パラサイト・ラヴァーズ連載エッセイ~寄生虫を追い求めるマニアック道~
押忍!
“その手”のマニアが集う変態秘密結社がありますねん。
はい。皆さんご存知の『パラサイトラヴァーズ』ですわ。
ほんでわたくし、恐縮ながらそこの会長やらせてもろてるんですけど、イベント事があっても、なんやかんやみんなに押し付けて、“なにも専務”状態の会長なんです。
ほんま「俺がパラサイトやがな!」ちゅう話しや。
白石です。
わたくしセブでガイドしているのですが、最近「ベニハゼって、いろんなタイプの寄生虫に愛されてんねんなぁ〜」いうことに着目しました。
ベニハゼは泳ぎまくることもしませんし、ぱっと隠れても全く同じ場所に戻ってくる習性があるので、パラサイトの側からしたら寄生しやすい相手なのかもしれませんね。
いくつかのパターンの写真を集めることができましたので、今回は『ベニハゼに付く寄生虫たち』をテーマに紹介します。
まずはオーソドックスなやつから、ハゼノワキザシ。
ナイスネーミングです。
このハートの部分のようなところが卵塊で、本体はハゼの体内に食い込んでいます。
種によってこの卵塊の形状が異なりますが、ストレートタイプのものや、ねじねじのコイル状のタイプのものも存在します。
このハートのタイプは、かなりチャーミングでかわいいですね♪
あなたのお耳にど〜ですかぁ〜?
次に紹介するのは、ちょっと名前分かりませんが、内部に寄生している寄生虫です。
特定の地域で、そこそこの確率で見られます。
この手の寄生虫はなにぶん体内にいるので撮影が難しく、普通に正面からストロボを当てて撮ったのでは、上手に写すことができません。
これはバックライトを当てて体を透かすことによって、その“姿”を撮影しています。
レントゲン写真のような“影”がより一層不気味ですね…。
お次は、ゾウアザラシです。
嘘です。
こちらはシリウスベニハゼの吻の部分に寄生しています。
シロオビイソハゼもたまにこのような寄生のされ方されているのを見掛けますが、なかなかお目にかかれないレアな事例です。
「目の上のたんこぶ」を地で行く、煩わしさです。
絶対、邪魔やろなぁ〜〜。
最後の写真は、ウオノエです。
ウオノエは優れた遊泳力をもつ逞しい寄生虫で、スズメダイについたり、ニザダイについたり、様々な生物を宿主として選びます。
しかしベニハゼに付くのはごっつレアで、見つけたときはとっても興奮しました♪
ベニハゼ自体が20mmぐらいの生物なので、このウオノエはほんと数ミリサイズですね。
今後ウオノエ自体のサイズが大きくなったら、恐らくある程度のところで宿主を変えるんでしょうけど、どうせならベニハゼと同じぐらい大きくなったアンバランスな寄生っぷりを見てみたい気もします♪
ちょっと挨拶させてください。
初めオーシャナさんから、この『パラサイトラヴァーズ』連載のための枠作ってくれはるて聞いたとき、ジャンルがジャンルなだけに、「粋なウェブサイトやなぁ〜」いう感動と、「ホンマに大丈夫なん?」いう不安とで戸惑いを隠しきれなかったんですが、パラサイトを愛してやまない?会員のみなさまの魅力的な記事は毎回楽しみで、あっちゅうてる間に今回で最終回を迎えることになりました。
「いいね!」のカウンターがたくさん回ってるところを見ると、「なんや 自分ら、好きなんや〜〜ん♪ やられてるでぇ〜〜〜!!」いうのが率直な感想です。
今回こういう機会を作ってくれはったオーシャナさんの懐の広さと、毎回素敵な記事を書いてくれはった会員の皆さんと、もちろんこのパラサイトラヴァーズの記事を読んでくださってる読者の皆様に、とっても感謝しております。
楽しい時間をありがとうございました♪
また、どこかでお会いましょう〜〜〜!
あなたの心に、パラサイト!
投稿者プロフィール
白石拓己。
1980年生まれ。
2001年からダイビング開始、2005年にインストラクターになり、パラオ、柏島で修行しセブに渡る。現在は、セブのマクタンに店を構える『アクエリアスダイバーズ』の代表。
また、変態秘密クラブ『パラサイトラヴァーズ』の会長でもある。
がっつりマクロ、メルヘン、FACE、寄生虫、なんでもござれ。