奄美大島が北限の魚を探せ!…なのに、マンタ・イルカ・ハンマーも出現!?〜WEBマガジン@奄美大島北部、明日公開!〜

奄美大島北部に位置するダイビングショップ・ネバーランド取材前夜のこと。
オーナーの古田直基さん(ちょっくん)と今回の取材テーマについて電話会議をしていた時・・・、「実はなルコちゃん、もしかしたらアカネハナゴイって奄美大島が北限かもしれん」と言い出したちょっくん。

「なんと!それは面白そうですね!」とすかさず食いつき、掘り下げました。
一般的に「普通種」と言われがちな魚でも、「北限」というフィルターにかかることで違う楽しみがあるのではないか、話題にも登りやすくなるのではないかーー。
ということで、今回の取材では「奄美大島が北限の魚」を探してみることに

すかさず、「取材までに他にも北限の魚がいるのか、いくつか見つけておいてください(笑)」と、むちゃなお願いをして電話会議は終了しました。

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2017年12月に新築したショップに顔を出すなり「北限の魚、結構いんで!たぶん!“俺調べ”だけどな!(笑)」と、おどけて出迎えてくれたちょっくん。

“THE俺調べ・奄美大島が北限の魚”リストを作成し、見せてくれました。

ざっとその数・・・15種!!!

「こんなにいるの?」と内心思っていたら、同行していた越智カメラマンがぼそっと「これ・・・全部撮影するの?」と呟いていました。(笑)

“確実に”奄美大島が北限の魚ベスト3!

「色々出したけど、確実に北限なんは、これらよ!ガイド会のメンバーにも言われたことあるから確かなはず」
と、教えてくれたのは、以下の3種。

取材班で勝手にランキングをつけてみました。
ちなみに、今回は「定住していること」を条件に、「奄美大島が北限の魚」を見つけることとなりました。

第1位:ニシキテグリ

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なぜニシキテグリなのかと聞けば、「色鮮やかで可愛いから」とのこと。

ニシキテグリはベラの仲間。
実は、同行の越智カメラマンもちょっくんもベラが大好きなんです。なぜって、色鮮やかだから。(笑)
今回の取材時には、ベラが終始話題にのぼっていました。

「結構、雑魚に扱われるけど、ベラの魅力を広めたい!」とちょっくん。

越智カメラマンも、「フラッシャー系の撮影をするのはテンションがあがる」と言っており、ベラ話で盛り上がっていました。
ダイビングの最後は、「窒素抜きのためにベラの産卵を撮影してください」とスレートに書かれ・・・何度ヤマブキベラの産卵撮影に挑んだことか。

その時の様子は、まもなく公開のウェブマガジンをお楽しみに!

第2位:タンザクハゼ

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潮通しの良い深場の砂泥に生息するハゼ。
リボンボビーと呼ばれ、体はすごく綺麗なのですが、撮影地が暗いのなんの……。

しかも水底はふっかふかの泥。
もともと視界が悪く、さらに少しでも中性浮力を失えば一気に視界はゼロ。
セノーテを泳ぐときのような“フロッグキック”を使って砂を巻き上げないように進みました。

ちょっくん曰く、ここの砂泥地には3種のタンザクハゼが生息しており、写真の子たちは、タンザクハゼSP。
ただ水深は、浅すぎず深すぎずの18〜25mなので、挑戦しやすいのもオススメポイント。
越智カメラマンも夢中になったこの子達、ぜひリクエストして見てください。

第3位:アマミホシゾラフグ

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「なんでこれが1位じゃないんだ!?」と思う方もいるかもしれませんが、アマミホシゾラフグは時期が限られているので3位にランクイン。

ちなみに、時期は3月中旬〜7月ごろまでで(今が旬♪)、2011年に嘉鉄集落の沖合で発見されてから、「奄美大島固有種」ということもあって、全国のダイバーがその愛らしい姿を見ようと訪れています。

水深は時期にもよりますが、だいたい10〜30m程度。
8月以降もネバーランドではアマミホシゾラフグの調査に出ていたそうですが、水深が深くなりすぎて見つけられなかったとのこと。
体長15cm程度の小さな体で求愛のために直径2mほどの巣を作る献身的な姿に惚れ惚れするかもしれません。

ただし、巣をフィンで巻き上げてしまったり、あまり近づきすぎたりしてしまうと生態系を壊してしまう恐れもありますので、ガイドの指示に従って観察や撮影を行うようにしてくださいね(アマミホシゾラフグに限りませんが)♪

