10人しか潜ったことがないサイパンの穴場ポイント「エンド・オブ・ラウラウ」
サイパンの穴場ポイント「エンド・オブ・ラウラウ」へ
ラウラウといえば、Cカード講習でもお馴染みの、ビギナーから楽しめる、サイパンを代表するビーチポイント。
でも、「エンド・オブ・ラウラウ」って、知っていますか?
今回、ナビゲートしていただいている、サイパンのガラパンにダイビングショップを構えるMSCのトシさんこと、山口仁さんに「穴場に潜りたい」とリクエストしたところ、教えてもらったのが、この「エンド・オブ・ラウラウ」。
なんだか、一度入ったら二度と出てこられないような、ちょっと怖いネーミングですが、ビーチポイント「ラウラウ」のもっと先にあるとのこと。
トシさんに見どころを聞くと、「ゴルフボールがあってだね……」
まあ、とりあえず潜ってみましょう! 笑
ただ、「行けると見込んだ人しか連れて行かないからね。あ、ちなみに中村さん(同行の水中カメラマン)は多分大丈夫」というレアポイントで、今までエントリーしたことあるのは10人ほどという。
ところで、私はダメですか……?
「ルコちゃんは、水中はまったく問題ない。ただねぇ~」となぜか渋りぎみ。
とりあえず行ってみてから考えることにするとお願いして連れて行ってもらいました。
断崖絶壁からエントリーすると美しいブルーの世界
う~む、なるほど。
エントリーは何とか行けそうですが、エグジットは腕力オンリーのロッククライミングなわけですね……(あとでエキジットの写真を見てください)。
「行けます! 大丈夫です……いけま……す……、行きましょう!!」
V字の窪みを目がけて崖からエントリー。
3m強。もはや飛び込み台の高さです。
崖の下をくぐって外に出ると、一面に広がるのはサイパンでも珍しいほどの濃いブルーの世界。
何だか、ビーチではありえないほどの透明度!
透明度抜群なので、魚は少ないのですが、たのっしいっっ!!!
エントリー後、ドロップオフを左手に見ながらドリフトダイビング。
ドリフトとはいっても、風から守られるエリアになるので、強烈な流れではなく、ゆったりのんびりと流れに身を任せます。
そして、ゴルフボール!
なんでも、崖の上にゴルフ場があるんだとか。
このことを言っていたのですね。
大量にあるゴルフボールでお手玉して遊んだり、抜けられないかと焦るようなトンネルをくぐったり、アドベンチャー感がそこかしこに満載のポイントでした。
何より、誰も潜っていない海を潜るのはワクワクします。
選ばれし者のみに許されるアドベンチャーダイビング
さて、楽しい時間はこれでおしまい。
いよいよやってきました、魔のエグジットタイム。
まず、エントリーの時に用意しておいたロープに器材をくくりつけ、ガイドのトシさんは自力でロッククライミング。
器材を引き上げ、その後私も自分の器材を引き上げてもらい、いざ、身体の番。
ぬおおおおおおおおお。
富士山も山頂まで行ったし、箱根から豊橋まで歩く200キロハイクとかもしたことあるしと、腕力と体力には割と自信があったのですが……。
つ……つらい。
でも、こればかりは自分で這い上がらないとどうにもならないので、今後潜る方は、自分の体力と相談してくださいね。
自分でどうにかできると見込まれた人のみが“選ばれし者”としてエンド・オブ・ラウラウを目指すことができるのです。
※
もちろん初「エンド・オブ・ラウラウ」の中村卓哉カメラマンにも感想を聞いてみました。
中村
「エンド・オブ・ラウラウは名前の通り、まず、ロケーションが凄い!アドベンチャー感は満載だし、冒険心を掻き立てられる。そして、このエントリー/エグジットのスタイルがまさに“選ばれし者のみ潜れる海”って感じですね(笑)。今まで10人しか潜っていないとのことで、潜っただけで優越感!また秘境感も味わえて楽しかったです」
「水中は、サイパン自体透明度が良いけれど、ここは群を抜いて良い。断崖絶壁にあるエントリーポイントなだけに、エントリーした瞬間にスコーンと抜けているのが気持ちいいです。一応(崖だけど)ビーチエントリーなのにボートダイビングみたいなクリア感で感動しました! もう1本くらい潜りたかったな~~。」
※
エンド・オブ・ラウラウに潜っているのは、サイパンでは今はMSCだけだとか。
“選ばれし者”になれた暁にはぜひエンド・オブ・ラウラウをご堪能あれ!
ダイビングサービスMSC
MSCは1972年の設立された、これまで無事故の老舗ダイビングショップ。
トシさんは、NMDOA(北マリアナ諸島ダイビング事業組合)の代表でもあり、NMDORを通してサイパンのダイビングの安全や発展に力を注ぐ。
今話題のソフトバンク工藤監督に似ていることは、本人が喜ぶかわからないので言っていない。