へその緒が残っているイルカの赤ちゃんに初めて大接近
GW、海に行かれた方も多いでしょう。
御蔵島もいよいよイルカシーズン開始です。
春から夏にかけて、赤ちゃんイルカがどんどん生まれてきます。
親子イルカに出会えるチャンスが広がる季節です。
今年もすでに2頭の赤ちゃんが生まれているとのことです。
こちらは生まれて間もない赤ちゃんイルカ!
母イルカの名は「とんそく」といいます。
左ヒレが豚足でしょ。笑
(イルカの名前は、御蔵島観光協会による個体識別調査により付けられています)
なんとおへそが!!
へその緒が2cmぐらい残っていました~!
イルカの赤ちゃんのへその緒をこんなに間近で見たのは初めてでした。
生後1日~2日程度かと思われます。
更に、赤ちゃんの性別は「メス」ということもわかりました。
生殖孔はおへその下(尾びれ側)にあり、メスは両側にお乳の孔があるため「小」の字の形になっています。
オスの生殖孔は、男性器が隠れているスリットと肛門で、「!」のような形です。
生まれて間もない赤ちゃんイルカにここまで近寄れることはなかなかないのですが、この「トンソク」という母イルカは、今まで何度も一緒に泳いでおり、人と遊ぶのが大好きなイルカでもあります。
お腹には斑模様がたくさん、結構なおばあちゃんイルカです。
安心して近寄ってきたのかもしれません。
普段、親子イルカはメスの群れの中におり、メスの集団に守られています。
赤ちゃんイルカを人間から引き離すために、人の注意を引いて人の周りをぐるりと回ったりと遊ぶフリをする「おとり」もいるんですよ~
こちらはおそらく「おとり」のイルカ。
奥にかなり小さい赤ちゃんを連れた親子イルカが見えますね。
こんな風にカメラの前に割り込んできて、注意を引こうとします。
「おとり」かと思ったら、そのままずーっと遊んでいるイルカもいたりしますが。笑
イルカは集団で社会生活を営み、協力して子育てをしています。
母イルカの他にも、ベビーシッター役のメスが赤ちゃんを連れて子育てをしていることもあります。
そんな様子も、観察してみるといろんなことが分ってきてとても楽しいですよ!
野生のイルカの生態を観察するには、野生本来の行動を妨げないように、少し離れたところから、驚かさないようにそっと観察するのがコツです。
※
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初版本の残りが少なくなってきていますので、イルカシーズンに向けて是非!
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