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“たぶん”奄美大島が北限の魚7選

たぶんってなんだよ(笑)って感じかもしれませんが、今回の取材の定義としては、「奄美大島に定住している」こと。

なので、見たことあるかな〜程度ではなく、「確実にいつもいる」が条件になっています。

前回のウェブマガジンの時にも、言葉巧みに生物を紹介し、越智カメラマンを虜にしていたちょっくん。
今回の北限の魚では、「ちょっくん的にどんなところが好きか」もあわせて聞いてみました。

1:アカメハゼ

好きなところ:ピンクの瞳

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ミドリイシ系のサンゴの上で見かけることの多いアカメハゼ。
つまようじ大の小ささにお米ほどのピンク色の目がかわいらしい魚です。

2:オイランハゼ

好きなところ:淫らな色遣い

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紫・緑・ピンクに青と、たしかに妖艶な配色のオイランハゼ。
マクロ好きダイバーからしたら写真に収めたい魚であることは間違いなしです。

今回、このオイランハゼを撮影したところは実は「シークレットビーチ」。
内緒にしているポイントなのですが、希望者がいれば潜らせてもらえます。

しかも!
このポイント、あたり一面オイランハゼの嵐(笑)
「すごい数のオイランハゼだよ!たぶん、100匹以上はいると思う。引っ込んでも、はい次、はい次!って感じで撮影できて楽しかった。浅瀬なので透明度は悪いけど」とは越智カメラマン。
オイランハゼが撮影したい方は、ぜひリクエストを!

3:ウルトラマンホヤ

好きなところ:名前勝ち

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「え?これも?」と、驚きませんか?
沖縄など暖かい海のサンゴ礁付近でよく見かけるこのウルトラマンホヤも、ちょっくん曰く、実は奄美大島が北限の生物。

ホヤやウミウシは動かない生物なので、マクロ撮影初心者にも優しいです。
どこにでもいると思いがちですが、奄美大島で撮影したウルトラマンホヤなら、「これ北限なんだって!」と自慢できてしまうかもしれませんね。

4:アカネハナゴイ

好きなところ:婚姻色に変わる瞬間が見られるとこ

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これはかなり微妙なラインだというのは、取材班でも話をしていて、実は奄美より北にあるエリアに問い合わせをしていたのですが、確かに見ることはあるという回答もありました。
ただ、今回の基準である「定住している」という意味においては、“奄美大島が北限説”が濃厚になりましたので、ランクイン。

こちらのアカネハナゴイは、根が窪んだところに生息しているので、なかなか青抜きで撮影するのが難しかったと越智カメラマン。

うまく体を固定して、一度ハナゴイから離れて待つと、窪みから出て来るので、青抜きで撮影したい方は、一度離れて待つのをオススメします!

5:ネオンテンジクダイ

好きなところ:名前勝ちその2

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好きなところに理由が、「名前勝ち2」というあたりにちょっくんのいい意味でのテキトーさが垣間見られますが(笑)、ネオンテンジクダイはフィリピン近海でよく見られる種で、体調およそ4cm。

海の中で見たことのある方ならお分かりになるかもしれませんが、ネオンテンジクダイの写真で、こんなにクネっているの見たことありますか?
撮影した越智カメラマンも、ネオンテンジクダイって棒みたいな魚だけど、こういう瞬間が撮れて、しかも、北限なんだよとかって話題になると楽しいよねと。

あたらめて見ると、キラキラと光る姿が美しいですね。

6:ダンダラスズメダイ(幼魚)

好きなところ:眼状斑の美しさ

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眼状紋とは、体の一部が眼のようにみえることから呼ばれる呼び名で、昆虫、蝶などによく見られるもの。
個人的にもダンダラスズメダイはとても好きな魚ですが、どちらかと言えば、ヨウジウオの幼魚やミナミハコフグの幼魚を見つけた時の喜びと同じで、また、その色あいが珍しいことに気を取られていました。
眼状紋の美しさにフィーチャーしたことがなかったので、さすがガイドの目のつけどころは違うなと思ったわけです。

成魚になると白と茶褐色の美しいコントラストはなくなってしまうので、撮影するならぜひ幼魚のときに!

