篠宮龍三氏&中村卓哉氏イベントレポート!写真展示は8月25日迄@オーシャナ
大阪のSONYで開催していたフリーダイバーで水中写真家である篠宮龍三氏(以下、篠宮氏)の写真展が、7月15日に終了した。そして、7月30日からは東京・東日本橋にあるオーシャナのオフィスにて、写真展示(一部)がスタート!
ocean+α / SEAaRING
住所:東京都中央区東日本橋2-17-6 華ビル1階 (左側)
時間帯:11-18時
電話:03-5839-2160
※スタッフが不在にしていることもあるので事前にお電話いただくと安心です
休館日:2022年8月9日〜16日(予定)
★オーシャナの隣にあります「カレーショップCUTTECO(クッテコ)」でも写真展示中。
7月30日と31日のスライドトークショーも無事終了!
篠宮氏と交流の深い水中写真家・中村卓哉氏(以下、中村氏)をゲストにお迎えして、7月30日夜と31日の日中にスライドトークショーを開催。
まずは、篠宮氏がアンバサダーを務めたスコッチウイスキー「タリスカー」で乾杯!
今回このイベントの為に貴重な1本をご提供いただいていた。
蒸留所がスカイ島の海風の当たるところに位置することで、海の潮の香りがするウイスキーに仕上がっていると言われている。
東京で海を感じてもらいながらのトークショーがスタートした。
7月30日は、オーシャナの隣にあるBAR東日本橋にて、スパイスカレーをアレンジした食事をご提供。まずはバーカウンターを隔ててのトークショーでした。
二人の掛け合いがなんとも和やかであった。
食事のあとは、オーシャナに場所を移してのスライドトークショー。
31日はオーシャナにて、この日のために用意した「夏野菜と鮮魚の冷製マリネカレー」を味わっていただきながら。
この日も二人の褒め合いトークショー。
篠宮氏「なぜモノクロームなのか。それは、より深く潜ったときに見えてくる色のない世界を表現したかったから」。
グランブルー。「たとえば、80〜100メートル潜っていくと青という色さえもなくなり闇となる。水面を見上げてもどこに太陽があるのかわからなくなる」と篠宮氏は淡々と話した。未知の世界である。そこにはその領域まで達した者にしか見られない、なだらかに変化するグラデーションが存在するそうだ。
そしてもう一つが「ゾーン」。アスリートは自身を極限まで追い込んで集中できた時、稀にゾーンに入ることがあるという。そこでは、音も聞こえない、色がわからない、動きがスローに見える、苦しくない、などという超人的なことが起こりうるという説明がされた。
篠宮氏が見てきたどちらの世界を共有するにもモノクロームが良いと感じたそうだ。
「撮るべき人が撮っている。だから自分はクジラを撮らなくてもいいかなと思っている」。
トークショー中に出た中村氏からのこの発言に驚いた。2010年にフリーダイビングの世界選手権で準優勝をし、2016年には現役を退いたものの、現在も業界にて活躍し続ける篠宮氏の経験と海との向き合い方、そして今回の写真展への思いをリスペクトしてのこと。篠宮氏は、憧れの写真家である中村氏に褒めちぎられて、嬉しさの反面恐縮している様子だった。
今回のトークショーでは、写真展開催のきっかけや写真展と写真集のタイトル『HERITAGE』に込められた思い、中村氏との馴れ初めなど、たくさんの話を聞くことができた。両日とも少人数制ということもあり、参加者とクジラ談議をする場面も。和気藹々。
特に印象的だったのは篠宮氏が「自分が撮った写真をみなさんに共有したことで、みなさんの中に生まれた感情を今回のトークショーを通じて知ることができた。それが嬉しい」と語ったことだった。
写真家にとって、目の前にあるものが事実。そこで自身が感じたものをカメラを通じて形にする。しかし芸術とは、見る側がそれをどう感じるかは自由なのである。
今回のトークショーは、発表スタイルではなく参加者との会話形式で進行していったこともあって、篠宮氏がこのように感じるきっかけになったのだと思う。
8月25日まで、オーシャナのオフィスと、隣にある「カレーショップCUTTECO(クッテコ)/BAR東日本橋」にて一部展示中。
ぜひお立ち寄りを。