ガイド会フォトバトル優勝のダンゴウオ親子 ~撮影者の田中陽介さんに撮影の裏側をインタビュー!~

ガイド会

マリンダイビングフェア中に、毎年開催されるガイド会ライブ。
今年で8回目を迎えました。

特に熱いのが「川柳フォトバトル」。
与えられたテーマをイマジネーションとスキルで作品にする、意地をかけた(笑いに命をかける人もw)ガイド陣のガチンコの闘いです。

そんなプロ顔負けのレベルの高い戦いを勝ち抜き、2017年度のフォトバトルで見事1位になった作品がダンゴウオ親子の写真。

優勝を勝ち取ったのは、兵庫県の竹野にあるDive Resort T-styleの田中陽介さん。
可愛らしい卵を親が見守っている様子が、なんとも微笑ましいですね。
個人的には、卵好きなのでなんともたまらないシーン。
撮影の裏側について、田中さんご本人にお話をおうかがいしました。

ーー

とても素敵な瞬間ですね。
撮ろうと思ったきっかけはなんでしょうか?

田中さん

竹野ではダンゴウオは毎年たくさん見られるのに、卵の保護をしている親はなかなか見ることはできませんでした。
春のシーズンに5年間探し続けて、ようやく昨年、卵を見つけることができたのです。
しかも観察しやすそうな穴だったので、これはチャンスだと思い、毎日のように観察。
卵、成魚の様子を見ているうちに、どんどん卵が成長していくのが見えました。

まだ成長していないころの卵と成魚

まだ成長していないころの卵と成魚

ーー

5年間の努力があったのですね……。
撮影の際、苦労したことや、難しかった点はありますか?

田中さん

初めは光を当てるのが大変でした。
穴の中なので、どうしても光が中まで当たらなかったんです。

光がうまくまわらず、中が暗くなってしまう

光がうまくまわらず、中が暗くなってしまう

田中さん

ですが、今回卵を生んでいた穴は、途中で非常に効果的に光が当てられることに気がつきました。

ーー

効果的にというと?

田中さん

ダンゴウオが入ってた穴の左上に、穿孔貝が開けた穴があったんです。
その穴とダンゴウオの穴、奥でつながってるやん!!! ってことに途中で気づきました(笑)
そのおかげでこうして光をうまく当てられることができました。

ガイド会

ーー

なるほど!
被写体だけではなく、周りを見ることも大切ですね。
こんな写真が撮りたいという方はたくさんいると思いますが、見られるのは時期的にいつくらいでしょうか?

田中さん

昨年は4月末、今年は4月中旬まで観察できました。
3月には幼魚が一気に増えるので、2月中には見ることができそうです。
見つかればですが……。
昨年はハッチアウト直前の写真も撮ることができました。

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ーー

これはぜひとも見つけてほしいです!
田中さんが次に狙っているシーンはありますか?

田中さん

ペアリング中のダンゴウオや、産卵など撮りたいですね。

ーー

次の写真もまた楽しみにしています。
田中さん、ありがとうございました。

ダンゴウオのマシュマロが商品化!

T-styleの田中陽介さんと美紀さんはダンゴウオが好きすぎて、ダンゴウオマシュマロの企画を考案。
デザインも考え、このたび商品となったそう。

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か、かわいい……!
淡いピンクと白の2種類あり、中にはチョコレートが入っています。
おいしそうだけど、かわいくて食べるのがもったいないです。
お土産にあげても喜ばれそうですね。

「身近なお菓子で、ダンゴウオの魅力に触れてほしい。ダイビングをしていない方にも、したいと思うきっかけにもなれば」との思いで作られたとのことでした。

これからの時期は海況が安定してきて、透明度が上がってくるという竹野の海。
ハマチやイシダイ、メジナの群れが見られたり、タツノオトシゴなんかも多いそう。
潜りにいった際はダンゴウオマシュマロも忘れずに、一緒に楽しんでくださいね。

(取材、写真提供:Dive Resort T-style 田中陽介さん )

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writer
PROFILE
1989年生まれ。
専門学校を卒業後、歯科衛生士として歯科医院に務める。
多忙な日々を送る中で、ハマったダイビングとカメラと旅行。
オーシャナとの出会いで一念発起し、歯科医院を辞めカメラマンを目指すために東京から伊豆へ移住。
昼はダイビングサービスを手伝い、夜はアルバイトをしながら1年間で450本潜っていたが、耳の問題でドクターストップがかかり東京に戻ることに。
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