モルディブ新リゾート「ヴェラー」が現地スタッフの間で話題な理由とは

モルディブ・ヌーヌ環礁のリゾート(提供:高井章太郎)

ヌーヌ環礁にあるヴェラー・プライベート・アイランド。メインジェッティの隣に延びるビーチと、レストラン&バースペース。プールから砂浜、海へかけて開放感のあるデザイン

最近のモルディブで話題のリゾートホテルといえば、モエ ヘネシー・ルイ ヴィトンが手掛ける、シュバル・ブラン・ランデリ
その優雅なリゾートデザインは、先日、オーシャナでご紹介したとおりです。

しかし、現地で働くスタッフの中ではさらに注目のリゾートホテルがあるんです。

そのリゾートとは、シュバル・ブランと同じヌーヌ環礁にあるヴェラー・プライベート・アイランド

なぜこのリゾートが注目を集めているのかというと、リゾートスタッフの給料がすごくよいそうなんです。

モルディブ・ヌーヌ環礁のリゾート(提供:高井章太郎)

桟橋に到着すると、まず目に入るのが滴型の籐製ハンモック。これ、最近リゾートホテルで流行しているみたいです

正確にいうと、ゲストが支払うサービス料の総額に左右される給料が、2013年の冬に月額4000ドルにも上ったのだとか。
一般的なモルディブ人は平均年収が4000ドルくらいなので、いくら収入のよいリゾートスタッフといえ驚異的です。

ヴェラー・プライベート・アイランドがまったくの新顔だったこともあり「いったいどんなリゾートなんだ!?」ということで、噂好きのスタッフたちの“クチコミトップトピック”になったわけです。

それほどのサービスチャージが支払われたということは、金払いのよいゲストが集まる高級リゾートということ。
また、そんな状況が続いているのであれば、料金に見合った素晴らしい島ということがいえます。

島は歩いて一周15分くらいのちょうどよい大きさ。
上空から見るとカメのような形をしています。

ヴェラーという名称もディベヒ語でカメを意味し、周辺の島々にウミガメが産卵に訪れるほど美しい海に恵まれています。

メインジェッティに隣接したビーチは、幅の広い砂浜にデッキチェアとパラソルが並ぶ楽園風景。
ビーチを一望するレストラン&バースペースが充実していて、サンドカーペットや水に浸かったテーブルなど多彩な席を用意したレストラン、鏡を多用したバー、眺めのよい2階のバーなど、さまざまな場所でくつろげます。

モルディブ・ヌーヌ環礁のリゾート(提供:高井章太郎)

水上ヴィラのテラスにはソファやデッキチェア、テーブル&椅子が置かれ、どこでものんびりくつろげるのがウレシー♪

モルディブ・ヌーヌ環礁のリゾート(提供:高井章太郎)

スパはフランスのスキンケアブランド、クラランスがプロデュース。専用のジャクジーがとってもいい雰囲気

メインレストランのアラグは、斬新なデザインが魅力的。
桟橋の先端にあるヤシ葺き屋根の建物に入ると、天井から吊り下げられた無数のトビウオに驚かされます。

モルディブ・ヌーヌ環礁のリゾート(提供:高井章太郎)

頭上に無数のトビウオが群れるフレンチレストランのアルグ。水上にあってこのデザイン……異世界感はんぱない!

料理のコンセプトはミシュランシェフが担当。
アグレッシブにアレンジされたフランス料理を味わえます。

海上のデッキにはシャンパン専門のバーがあり、夕方はとってもロマンティックな雰囲気。
ディナー前の一杯というのがおすすめです。

島の中央にそびえるのは高さ22mの白い塔。
ヤシの木よりも高い建物はないはずのモルディブのリゾート島で、常識を打ち破る高層タワーです。

1~2階はワインセラー、3階は鉄板焼きレストラン、4階はプライベートダイニング。
塔には階段のほか小型エレベーターが備わり、ワインセラー内もリフトが設置されています。

こんな塔がモルディブに必要かどうか……という議論は置いておいて、今まで見たことがないファシリティに圧倒されました。
ほかにも6コースのゴルフコースや、瞑想室やスノールームを備えた水上スパなど、ほかにはないユニークな施設が揃っています。

ヴェラーはモルディブで初となる、チェコ資本のリゾートホテル。
デザイナーもチェコ人で、そのへんも今までのリゾートホテルと少し違った雰囲気になって理由かも。

居住施設を得意とするデザイナーらしく、リゾートホテルを手掛けるのは初めて。
それもあって、客室は広さや見た目の優美さよりも、快適な居住性を重視した造り。

ベッドルームをバスルームとリビングが挟むスタンダードなデザインですが、スタイリッシュな家具が設えられ、とても過ごしやすいです。

モルディブ・ヌーヌ環礁のリゾート(提供:高井章太郎)

客室はブラウンカラーのシックなイメージ。照明に竹を使うなど、少しオリエンタルな要素も取り入れてます

そして、このリゾートの最もすごいのは、毎年6月頃に約1カ月間のクローズ期間を設けてメンテナンスをするところ。
潮風の影響をもろに受けるモルディブでは、これは結構重要。
「常によい状態のリゾートを楽しんでもらいたい」というのが、オーナーの意向だそう。
もちろん、その分が11カ月間の宿泊料金に反映されるのでしょうが、それでも問題ないゲストを集めればよいわけですし。

高い理想とともに出現したモルディブのニューフェイス。
新潮流となれるか、とっても注目しています。

このヴェラー・アイランド・リゾートの情報は、あんまりないのですが……現在発売中の『るるぶモルディブ』で紹介していますので、詳しくはこちらをご覧ください!

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PROFILE
ビーチリゾートをメインにしたトラベルライター。
50以上の国を訪れた経験を生かし、旅行ガイドブックや旅行雑誌などを制作している。
編集プロダクション「アトール」所属。
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