セブ島で行われたフォトコンテスト、受賞全12作品と寸評を発表!

今回、フィリピン・セブのBLUE CORALで開催された、BLUE CORAL & ocean+αスペシャル企画、「越智隆治と行くセブフォトツアー」。

大変遅くなりましたが、この開催期間中に行なわれた、リアルタイム投票により選ばれた写真とBLUE CORAL賞、ocean+α賞を越智のコメント付きで発表していきたいと思います。
また、各回ごと事に選出した、各回賞の1位から3位も同時に発表させて頂きます。

たった2日間という短い、それもほとんどの人が初めて訪れた海。
その上、コンディションも決して良くは無い中で撮影した写真を前に、皆さんフォトコンに出していいのかって悩んでいる方も多かったのですが、僕個人としては、一つのイベントとして楽しんで頂き、水中のみならず、写真撮影というものに、より興味、親しみを持って頂けたら幸いです。

まずは、リアルタイム投票ですが、日本時間午後6時から午後8時の2時間という短い時間帯でのインターネット上での投票数のみで順位を決定しました。
投票総数は236。
出展作品総数48でした。
出展数が多かったために、投票がかなり分散する形になりました。
1位から3位も、それぞれ一票違いの僅差。

まずはリアルタイム投票、栄えある第1位の作品は!

ジンベエランチタイム

「ジンベエランチタイム」撮影者:佐野亜梨沙さん

構図もしっかりしていて、奥行きもあります。
メインの被写体となっている、手前のジンベエザメがこちらに迫って来る事だけに気を取られ過ぎず、後方のジンベエザメ、ダイバーの位置取りもしっかり考えてシャッターを切った冷静さが感じられます。
特に、オスロブでは、ジンベエを見上げる写真が多くなってしまう中、俯瞰して、しかも順光側からの撮影なので、全てがクリアーに見えるのもいいですね。
プロから見ても秀逸な作品です。
撮影機材は、レンタル機材のPanasonic LUMIX GX1 + プロモ・ファクトリーGX1ハウジングでした。

リアルタイム投票第2位!

パープルビューティー

「パープルビューティー」撮影:吉山綾子さん

スミロン島では沢山のパープルビューティーが群れているのですが、なかなか奇麗に紫を出して撮影するのが難しい魚でもあります。
それを、上手に斜めの対角線を利用して、ソフトコーラル上に奇麗にまとめたために、紫色がつぶれずに表現できているのが良いのと、ダイバーの配置も見事です。
こちらも撮影機材は、レンタルのPanasonic LUMIX GX1 + プロモ・ファクトリーGX1ハウジング。
リアルタイム投票1位、2位の作品が両方ともレンタル機材というのが意外でした。
この写真は、各回賞・第2回目の2位も受賞しました。

リアルタイム投票第3位!

UFO襲来!

「UFO襲来!」撮影:岡本真さん

今回、下げ潮で透明度の悪かったヒルトゥガン島で撮影したイボクラゲ。
フィリピンでは良く見かけるクラゲで、色も奇麗なので、自分も良く被写体にします。
ドロップオフのシルエットに被らないようにしながら、太陽光に傘の先端部分を上手く合わせて、映画のワンシーンでUFOが光の中から飛来してくるイメージになっていて、タイトルとも合っています。
触手の揺らめき具合も、UFOでありながら、それそのものが、宇宙人でもある雰囲気になっているし、ストロボの光も奇麗に回っていて、自分もとても好きな作品です。
この写真は、各回賞・第2回目の1位も受賞しました。

BLUE CORAL賞

♡型バブルリング

「♡型バブルリング」撮影:原田一正さん

こちらは、BLUE CORALのヒロさんが選出。
水平方向バブルリング練習中のヒロさんが出したバブルリングをタイミング良く♡型に撮影した写真。
出展写真を見て、「BLUE CORAL賞って言ったら、やっぱ、これしか無いやろ!」と何の迷いも無く選出されました。

そして、ocean+α賞は!

あちょ~!

