海中ジオパークを潜る
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Tajiri / 田後
日本海のもうひとつの顔と、そこに棲む生物たち
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Tajiri / 田後
日本海のもうひとつの顔と、そこに棲む生物たち
- Photo&Text
- 中村卓哉
- Special Thanks
- ブルーライン田後
- Design
- Panari Design
ダンゴウオのさまざまな表情
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ロマンチックに寄り添うダンゴウオをメルヘンに
今や田後の代名詞ともなったダンゴウオ。春先はこれを目当てに日本全国からダイバーが訪れる。もちろん他のエリアでも、春先にダンゴウオを見ることができる場所はたくさんある。しかし、田後の海ほど数多くダンゴウオが生息する地域は他にないのではないだろうか。
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真紅のダンゴウオ
岩美のギザギザした海岸線が、栄養豊富な潮の流れを濾し取るような地形をしていることが影響している。そこに対馬海流に乗った季節来遊魚などさまざまな生き物が流れ着いてくるという。
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ゴツゴツしたいかつい個体
だんご3兄弟、4兄弟なんて当たり前。時には1枚の海藻に20個体、1ダイブで80個体のダンゴウオを見た記録もあるというから驚きである。とても小さいため、じっくり粘って撮影したい被写体だ。海況が安定していれば、ゲストが何人いても1人1ダンゴウオは保証できるのが田後の強み。どっぷり集中できるので数匹のダンゴウオを絡めてさまざまな画作りを試すことができる。
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田後では珍しい、マボヤの上に乗った緑の個体
ショップには、スタッフ・山崎由香里さん手作り、実寸大のダンゴウオ模型が用意されている。初めての方は構図のイメージやライティングなど、こちらを使ってシミュレーションしておこう。
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カラーフィルターとスヌートで夜空を演出
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親指の先ほどの大きな大人のダンゴウオ