【スリランカ】コロンボ日本人学校のモルディブ修学旅行記 by ゴット姉

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モルディブ ギラヴァル・ツーリストリゾート

昨年11月、10万円台で行けるモルディブのリゾート!ということで
ギラヴァル・ツーリストリゾートを取材した。
(その時のリポートは
http://diving-commu.jp/feature/index.php?id=23
をご覧ください)。

その際、めったに日本人客の姿を見ないリゾートのはずなのに、
大勢の日本人がやってきた。
聞けば、スリランカのコロンボにある《コロンボ日本人学校》の修学旅行だという。
全校生徒26名中、小学6年生2名、中学2年生4名の計6名が参加している。

 

確かにコロンボからは飛行機で片道約2時間なので、
モルディブは手軽に行ける旅行先。
でも、やっぱり羨ましい。

しかもモルディブに来たからには、海の中を旅しないわけにはいかないということで、
引率の先生とともに皆さん、体験ダイビングに参加した。

ちょっと長くなるが、皆さんの体験談は、これからダイビングを始めたい方や
体験してみたい方に役立つと思うので、送っていただいた感想文をそのまま掲載させていただいた。
ダイビングを始めた頃の新鮮な感覚がよみがえってくるので、
経験者もぜひご一読を!(すべて原文まま Photo
by Yukari Goto)

なお、このリポートはダイビング・ドット・コミュの特集「10万円台で行くモルディブ近場ダイビング」の
「取材リポート」にも追加させていただきました。
 http://diving-commu.jp/feature/index.php?id=320



ギラヴァルの空撮写真を撮影したもの

挑戦してよかった!
(Aさん/小6女子)
 私にとって初めてのダイビング。去年家族でモルディブに行ったとき,こわくてできなかった。修学旅行でダイビングをする前は,魚のことなど考えていなかった。ただ,ただこわがっていた。私は,何でも初めてのことは怖くて出来ないタイプだ。本当は,ダイビングなんて絶対にしたくないと思っていた。
 けれど,実際にダイビングをしてみると,とても楽しい気分になっていた。魚がたくさん見えたからだ。私はこのとき,挑戦しなければ何も楽しいことがなくなるのだと思った。そして,マスククリアなど成功するたびにほめてくれたインストラクターさんに感謝をしている。
 ダイビングが出来て本当に良かった。

嫌いな魚だったのに、夢のよう
(Bさん/小6女子)
○ダイビング前に思ったこと
 魚がもともと嫌いで,海水も苦手だったから長い間海で泳ぐことはいやだった。しかも,ダイビングではあせったり息を止めたりするとだめだと言われていて,きんちょうしていた。しかし,普通体験できないことなので,おそれずにやってみようという気持ちもあった。それに,魚みたいに自由に泳いでみたいという夢もあり,その夢がかなうと思ったから,わくわくする気持ちもあった。

○ダイビング中に思ったこと
 海の中の魚はこわがってにげていくと思ったが,逆に近寄ってきて,さわりたかったけど少しこわかった。でも,インストラクターさんはさわっていた。ドロップオフでは,真っ黒な魚が,上下に,まるで夜の町のようにひらひら泳いでいるのがきれいだった。
 インストラクターさんは,ハンドシグナルを全部覚えていて,とてもおどろいた。それに,海の中で魚のことやサンゴのことをたくさん教えてくれた。インストラクターさんは,海の中でも全く寒くなさそうなので,いいなと思った。

○ダイビング後に思ったこと
 去年までは1回だったけど,今回の修学旅行では2回ダイビングを行った。私は,2回できて良かったと思う。理由は,練習と本番に分けることが出来たからだ。分けることによって,こわさがなくなった。そして,もう一度してみたいと思うくらい楽しかった。きらいだった魚も,海の中では一緒に泳ぐ友だちのようだった。どこをみても魚ばかりで,私は夢の中にいるようだった。
 次回,どこかでダイビングをする機会があったら,絶対に挑戦し,また夢の世界に行こうと思う。