「アチョー!」撮影:大久保正昭さん

BLUE CORAL賞のモデルがヒロさんなら、じゃあ、ocean+αは、編集長の寺山で。
と単純に選出しましたけど、まあ、それだけの理由ではなくて、水中での楽し気な雰囲気が十分に伝わってくる写真だったのと、構図もしっかりしてるので選びました。
モデル役の寺山と、撮影者の大久保さんの仲の良さも伺える写真ですね。
水中のワイド撮影で、毎ダイブ良い被写体を探すのってなかなか難しいですけど、友だちと一緒に潜りに行った場合とかには、こんな楽し気な写真を撮影するのも悪く無いと思います。
何も撮影せずにワンダイブ終わってしまうよりは、構図取りの練習にもなるし。
とにかく沢山撮影をして、水中での撮影に慣れるのが重要ですね。

そして、以下は各回賞。
今回、3回に分けてフォトツアーを行ない、その回ごとに越智が単独で、上手な作品、気になった作品などをセレクトして、レクチャーしたり、賞を決めたりしました。
その受賞作品、計9作品が以下になります。

第1回各回賞、第1位

海画

「海画」撮影:吉野三千代さん

色彩が奇麗なのと、ミノカサゴの配置が絶妙。少しくぼんだ場所にミノカサゴがいて陰になっているために、同色の背景につぶれずに浮き立っているところもいいですね。秀逸な作品です。

第2位

目指せフォトコン

「目指せフォトコン」撮影:原田一正さん

こちらも仲の良さが伺える写真です。
カップルで参加されていたので、これだけ遠慮しないで接近して撮影できてると思います。
斜めの対角線を上手く利用した構図取りも良いし、真剣に撮影するモデルの表情も上手に捉えてます。

第3位

スパインチークアネモネフィッシュ

「スパインチークアネモネフィッシュ」撮影:小松弓さん

コンデジから、初めてレンタルでミラーレスを使用して撮影した写真。
フィッシュアイでありながら、しっかり被写体に寄り切れているし、光の回り具合も悪く無いです。
被写体になっているスパインチークの体色のカラフルさが良くでています。

第2回各回賞、第1位

UFO襲来!

「UFO襲来!」撮影:岡本晋さん

第2位

パープルビューティー

「パープルビューティー」撮影:吉山綾子さん

第3位

みつめるさきに

「みつめるさきに」撮影:横川裕美さん

ビーチに上陸したときとかに、ヤドカリなど見つけてこうした写真を撮るのも悪くないですよね。
いくつか撮影されていましたけど、この写真が一番物語性を感じさせてくれる写真でした。
願わくば、バックが青空で抜けていたら、さらに良かったかな。

第3回各回賞、第1位

ちょいと失礼!

「ちょいと失礼!」撮影者:佐野亜梨沙さん

ジンベエザメというダイバー憧れの生き物なのに、奥にいるダイバーは、ぼ〜っと見送る感じだし、「ちょいと失礼!」って言ってる感じのダイバーも、特に興奮するでもなくて、普通に道ばたで人とすれ違うときにぶつかりそうになって、軽く除けてるみたいな冷静さが面白いですね。

第2位

まいう~

「まいう〜」撮影:大久保正昭さん

ジンベエザメ捕食のシーンを水面下で捉えた写真。
なんか可愛い。
ジンベエの間抜けな感じが、タイトルにも写真にも出ていてほのぼのさせられます。

第3位

ほぁ?

「ほぁ?」撮影:加藤優子さん

今回唯一のマクロ写真。
本人は、このスポンジの中に隠れた魚が出て来るのを待っていたそうですが、この構図は崩さすにいたそうです。
ぼ〜っと惚けたような顔みたいに見えるスポンジ。
そのほぁっと開けた口から、魚が出てきた瞬間が撮影できてたら、1位になってたかもしれないですね。
残念ながら、出来て来てくれなかったそうですが、被写体となる魚に夢中になり過ぎず、バックの構図もしっかり考えた上で、撮影をしようとしているところなんか、撮影慣れしている感じがあります。
加藤さんは相対的に撮影している全ての写真の構図がしっかりしていて、上手さを感じました。

以上が、今回のセブでのBLUE CORAL & ocean+αフォトツアーで開催されたフォトコンの入賞作品になります。

各賞にはそれぞれ、賞品が送られます。
リアルタイム投票1位
Panasonic LUMIX FT4+マリンケース

リアルタイム投票2位
INONストロボS-2000

リアルタイム投票3位
TUSA マスク Freedom One M-211 SQB
TUSA スノーケル PALTINA SP-175QB

また、投票して頂いた方から、抽選で1名の方にもocean+αより景品をお送りします。

フォトツアーにご参加頂いた皆さん。お疲れさまでした&ありがとうございました。
また、フォトツアーを開催予定ですので、是非また参加して下さい。
参加されていなかった皆さんも、次回は是非、参加して下さいね。
よろしくお願いいたします。

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writer
PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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