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今年もアツいぞ、粟国島のギンガメトルネード!!イソマグロにロウニンアジ…次々と現れる“回遊魚天国”で冒険ダイビングを閲覧無制限

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現地からレポート

こんにちは、水中写真家の上出俊作です。

4月の下旬、沖縄本島からフェリーで行ける離島「粟国島(あぐにじま)」に行ってきました。

今日は、まさに今ベストシーズンに突入した粟国島の魅力を、僕なりにお伝えできればと思います!

粟国島01_ギンガメアジ_上出俊作

粟国島はこんなところ

粟国島がダイバーにとってどんな場所なのか、まずは簡単に説明させてください。

爆発的に群れたギンガメアジが「玉」となり、ロウニンアジやイソマグロ、ナポレオンなどの大物が次々と現れる島。

それが粟国島です。

本当に簡単でごめんなさい。

でも、ダイバーにとってはそれだけで十分ですよね。

人はこの島を「回遊魚天国」と呼びます。

aguni2

粟国島には大物を狙えるポイントがいくつかありますが、圧倒的に有名なのは「筆ん崎(ふでんざき)」

特にギンガメアジの群れはこのポイントで狙えるので、シーズンに当たる4~7月は筆ん崎を中心に潜ることになります。

潮通しのいいポイントで、時には強い流れの中を泳ぐこともあるので、中上級者向けの海と言えるのではないでしょうか。

ギンガメアジの群れとの遭遇率が最も高くなるのは5~6月と言われています。

4月はギンガメアジたちが群れ始める時期で、遭遇率は5月よりも落ちますが、そのぶんダイバーが少ないので個人的には4月の粟国島がのんびりできて好きなんですよね。

粟国島のダイビングスタイル

粟国島で潜る方法は、大きく分けて2通りあります。

1)島に滞在してのんびり&たっぷり潜る

ひとつめは、那覇の泊港から毎日出航している「フェリー粟国」で粟国島に渡り、島の宿に泊まって現地サービスを利用する方法。

泊港を朝10時頃出港して12時過ぎには粟国島に到着するので(所要時間は約2時間10分)、到着日の午後から2本潜ることができます。

フェリーが粟国島を出港するのは14時頃なので、1泊2日で那覇に帰る日程でも、帰る日の午前に2本、計4本潜れることになりますね。

現地のこじんまりとしたショップで少人数で潜れますし、島でのんびりできるので、僕はいつもこちらのスタイルです。

ただ、毎年5月にはフェリーのドック(運休)があるので注意してください。ドック期間中は3日か4日に1日くらいの頻度で代船が出ます。

その間はダイバーが少なくてゆっくり潜れるので、長期で滞在できる方にとっては逆におすすめなのですが。

2)那覇から遠征して日帰りで潜る

ふたつめは那覇近辺に宿泊して、沖縄本島のダイビングショップを利用して日帰りの遠征船に乗る方法。

出港時間はかなり早くなりますが、日帰りで筆ん崎を3本潜れて、夜は那覇の街でワイワイ飲めます。

「沖縄本島の馴染みのショップが粟国遠征もやっている」なんていう場合は、普段ガイドをしてくれているインストラクターが引率してくれるという安心感もありますね。

といわけで、それぞれの良さがあるのでどちらのスタイルが良いとは一概には言えません。

スケジュールやダイビングスタイルによって選んだり、使い分けたりすればいいと思います。

粟国島03_ギンガメアジ_上出俊作

ベストシーズンの粟国島へ
出るか?ギンガメトルネード

今回は、粟国島ダイビングのパイオニア「美南海ダイビングクラブ」さんにお世話になりました。

3日間ガイドしてくれたのは、店長の新城侑也さんです。

到着日の午後2時頃、今年初めての筆ん崎を潜りました。

実を言うと、今年は4月後半になってもギンガメアジの群れとの遭遇率が安定しておらず、僕が粟国入りする前日まで見れたり見れなかったりという状況だったんです。

なので、「1本目はウォーミングアップかなー。会えたらラッキだなー。」なんて思っていたんですよね。

エントリーしてから5分後くらいでしょうか。

先頭を泳いでいた侑也さんが、夕立の後に虹を見つけたような自然さで、遠くを指さしました。

僕はいわゆる「もってる男」でもないですし、そんなにうまくいかないだろーと自分に言い聞かせつつ……口元はにやけていましたね。

30mほど前方の薄っすら見える根の上に、もうひとつ大きな根が乗っているように見えます。そう、お目当てのギンガメアジの群れです。

しかも、群れがきれいな球体になって、グルグルと回っているではありませんか!!

