヨウイボヤギの隙間から顔を覗かせるサザナミヤッコ

また別の根に移ると今度は山吹色の巨大なオドリカラマツの群生が。愛南の他のポイントでも大きなオドリカラマツは何度か目にしていたが、視界一面に広がっているのはこの場所が初めてだ。

ススキの草原かのように広がるオドリカラマツ

オドリカラマツに群れるイサキ

オドリカラマツやナンヨウイボヤギ、ウミウチワなどの森の間を抜けて浅瀬まで戻っていく

浅瀬に戻ると、明るい光がカラフルなトゲトサカに当たって美しい。

>>>>次ページ 何に出会うかわからないハウスリーフ「瀬ノ浜」

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PROFILE
IT企業でSaaS営業、導入コンサル、マーケティングのキャリアを積む。その一方、趣味だったダイビングの楽しみ方を広げる仕組みが作れないかと、オーシャナに自己PR文を送り付けたところ、現社長と当時の編集長からお声がけいただき、2018年に異業種から華麗に転職。
営業として全国を飛び回り、現在は自身で執筆も行う。2020年6月より地域おこし企業人として沖縄県・恩納村役場へ駐在。環境に優しいダイビングの国際基準「Green Fins」の導入推進を担当している。休みの日もスキューバダイビングやスキンダイビングに時間を費やす海狂い。
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