クラウドファウンディングでジンベエザメの保全プロジェクトを支援、その詳細とは?

最近は各地での出没ラッシュでダイビング界隈を賑わせた最大級の魚類・ジンベエザメ。甚兵衛を身にまとったような大きな体につぶらな瞳が愛らしく、穏やかな性格で人気を集めている彼らだが、実は絶滅の危機に瀕しているのはご存知だろうか。IUCN(国際自然保護連合)では、2016年にレッドリストにも登録されている。今すぐに絶滅してしまう危険はないものの、いつかこの地球上から姿を消してしまう可能性があるのだ。そんなジンベエザメを保護するべく立ち上がった保全プロジェクトについてご紹介しよう。

”ジンベエザメプロジェクト”始動の背景

絶滅危惧種に登録され、未だその生態についてほとんど知られていないジンベエザメは、プランクトンが豊富に発生する赤道付近に生息する。本プロジェクトでは、ジンベエザメに衛星タグを付け、追跡データを収集することで、行動の把握や保護すべき場所の特定などを行い、ジンベエザメと海の保全につなげている。また、生態系に負荷をかけないエコツーリズムを開発することにより、地元の漁師たちをはじめとした現地のコミュニティに安定した利益をもたらすだけでなく、フカヒレを狙ったジンベエザメの乱獲の防止も目指す。

ジンベエザメプロジェクトとは

「Sustainable eco Society(無意識に地球貢献できる環境経済)」を理念に掲げる株式会社Freewillは、地球の才能を育むストーリーファンディング「SPIN(スピン)」にて、国際NGOコンサベーション・インターナショナル・ジャパンで行う“ジンベエザメプロジェクト”を支援するクラウドファンディングを2021年7月21日までの間実施している。開始から既に目標資金の30%以上(2021年6月18日時点)を調達。環境や海の分野において最前線で活躍する活動家、研究者をはじめ、多くの方々から支援されている。

「ジンベエザメプロジェクト」URL:https://spin-project.org/projects/57

第4回目のプロジェクト目標

これまで本プロジェクトでは、62匹(2020年4月時点)のジンベエザエたちにタグ付けし、種の保全と現地経済に貢献すると同時に、これまで多くが謎に包まれていたジンベエザメの様々な生態を明らかにしたという実績がある。今回に第4フェーズでは、実際にジンベエザメにタグ付けをするために必要な現地での実施費用、調査、レポート作成費用を募る。
※最終フェーズまでにジンベエザメの衛星タグ付けに必要な目標金額に達しない場合には、ジンベエザメが生息している海域における自然保護活動に活用。
2015年から開始したタギングプロジェクトでタグ付けされたジンベエザメたちのトラッキングデータは、「Whale Shark Tracker」で見ることができる。2020年8月の段階では、追跡中の26匹のジンベエザメに加え、新たなジンベエザメへタグ付けを行い、種の保全と現地経済に貢献する。さらにこれまで多くが謎に包まれていた、ジンベエザメの様々な生態を明らかにすることを試みている。

タギングしたジンベエザメに名前をつけよう!

本プロジェクトへ寄付すると、タギングされたジンベエザメの名前を応募できる。名前は追跡画面や、レポートの中で表示される。また、タギングされたジンベイザメに関するレポートを数回受け取ることができる。名前の募集は、オンラインチャットルームでのイベントを通じて行う予定。

”ジンベエザメプロジェクト”クラウドファンディング概要

・資金調達期間:2021年4月28日 〜 2021年7月21日
・活動期間:2021年7月21日 〜 2021年10月15日
・目標資金:¥971,900
・内訳:調査用の衛星タグ購入、現地でのタギング実施、調査、レポート作成費用
・プロジェクトURL:https://spin-project.org/projects/57

ストーリーファンディングサービス「SPIN」について


「SPIN」は、業界最安級手数料で世界中から共感と支援を募れる新しいクラウドファンディングサービス。“地球の才能を育む“ストーリーファンディングサービスとなっており、世界各地の社会貢献型プロジェクトの数々が、心に響く「ストーリー」となって、プロジェクト発起人と支援者をつなぐ。ブロックチェーン技術を用いて寄付金の流れを見える化、寄付金の不正利用を防ぎ、透明性を担保することで安心して支援者に寄付して頂くことを心掛けている。
Webサイト:https://spin-project.org/

株式会社Freewillについて

シリコンバレーに姉妹会社を持ち、ICTエンジニアリングとソーシャルサービス開発を行うIT企業。「FREEWILL(自由意志)」に従った働き方・生き方がしたいと考える世代が活躍できる社内環境や自社サービスに取り組んでいます。2021年は16期目を迎え、約160名のスタッフをかかえ、日本はもちろんのこと、19カ国以上の外国籍のスタッフが在籍。サービスを使えば使うほど森の苗木が増え、人類社会の豊かな生活と地球環境の共存共栄を可能にするSustainable eco Society(持続可能なエコ社会)の実現を目標とした「SPIN」を含む3つのソーシャルサービスを2019年12月にリリース。

本プロジェクトは、ジンベエザメの保護や乱獲の阻止だけでなく、地域の人とのコミュニティにも目を向け地域創生を図っている、まさにサステナブルな活動だと言えるだろう。水中でジンベエザメ と遭遇した時の胸の高鳴りはなかなか納まらず、一生の思い出としてログブックに記す人もいるほど。この保全プロジェクトが、彼らの存在を当たり前に未来へ証言していくためのきっかけになれば幸いだ。

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PROFILE
静岡県西伊豆町出身。

ドルフィントレーナー専門学校を卒業後、ダイビングインストラクターや操舵手といった海に関わる職歴を持つ。

現在は、ライターとして「地球に暮らす全ての生き物がHAPPYな未来を」と願い、記事を書く。
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