こんなきれいなビーチと海が島を取り囲んでいる

初めて見る世界
(Cさん/中2女子)
 こんなに輝きのあふれる世界を目にしたのは初めてだった。
 私にとってのダイビングは、水族館にある水槽を大きくしたような所を泳ぐだけだと思っていた。しかし、六年生の修学旅行の前にそれは全く違うものだというものを感じさせられた。それは、やる前に誓約書のようなものに署名をしなければできないのだと知ったのだ。その時にダイビングとは恐ろしいものだと思ったのでやるのをあきらめた。
 皆が海から帰って来た。皆は、嬉しそうな表情だったので感想を聞いた。
 「すごかったよ。シュノーケリングだけだと見られない魚がたくさんいて、サメなんかもいたんだよ。」と、いう感じだった。
 その後もたくさんの感想を聞かせてくれた。他の事はあまり覚えていない。けれども、「シュノーケリングだけでは見られない魚がたくさんいた」という言葉が私のダイビングに対する思いが一変した。自分もやればよかったと後で後悔した。 
 そして二年後、ついに待ちに待っていた中学二年生の修学旅行。そして、楽しい時間は水が流れるように過ぎていった。モルディブに着きマレー島に行き、島を歩きながら政府開発援助で立てられている建物を見たり、フィッシュマーケットの上で食べたりした。
 二日目、JICAの人のお話が終わった後、午後からは体験ダイビングだった。
 インストラクターさんの説明の後、私達は三つのグループに分かれた。私とペアになったのはグレースちゃんとで、私達のインストラクターさんはアブロという人だった。
 海のとても浅い所で私は初めてビー・シー・ディーを背負った。三人の準備が整ってから私達は呼吸をしながら浮き沈みを調節した。ところが私の場合、吸っても吐いてもなかなか沈まなかった。結局、私には沈まないという事でおもりをビー・シー・ディーのポケットの中に二つ入れた。今度はちゃんと沈んだ。アブロさんがオッケーサインを出した。私達もオッケーサインの返事をした。いよいよ体験ダイビングが始まる。そう思うと胸がわくわくしてきた。落ち着け、落ち着け、と自分に言い聞かせながらゆっくりと二人を追いかけた。
 ダイビングをしている時にアブロさんがナマコを見つけた。アブロさんは、その上にある砂を利用して自分の名前を書き前へと進んだ。私はナマコをつついてみた。とてもやわらかいゴムのボールのような感触だった。すると、今度はアブロさんが茶色くて小さな魚に手を出していた。私もまねをした。すると小さな魚がつついてきた。とてもかわいかった魚を後にし、前に進んでゆくと今度はアブロさんが、その辺に転がっていたサンゴでタンクを叩いた。すると、目の前に大きな魚の群れが私達を囲んだ。前を見ても、上を見ても、大きな白い魚たちの群れだった。私は魚が大きかったという恐ろしさと私達のそばまで来てくれたという嬉しさを足して二で割ったような感じだった。その後は、ふらふらと泳いで一回目の体験ダイビングは終わった。又やりたいという気持ちがとてもおさえきれなかった。
 三日目の午後、二回目の体験ダイビングをやった。今回は前回と違い、ボートでダイビングスポットまで行った。
 目的地に着くとアブロさんが最初でそれに続きグレースちゃんそして最後に私の順で海へともぐった。三人でドロップオフまで行き一番驚いたことは、とにかく魚がたくさんいたことだった。そして、皆自由あふれる泳ぎをしていたのだった。上と下がひっくり返ったような泳ぎ方をするツノダシがいるかと思えば、ナイトフィッシングで釣ったさかなと同じ種類の魚もいた。角度を変えると見た目が海ガメの赤ちゃんのような形をした魚もいた。クマノミもいた。マンタもいた。毒をもっている魚もいた。数えても調べても数え切れないくらいも魚がそこにはいた。こんなに驚きの場所に行くことのできるチャンスをつくってくださった皆さんに私は感謝した。
 自由な魚たちの泳ぐこの海にもっといたいなと思った。しかし、仕方が無く私は四十五分の冒険を終えた。またこんなダイビングが出来たらいいなと私は思った。
 


英語のブリーフィングを聞く皆さん。さすが!
(それにしても、ギラヴァルの体験ダイビングのブリーフィングはとってもていねいでわかりやすいと感心)

