水納島&瀬底島でダイビング!沖縄本島・本部から潜りに行ける離島の魅力

水納島_関戸紀倫_2019 (2)

平成31年4月26日に沖縄県が発表した平成30年度の沖縄本島への観光客数は、過去最高の999万9,000人を記録しました。

沖縄の魅力は語りつくせないほど多く、本土とは少し違った文化や美味しい食べ物などがあります。陸上には緑豊かなやんばるの森、そして海には沖縄本島を囲むサンゴ礁が広がり、その美しさを一目見ようと訪れる観光客も多いですね。

実はそんな僕も、2011年から約3年間ここ沖縄でダイビングのインストラクターとして、多くの観光客を海の中へと案内していました。

そして当時から大好きだったポイントが、沖縄本島崎本部沖に浮かぶ島「水納島(みんなじま)」「瀬底島(せそこじま)」だったのです。

今回は、自身のYoutube【Kirin Lifestyle Vlog】の動画撮影も兼ねて、ダイブブリーズの内山さんにお願いをし、本部から行ける離島・水納島と瀬底島へ撮影に行ってきました。

まるでどこか海外のような、美しい光景が広がる水納島

まるでどこか海外のような、美しい光景が広がる水納島

本部沖の小さなクロワッサン
サンゴの楽園・水納島

まず向かったのは水納島。島へは本部の港からボートでおよそ15分程で行くことができます。

瀬底島と伊江島に挟まれた、直径およそ500m程の小さな島。
上空から見ると島の形がクロワッサンのように見えることから、通称「クロワッサンアイランド」とも呼ばれています。

上空から見るとクロワッサンのような形をしている

上空から見るとクロワッサンのような形をしている

水納島の水中は美しい白砂が広がっていて、深場に行けばポツポツと根があり、その根の周りに多くの生物が集まっています。

ハナダイの群れ、スカシテンジクダイやキンメモドキの大群、さらにはユカタハタやカエルアンコウ、ハダカハオコゼなどおもしろい生物が多数。

深場で時間を使うか、浅場でサンゴを狙うか、すごく迷ったのですがやはりサンゴを選択しました。

僕が潜っていた5~6年前もサンゴはめちゃくちゃきれいだった印象ですが、潜る前にいろいろと内山さんに最近の島の近況を伺うと、「サンゴがものすごく成長してかなり美しい」とのこと。

5年ほど前に撮影した水納島「ポパイ」のサンゴ(撮影/関戸紀倫)

5年ほど前に撮影した水納島「ポパイ」のサンゴ(撮影/関戸紀倫)

早速、一眼レフを持って「ポパイ」というサンゴポイントへとエントリー。

みんなは深場へ行く中、僕と内山さんで浅場のサンゴの場所へ行き、じっくり撮影してきました。

いろいろな種類のサンゴが互いに抱き合うような感じでモリモリ群生していて、それはもう美しい光景でした。

「ポパイ」の浅瀬に群生している色とりどりのサンゴ

「ポパイ」の浅瀬に群生している色とりどりのサンゴ

どこまでも続くサンゴの群生。特に先端まで美しいエダサンゴが目立っていた

どこまでも続くサンゴの群生。特に先端まで美しいエダサンゴが目立っていた

また透明度が高いので、写真を撮るのには最高のコンディション。50分近く撮影していました。

本当に美しく、何本でも潜っていられるような絶景でした。

透明度も美しいので煽ったりして撮影するのもいい

透明度も美しいので煽ったりして撮影するのもいい

そして2本目は砂地へ。

「ポートサイド」というポイントの水深13m付近は“ハゼエリア”になっており、ダイバーに人気のヤシャハゼやヒレナガネジリンボウがいました。

それも数が半端ない。。。

あたりを見渡すだけで、ヤシャハゼは15匹くらいはいました!

