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Vertical Blue2018 世界最高峰の大会終了! ~日本人選手たちにインタビュー:その1~閲覧無制限

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スキンダイビング
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2018年7月16日(月)〜7月26日(木)まで、中米バハマ・ロングアイランドのDean’s blue hole(ディーンズブルーホール)にて開催された Vertical Blue2018 (バーチカルブルー:以下、VB)、今年も多くの素晴らしい記録と、大きな感動と共に幕を閉じました。

<大会結果>
●男子総合
一位 Alexey Molchanov  Russia
二位 William Trubridge New Zea Land
三位 Homer Leuci Italy

●女子総合
一位 Alessia Zecchini Italy
二位 Sayuti Kinoshita Japan
三位 Alenka Artnik Slovenia

<総合結果、各種目結果詳細はこちら>
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http://2018.verticalblue.net/results/?action=overall

今年は全日程を終えて、世界記録(含むタイ記録)が10個、国別記録が42個、生み出されました。また参加選手全体のレベルも非常に高く、今大会の全日程での平均申告深度は 82.33m、他の大会ではありえないほどの大深度での戦いが繰り広げられました。

また、今回は初の導入となった水中ライブ映像のクオリティも高く、昨年までとは別次元と言える競技観戦が可能となりました。
競技直前 の水面の様子から、100m 以深まで一部始終を追い、潜降や浮上、 浮上後の選手表情まで全てを映し出し世界中に配信しました。参加選手だけでなく、それを支えるセーフティーチーム、運営チーム、まさに、すべてが最高峰の大会でした。

今大会、男子ではロシアのアレクセイ・モルチャノワ選手がCWT130m世界記録樹立という快挙を成し遂げましたが、何と言っても注目を集めたのが女子の世界記録。トップ選手たちが全3種目の世界記録を日々塗り替え合う、という大会史上初と言える白熱ぶりでした。

この中でも大活躍した日本人選手が木下紗佑里選手とHANAKO選手。
2人の大会後のインタビューをお伝えします。

大会後インタビュー
木下紗佑里選手

木下紗佑里選手

木下紗佑里選手

総合二位、FIM97m世界記録達成

武藤

大会全体を振り返って、今回のVBは紗佑里選手にとってどんな大会でしたか?

木下

大会前はメンタル・フィジカル共に本調子ではありませんでしたが、大会が始まると他の選手の素晴らしいダイブや大会の雰囲気、みんなの良い流れに私も乗ることができて、力を入れてきたFIM種目では想像以上の結果で終えることができました!!今回は体の故障もありCNFとCWTは練習ができていなかったので、悔しさは残りますが、今後の楽しみになりました。今大会はライブ中継もありたくさんの方に応援していただきとても励みになりました!ありがとうございました!

武藤

この大会に向けてどんな準備をしてきたのですか?また、世界記録FIM97mのダイブが成功した時、どんなことを思いましたか?

木下

今年の5月にカリビアンカップに出場するため、1ヶ月半、ホンジュラスのロアタンでトレーニングをしてきました。その間に出場したカリビアンカップは上手くいきませんでしたが、その時にしっかりと今の自分と向き合えたからこそ、VBでの結果に繋がったと思っています。今回は、腰痛と股関節痛で右足に力が入らず、CNF、CWT はほとんど練習できていなかったので、FIM でいけるところまで!という思いがありました。それぞれの申告は前に潜った感覚で、あとどれくらい深くならイメージできるか?というのを考えて申告しました。最後の97mはタッチダウンする自信は半分、出来なければ最後に感謝しながら笑顔で帰ってこようと思っていました。タッチダウンしてブラックアウトする心配は今大会のダイブからイメージしても、ほとんどありませんでした。1番は、97mを申告したら、本当に幸せで、最高に楽しみながらオフィシャルトップを迎えられる自信があったので、迷わず申告しました。思った通りの最高の時間で、最高に気持ちよかったです。2年前のノーフィンの世界記録の時を思い出しました。たくさんの人に、環境に、瞬間に、連れて行ってもらった97mでした。

武藤

今回のVBは素晴らしい大会でしたね。実際現場にいてどのような大会でしたか?