7:ルリメイシガキスズメダイ

好きなところ:卵を守る姿が観察出来るとこ

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潮通しの良いリーフの上でよく見られるルリイシガキスズメダイ。
卵を守る姿は年中みられます。

以上が、“たぶん”奄美大島が北限の魚7でした!
普通種に思える魚でも、北限フィルターを通して観察してみると違った姿で見えますね♪

まだまだ知らない奄美大島の底力を発見!
イルカ、マンタ、ハンマーヘッドが出現した!

「振り向けばマンタ、見上げればハンマー、船の前にはイルカ」みたいな夢のような日がありました。

1本目のダイビングの時。
きれいな砂地を撮影して、安全停止のためにリーフの上に戻ってきました。
なんか気配を感じて、ふと振り向くと、大口を開けたマンタがこっちに向かって進行中!

「ん゛〜〜〜〜!マンタ!マンタ!マンタ!」

レギュレータ〜加えたまま大声で叫ぶと、目の前を泳いでいた越智カメラマンが振り向き、瞬時に撮影。

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ガイドのちょっくんはというと、全く気がつかず、ゆる〜り泳いでいます。

大きな音の出るものを持っていなかったので、はめていた金属製の指輪をタンクにカンカン打ち付けるも聞こえず、奇声をあげても気づいてもらえず・・・(笑)

船の上で写真を見せたら、「え???今!!!?なんで教えてくれなかったんだ!」と涙目。

少し前のロケで、越智カメラマンの真後ろをカマスの大群が通り過ぎて、私が大声をあげていたんですが、フードを被っていたために気づかなかったんです。
さらに今回のロケでも、初日はフードをかぶっていて、巨大なロウニンアジがいるのを伝えても気がつかず・・・というのが2回ほど続いていたので、21度以上の海でフードは被らないでくださいとお願いしたばかりのダイビングでした。

なので今回越智カメラマンは「叫び声が聞こえた」とのことでマンタをGET。

一方、奄美大島のあたたかい海に慣れ親しんでしまっているちょっくんは、この日水温は25〜26度くらいあったのですが、寒いといってフードをかぶっていたために聞こえなかったんですね。

「俺も次からフードは被らない!」と宣言して3秒後、フードかぶってエントリーの準備をしていたちょっくんなのでした(笑)

その2本目では、エキジット付近でハンマーヘッドを見たというちょっくん。
私と越智カメラマンは別の場所にいて見られなかったため、ちょっと嬉しそうに海の中で報告されました(笑)

そして、水面休息時には、イルカの大群に出会い、バウライドもしてくれました!

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北限を探し回ったかと思えば、大物の海の取材に来たみたいな1日を過ごしたり、と楽しい取材。

近日公開予定のウェブマガジンでは、越智カメラマンが「今までたくさんの海を潜ってきたけど、奄美でトップ3に入る●●を見つけた」と言っていたので、そちらもお伝えしたいと思います!

果たして、なんなのか。
お楽しみに♪

前回の取材記事はこちら

■Supported by奄美大島ダイビングショップ ネバーランド

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(新艇。愛称はネバーランドII)

(新艇。愛称はネバーランドII)

奄美大島北部の海の案内人、奄美大島ダイビングショップ・ネバーランド。
「スタッフにとってもゲストにとっても、夢のような楽しい場所に」というオーナーの願いが込められている。

Tel.0997-56-1001
鹿児島県奄美市笠利町用1742-1

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writer
PROFILE
成蹊大学文学部国際文化学科卒業。
ナレーター、司会、ダイビング・モデルとして、TV、雑誌、モーターショー、トークショーなどで活躍。宝くじのキャンペーンガール「幸運の女神」では、46都道府県を旅する。

2013年からは、大物運・海況運をつかさどる「海の女神」へと転身し、舞台を海に変えてオーシャナの突撃体験レポートを担当。
潜水士資格も取得し、2014年は伊豆大島復興観光大使「ミス椿の女王」として、伊豆大島をはじめとした被災地復興支援活動にも尽力する。

「ダイビングがきっかけで、物の見方も感じ方も生き方も180度変わり、自分の周りまでもキラキラ輝き出したことを実感。 
いろんなことを体験しながら、たくさんの“きっかけ”を届けていきたいです」

【経歴】
・第25期 日本テレビイベントコンパニオン
・第11~12期 スバルスターズ
・第33期 宝くじ「幸運の女神」
・第23代 ミス椿の女王(2014.2~)
・第29代「ミス熱海・桜娘」(2016.1~)
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