しかもレンズが当たるんじゃないか!?というくらいまで寄れて、1人1個体、もしくは1ペアを独占しながら、思う存分撮影できます。

「ポートサイド」で出会ったヤシャハゼのペア

「ポートサイド」で出会ったヤシャハゼのペア

車で渡れる離島
迷宮のような地形が広がる瀬底島

そんな2ダイブを水納島で楽しみ、ランチ休憩後、お隣の瀬底島へ。

瀬底島も観光客に人気の島で、ハイシーズンは海水浴客などでにぎわっています。

瀬底島は沖縄本島とは橋でつながっているのですが、ビーチエントリーできるポイントはほとんどなく、基本的にはボートダイビング。

今回は港からボートで15分、瀬底島の「ラビリンス」というポイントへ向かいました。

ここも大好きなポイントのひとつ。見どころは地形です。

瀬底島「ラビリンス」では神秘的な地形に出会える

瀬底島「ラビリンス」では神秘的な地形に出会える

ポイント名の通り、入り組んだ地形や多くの水路があります。

水路の中ではアカマツカサやリュキュウハタンポなどの魚が多く群れていて、水面から差し込む光がとても美しかったです。

水路の中には美しい光のシャワーが。アカマツカサのシルエットがアクセントになる

水路の中には美しい光のシャワーが。アカマツカサのシルエットがアクセントになる

3本目にはもってこいの、のんびり&ゆっくりした浅場のダイビングが楽しめました。

今回は「ラビリンス」のみしか潜れませんでしたが、瀬底島は洞窟や水路のほかに、ドロップオフ、サンゴ、漁礁などさまざまな楽しみ方ができます。

水路や洞窟の外でアマミスズメダイやロクセンスズメダイが群れていたり、時折回遊魚などが姿を見せたり、ドロップオフから沖の方向に目をやると大物や群れが通ったりと、バリエーション豊富に楽しめます。

今回は久しぶりに本部の海に潜ることができて、本当に良かったなと思いました。

近年、冒頭でも書いた「過去最多となる観光客数」ということもあり、本部でもリゾート開発が進み、環境の面でも気にはなっていたのですが、自然の力はやはりとても偉大ですね。サンゴはちゃんと生きていました。

海の中はダイバーしか見ることができない世界なので、美しい自然を守っていくためにも、我々ダイバーが一丸となって発信していくことも大切なのではと感じています。(もちろん、ダイビングが環境に与えるリスクも考慮しなければならないことですが……)

本部半島へは那覇からは少し遠いのが難点ですが、それでも訪れる価値は十分にある場所です。美しい海を目にした時の感動は大きいですよ!

まだ潜ったことがないという方は、ぜひ一度本部の海にも足を運んでいただきたいと思います。

■撮影協力/ダイブブリーズ

本部にあるショップ「ダイブブリーズ」の内山さん

本部にあるショップ「ダイブブリーズ」の内山さん

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▶天国みたいな島・水納島でダイビング!輝くサンゴと白い砂、グッと寄れる“あの被写体”まで、その魅力を紹介します

関戸紀倫さん
プロフィール

kirin02

1988年7月6日生まれ。
写真家で、ダイビングインストラクターでもあるフランス人の父と、日本人の母の間に生まれ、幼い頃から父に連れられて、ガラパゴス諸島やタイ、フィリピンなど自然豊かな処に訪れるうちに、自然が大好きになる。
2010年にダイビングを始め、翌年には沖縄でダイビングインストラクターとして活動をスタート。2013年からは、オーストラリアのダイビングクルーズにて働くことになり、そこで船内販売用の写真を撮り始める。2014年10月にクルーズ船の仕事を終え、帰国前に念願の一眼レフを手に入れオーストラリアを放浪。
現在は、自然写真家として水中写真をメインに、世界で活躍中。
▶関戸紀倫さんオフィシャルウェブサイト
▶YouTubeチャンネル「KIRIN SEKITO」

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PROFILE
1988年7月6日生まれ
東京にフランス人の父、日本人の母の間に生まれる。生まれて間もなくフランスのパリに移りフランス人として成長し10年。父は写真家、ダイビングインストラクター。
小さい時から父にフィリピン、タイ、ガラパゴス諸島など自然豊かな場所に連れて行ってもらい、いつの間にか自然が大好きになる。時が経ち2010年にダイビングを始め2011年から沖縄でダイビングインストラクターとして活動。2013年からオーストラリアのダイビングクルーズ船にて働くことになりそこで船内販売用に写真を撮る。今度は撮った写真をソーシャルネットワークにも載せたりするようになり友達に『世界にはこんな場所がある!こんな海がある!』などと紹介するのが楽しくなる。2014年10月にクルーズ船の仕事を終え帰国前にオーストラリアを一周することに決め念願の一眼レフを手に入れ放浪。 現在は、自然写真家として水中写真をメインに世界中を撮影し活躍中。
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