木下

今大会はいつにも増して最高な雰囲気でした!特に女子選手のダイブは力強く、かっこよかったです。記録にしがみつかない、素晴らしい挑戦、見ていて気持ちの良いダイブばかりでした。そんな雰囲気がまた、選手たちを笑顔にし、みんなリラックスしながらも集中して潜れていたのだと思います。セイフティチームの選手に対する心遣いや信頼感と、それに感謝しリスペクトする選手たち、大会を良いものにしようと尽力を尽くす運営チーム、みんなの関係、思いや気持ちが今大会を最高のものにしたんだと思います。

武藤

今後の抱負は?

木下

もちろんフリーダイビングのトップでいること、たくさんの人に刺激を与えられるようなダイブをすること。自分の未知の力をしっかり信じて、タイミングを見計らって、世界記録を更新し続けます!

武藤

ありがとうございます!これからも大活躍、期待しています!

Photo by Daan Verhoeven

Photo by Daan Verhoeven

大会後インタビュー
HANAKO選手

HANAKO選手

HANAKO選手

続いて、大会終盤DAY8にCWT106mの世界記録を達成したHANAKO選手。その翌日DAY9、大会最終日にイタリアのAlessia Zecchini選手と共にさらなる世界記録更新に向け107mにトライ、HANAKO選手は失格(ブラックアウト)、Alessia選手が成功し、世界記録は塗り替えられました。

武藤

今回のVBは、HANAKO選手にとってどんな大会でしたか?

HANAKO

今年も昨年のVB以上に世界記録を狙ってバハマ入りしたが、3週間の練習期間中はあまり思うように深度を伸ばせずにいました。女子世界記録を争う他国の強豪選手の強さに早く追いつこうと焦る気持ちもあったけど、世界記録を狙うというモチベーションをキープする力は昨年よりも強く保つことが出来ました。
ただバランスを取ることが出来ませんでした。106mで世界記録に成功した翌日に挑んでしまった107mのダイブは、今振り返っても、自分自身のコントロールを完全に失ってしまっていたことの結果に様々な反省しかありません。
世界記録を狙うために一番欠けてはいけなかったはずのものを。改めて見つめ直すことが出来たので、この失敗を今後の糧にし、次の成功に繋げたいと思っています。

武藤

この大会に向けてどんな準備をしてきたのですか?また、世界記録CWT106mのダイブが成功した時、どんなことを思いましたか?

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HANAKO

今回の大会で最初にトライした世界記録105mは、ダイブ後のビデオ判定で失格になってしまったけど(潜行途中でロープを一瞬掴んだことがビデオ判定で判明)、自分がそこまで潜れたこと、もう少しだけ先が見えたことを素直に嬉しく思いました。106mのダイブで当時の世界記録を更新した時もやはり達成感があったし、もう十分だと思う自分と、このまままだ終わりたくないなと思う自分が混ざり合っていました。

武藤

今回の大会について、全体的に思うことは?

HANAKO

VBは毎年最強のフリーダイバーが集う大会だけど、今回は例年以上に凄まじかったです。競技初日から半数以上の選手がナショナルレコードダイブをしたり、世界記録ダイブも毎日のように続いて、大会中は小さなブルーホールの中に凄まじいエネルギーで溢れているように感じました。
私は、そんな強いエネルギーと素晴らしい選手たちから日々刺激を貰いまいした。特に、今回世界記録を更新しあったスロベニアのアレンカ選手の潜りのエレガントさ、冷静さ、そしてイタリアのアレッシア選手の揺るぎない強さで魅せるダイブには、毎回鳥肌がたつほど感動させられ、同じ深度を潜る選手としても雲泥の差を感じることになりました。

それから、水中の生中継ダイブアイが導入されていたことで、遠く日本では真夜中になる時間帯にもかかわらず、みなさんが競技を楽しみに観戦、応援してくれていたことは本当に本当に嬉しかったです!

武藤

今後の抱負は?

HANAKO

VBからしばらく時間が経ち、今はまた来年へ向けて新たな記録に挑戦して行きたいと思っています。世界記録に執着した自分の身体を酷使するようなダイブではなく、心から気持ち良いと思えるダイブを目指して、まだまだ未知な可能性を探り進化していきたいと思います。
ダイブアイによりたくさんの方が水中の様子までリアルタイムで観戦できるようになった今、観てくれる人にフリーダイビングの魅力が伝えられるようなダイブを常に意識していきたいと思っています。

4
 
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お互いが切磋琢磨しながら、素晴らしい記録が生み出されたこの大会、
そのさらに頂点に輝きながらなおも進化を続ける木下紗佑里選手とHANAKO選手。今後も私たちに夢と希望を与えてくれるような、素晴らしい潜りを続けて貰いたいと思います!

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