海の宝石 
(Dさん/中2女子)
 三日目の修学旅行の午後、私は急いで水着に着替えてその上にTシャツを着てダイビングスクールへ向かった。いよいよ待ちに待った二度目のダイビングだった。前日インストラクターさん達が、私達が上手に浅瀬でダイビングできたら船でダイビングポイントに連れて行ってあげると言っていた。そして昨日は浅瀬でのダイビングが皆上手にできたので約束どおり船で出かける事になった。午前のシュノーケリングの疲れは楽しみと嬉しさで消えてしまっていた。ダイビングスクールに着くとフィンを持って船に乗った。近くにあった席に座って船が出るのを待った。全員がそろって忘れ物がないかどうか確かめると船がホテルから離れて浅瀬から沖へと向かった。船に乗っている時、私は今までのダイビングの経験を思い出していた。二年前にバドゥー島という所で初めてのダイビングをした時、初めて水中で魚を見た。ハンドシグナルも教えられて合図をし合った事や初めてボンベを背負ってレギュレーターをくわえて呼吸した事など一つ一つが私の思い出として記憶の中で今でも輝いている。そしてその二年後の現在、再びモルディブへやって来て二度もダイビングを体験する。子どもの時にで三度のダイビング体験は滅多にできないので本当に有り難い事で私は幸せ者だと思った。昨日のダイビングは浅瀬だったが、魚の大群に囲まれた。私は、上を向いたときに見えた魚の体がキラッキラッと銀に光る様子と水面から差し込む太陽の光の美しさに感激した。浅瀬でも十分すごいのに沖へ行ってテレビと同じ様な事をするんだと考えるとワクワクして楽しみと嬉しさが倍増していった。
 そしてとうとうダイビングポイントに着いた時、私はすでにボンベを背負っていて、水中マスクをしていて、口にレギュレーターをくわえて、海に飛び込むところだった。下を見ると浅くて、サンゴがあったので私は、
『いくらフィンをはいていても、飛び込んで足をサンゴで切ってしまったらどうしよう・・・』
と少し不安になってしまった。しかし、その直後インストラクターさんから、
『下を見るな。前を見ろ。』
と言われ、私が前を見た瞬間、海へ落とされた。落とされたとき少し驚いてジタバタしていたが、次第に落ち着いておとなしく他の人が飛び込むのを待つことができた。私のグループが全員海に入るまで、海中に潜り近くにあった岩をつかんで待っているようにインストラクターさんに合図された。波で時々流されそうになったが、なんとか岩をつかんで待つことができた。数分ぐらいすると私と中村さんに大丈夫というハンドシグナルをインストラクターがして来たので、私は大丈夫とハンドシグナルを返した。そしてインストラクターさんについて泳ぐとドロップオフに着いた。下を見ると一瞬ゾっとした。下がただ青で、底が見えなく、崖っぷちに立っているような気がして怖くなってしまった。しかし、インストラクターさんは、そんな私の気持ちにかまわず、私のBCDの空気を抜き始めた。私は、
『ダイビングのプロがいるから大丈夫だ』
と自分に言い聞かせて深く海中に潜っていった。すると私の目の前には、一面のサンゴとたくさんの熱帯魚達がひろがった。最初は怖かったが、カラフルな海中の中にいると、その怖さは次第と消えていった。海中を移動すると様々な魚と連れ違い、驚きと嬉しさと好奇心で私の心はいっぱいになった。途中、他のグループと海中ですれ違うこともあった。そんなとき、中村さんがブクブク空気を吐き出しながら何やら私に言ってきた。指をさしている方向を見てみるとなんとマンタが上の方へ泳いで行った。二年ぶりに再び、このようなよいところで、マンタを見られたので、私はとても嬉しくなった。インストラクターさんが、何かを指した。その指の先を見てみると、今度はミノカサゴがいた。初めて肉眼でミノカサゴを見た。私は、その大きなトゲに驚いた。しばらくすると再び、インストラクターさんが何かを見つけた。どうやら大きな魚を見つけたようだった。私は、水族館でしか見たことがないサイズの魚を直接水中眼鏡越しに近くで見ることができ、そのことに感激した。魚の一匹一匹が海の中の宝石に見えた。イソギンチャクに隠れているクマノミ、百八十度回転して逆さに泳いでいるツノダシ、サンゴや岩に生えているコケをつつく魚など個性豊かな魚たちのおかげで、普段海面を見ているときより、ずっとずっと海が輝いて見えた。自然の美しさに感動した。
 約四十分のダイビングだった。しかし、私にとってはあっという間であった。ダイビングは終了し、海中でスーツを脱いで船に上がった。船に上がると、寒さを感じたので船の屋根の上へ上がった。あたたかいモルディブの日を浴びた。そこから、海を見ていると、海中にいたときのことがあっという間に感じられた。このような私にとってすばらしい経験が三度もできるなんてこんな幸せは滅多にないと何度も帰る途中に思った。大人になってもこのことは忘れないと思う。インドへ行く前にとても良い思い出をつくることができた。


