ガイドを付けないダイビングは、“バディダイビング”より“セルフダイビング”!? 【アンケート結果】
先日、ガイド(イントラ)無しで潜るダイビングスタイルのことを、バディダイビングと呼ぶのか、セルフダイビングと呼ぶのか悩んでいけど、皆さんはどうですか? といったアンケートをしました。
さて、何でこんなことになってしまったのか? の答えに、日本のダイビング事情の特殊性が表れているのかもしれません。
そもそも論を言えば、「ダイビング=バディシステムで潜るダイビング」なわけで、本来、いちいちバディダイビングとは言いません。
ガイドはプラスのお金を払って依頼するもの。
そして、バディに対して一人で潜るダイビングの名称はソロダイビング。
なんて、すっきり!
しかし、日本では「ダイビング=ガイド(イントラ)付きで潜るダイビング」が一般的になってしまったことで、むしろ、バディ同士で潜ることの方がレアになってしまったようです……。
そこで、推測ですが、「セルフダイビング」という言葉は、日本の標準であるガイド(イントラ)と一緒に潜るスタイルと対比される言葉として、「自分たちで潜るんだよ」ということと「でも、ソロ(単独)じゃないよ」ということの意味を込めて、苦肉の策で出てきた言葉なのでしょう。
このガイドやインストラクターが一緒に潜るスタイルがデフォルトというスタートが、ダイバーの安全意識とガイドの価値を下げている要因にもなっています。
バディダイビングがデフォルトで、ガイドはお金を払って依頼するもの、の方が価値も明確です。
話を戻して、つまり、本来の意味で言葉が通じない状況になっているので、どこに落としどころをつけるのかが問題となってきます。
アンケート結果を見ると、やはり、セルフダイビングという言葉の方が普及しているようです。
また、適切だと思う方もセルフダイビングという回答でした。
とある方が、「これもある種の“レトロニム”だね」とおっしゃっていました。
※レトロニム=後から登場した他の物事と区別する必要が生じたために、元からあった何かに対して後から遡って改めて付けられた言葉のことである。
検索でも圧倒的に「セルフダイビング」ですし、現状に合わせた言葉の選択がベターな気もしますが、この言葉にはどうしても違和感があり……。
正直なところ、きっと皆さんも同じ感覚で、バディダイビングをしっかり使っていくよう背中を押してもらおうと思ったアンケートでもあったのですが、まさかのセルフダイビングが適切派の圧倒。
一層、悩みが深くなってしまったようです……(^-^;