この日はお天気が悪く水中も暗かったため、あえて海を暗く落とし、アジのギラギラ感を際立たせるように撮影してみました。

粟国島04_ギンガメアジ_上出俊作

ギンガメアジが群れるポイントは沖縄にもいくつかありますが、これほどまでに密度の高い群れは、この島でしか見ることができないように思います。

しかも、ギンガメアジを狙える水深は平均15m前後と浅め。

実際に、3日間で20mを超える水深まで行くことは一度もありませんでした。

外洋性のポイントなので透視度もいいですし、正直、群れを撮るのにこれ以上コンディションがいい環境はなかなかないと思います。

そしてこの日は、ギンガメアジ以外にも様々な大物が登場してくれました。

イソマグロにナポレオン、メーター級のカスリハタ。

まさに、粟国島のオールスターです(写真がないのはお許しください……)。

粟国島のポテンシャルを見せつけられた初日が終わり、僕は3日間分の仕事を初日で終えた気分になりました。笑

粟国島05_ギンガメアジ_上出俊作

出たり出なかったり…
だから“大物”ダイビングはおもしろい

粟国島2日目。

昨日ある程度ギンガメアジの群れは撮れたし、今日は他の大物たちを積極的に撮影しよう!という気持ちで潜りました。

しかし、まずギンガメアジがいない……

そして、昨日後回しにした他の大物たちもいない……

ブラックフィンバラクーダの小型編隊が、僕たちの心を少しだけ癒してくれましたね。

こういうこともそう頻繁には起こらないので、いろいろタイミングが合わなかったことと、僕が初日で仕事を終えた気分になっていたことが原因だと思います……

粟国島06_ギンガメアジ_上出俊作

3日目、予報が外れてピーカンでした。

このまま梅雨入りかなと思っていたので、うれしい誤算です。

昨日は今日のためにあったんだ、と思うことにしました。笑

僕の気持ちなんて魚にとっては知ったこっちゃないでしょうが、ギンガメアジは顔に似合わず?お利口さんですね。

ちゃんとブイの下で待っていてくれました!

お天気良し、透明度良し、ギンガメ良し。

あとは群れを散らさないようにゆっくり近寄って、想像力を膨らませながら撮るだけです。

粟国島_ギンガメアジ_上出俊作

粟国島08_ギンガメアジ_上出俊作

群れの動きをよく観察して、進行方向に回り込めると迫力のある写真が撮れるのではないかと思います。

ロウニンアジを絡めてあげるのも、動きが出ておもしろいですよね。

粟国島09_ギンガメアジ_上出俊作

根の上にいた群れが中層に移動し、最後にはTHEトルネードになってくれました。

これでもう、お腹いっぱいです。

粟国島10_ギンガメアジ_上出俊作

粟国島で冒険ダイビングを!
ギンガメ以外にも魅力溢れる海

1年ぶりの粟国島でしたが、理屈抜きで楽しかったです。

でも楽しいだけじゃなくて、この海でギンガメアジの群れを撮るということは、自分にとってはひとつのテストのようなものなんですよね。

潮の流れに負けずに泳ぎ切る体力と泳力。
絶え間なく変わる状況の中でポジショニングやフレーミングを決める判断力。
海の明るさや群れの質感をコントロールする撮影の技術力。

これらすべてが備わっていて初めて、イメージ通りの写真が撮れると思っています。

もっと言えば、そこに何かイレギュラーな要素が加わると、イメージを超える作品が生まれるのかなと。

えらそうに言っていますが、僕も今回の撮影でいろいろとミスをしました。

ポジション取りを間違えたり、ストロボが強すぎたり……ロウニンアジがギンガメアジにアタックする瞬間に、モニターを見て写真の確認をしていたり。

ひとつひとつ失敗して勉強して、次に生かすしかないですね!

今回、群れの撮影について新たに考えたことや試したことは自分のブログにまとめましたので、ぜひこちらも読んでみてください。
▶上出俊作さんのブログ「陽だまりかくれんぼ」

今日お伝えしたのは、粟国島の魅力のほんの一部です。

「粟国はギンガメだけじゃない。一緒に冒険する気持ちで島に来てくれたらうれしい。」

店長の侑也さんが、島酒を飲みながらポロっとこぼしていました。

ぜひ、あなた自身の目で、粟国島の魅力を丸ごと見て感じてきてください。

それでは、今日もここまで読んでくださりありがとうございました!

■撮影・取材協力:美南海ダイビングクラブ

上出俊作さん
プロフィール

水中写真家上出俊作氏

2014年、かねてから抱いていた沖縄移住の夢が抑えきれなくなり、製薬会社を退職し沖縄本島に移住。現在は「水中の日常を切り取る」をテーマに、海で暮らす生き物たちの姿を撮り続けている。

▶上出俊作さんのブログ「陽だまりかくれんぼ」
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▶上出俊作さんのその他の記事はこちら

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