背の立つ浅瀬で最初の体験ダイビング。ここでもものすごくていねいにインストラクションしてくれたので、最初は怖がっていた生徒さんたちも、だんだんおもしろくなってきた様子

ダイビングで学んだこと
(Eさん/中2男子)
 ダイビングは、生まれて初めて行った。初めてのダイビングはもちろん怖かった。修学旅行二日目、体験ダイビングがあった。最初はレギュレイターの説明やマスククリアなどの練習をした。ここまでは学校で習っていたので簡単だった。しかしマスククリアの方法がすこしちがった。今までのマスククリアの方法は、まっすぐ向いてやっていたが、今回は上を向いてやった。違ったのでちょっと難しかった。説明の後、海に行きレギュレイターを取り付け、海で泳いだ。最初に一人ずつダイビングのインストラクターと一緒に泳ぎ、次に全員で泳ぎに行った。最初泳いだときは息がしにくくて大変だったけれど後からだんだん息がしやすくなってきた。そして深く深くもぐっていった。潜っていくにつれてだんだん肌が寒くなってきた。そして六メートルぐらい潜ったところで上を見てみた。所々日が差していて、光の階段のようでとてもきれいだった。そして海の色も深くなるにつれてだんだん濃くなっていった。シュノーケリングで見る海とダイビングで見る海は全然違った。べつの世界かと思った。シュノーケリングの時は上を見ても魚はいなかったけれど、ダイビングは上を見たら海だったので怖かった。
 次の日。ぼくは午前中のダイビングがとても楽しみだった。前日、皆がとてもうまくできていたので、今日は、ボートダイビングをさせてくれるそうでとても楽しみだった。そしてダイビングの時間。僕と雄太君は皆よりも早く来てしまった。スキューバダイビングの先生たちが荷物を運んでいた。皆がやっと来た。みんなの準備ができていたのですぐに出発した。ボートの上で
「ボートダイビングって怖いよね。」
と雄太君が言った。
「船のエンジンが止まるのが怖いね。」
と僕が言った。
そしてエンジンが止まった。いよいよダイビングがはじまる。とまった所はコーラルの上だった。こんな浅いところで大丈夫なのか?と思い余計に怖くなった。そして僕の番がまわってきた。
「できるかなー。」
と僕は思った。でもやらなきゃ始まらないと思い海にとびこんだ。うみに落ちてから目が開けられなくなった。スキューバダイビングの先生がきてくれて助かった。目を開けたらいつもの海だった。
 その後各グループに分かれて海へ潜った。僕の班は一番最後に潜った。僕たちが最初に見た大物はマンタだった。それ程大きくはなかったが、ゆうゆうと泳いでいる姿に圧倒された。人間が近くにいるのに気付いて驚いたようだった。
 次はサメだった。下をずっと見ていたら黄色の背びれが見えた。もしやと思い、振り返った。すごいスピードで泳いでいったのは、サメだった。ギラーヴァルはサメが有名と聞いていたので一度でもいいからでかいサメが見てみたいと思っていたのでとてもうれしかった。
 そしてダイビングが終わった。最初はとても怖かった。しかし二回のダイビングが終えると全然怖くなかった。逆にもっとダイビングがしたいと思った。
僕がダイビングを通して学んだことがひとつある。それは、挑戦するということだ。ぼくは最初ダイビングが怖いと思ってすこしためらっていた。しかし、今では楽しいという感覚に変わった。来年、再来年と修学旅行でダイビングをする人には全員体験してもらいたい。潜るのが怖いという人も、潜ってほしい。これが僕の学んだことだ。

 

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