共存共栄レポートに苦戦

書き込みや多くのメッセージで“海はみんなのもの”で
“気持ち”が大事とのご意見を多数いただきました。
確かにその通りで、
皆が共存共栄の気持ちで接するっては素晴らしく、
皆がそのように考えてくれればよいと思います。
思うのですが、ここで終わってしまうと、
僕の場合はただの思考停止ってことになってしまい……。


金、金、言っていやらしいのですが、
やっぱり金なんです。金、金(笑)。
“気持ち”という不確かなものは期待しちゃいけない。
世知辛いけど……。
ということで、考え方としては、
「海はみんなのものだから利益は分け合おうね〜」ってことか。
お金の流れを明確にした上で、これらのお金をどう分配するかを、
最初に話し合うことが共存共栄の上で重要なことかなと。
さらに、ダイバーが増えれば両者が儲かるという流れを作ることが大事マンブラザースかと。
そこで僕ができることを考えると、
全国のダイビングエリアは誰よりも多く潜っているので、
各エリアの金の流れをまとめて、
どの方法が一番いいのか探ってレポート書きゃいいのかなと。
法律とローカルルールについては、他の人に任せよう。
守備範囲外だし。
ということでレポートを書く上で金の流れのポイントを整理しよう。これも数字や詳細を省いて大雑把な話。
まあ、自分の頭を整理するためってことで。
まず、ダイビングエリアにおける最もおいしい金の流れは
“タンク利権”だろう。そりゃ、だって“タダ”だもん。原価0。
いや、正確には人件費や設備投資、維持費などがあり、
人の確保や設備投資のお金がないなどの理由で外注している現地サービスもある。
しかし、外注の場合でも、他からのタンクの持ち込みをNGにすれば、黙っていても利益があがる。
実際、タンクと施設貸しだけで、
ガイド業やイントラ業をしないところも結構あるし。
初めてのダイビングエリアを取材するとき、
そのエリアの状況を把握するには、“金の流れ”をつかむことが大事。なので、まずはタンクの供給元を把握するようにしている。
サービスだったり漁協だっだり、外注だったり。
または、ひとつだったり、多数だったり。
そのエリアを知る上で結構重要。
次に船代。
自社ボートだったり、
漁船にしてお金が漁師さんに流れるようにしたり。
そして、協力金(入海料金とか海面使用料と言ったり)。
今回の “共存共栄”の主眼は漁師とダイビング事業者に置かれているが、実は、この協力金は、漁師&ダイビング事業者とダイバーとの共存共栄を考える上で重要。
今回は、漁師とダイビング事業者の問題なので触れないが、
まあ、大瀬崎の裁判にもなった最大のグレーゾーン。
ダイバーが知らずに搾取されているとも言えなくない問題。
話を戻して、この3つの金の流れが、
ダイビングサービス、漁協(時に個人的な漁師)、
希に地方自治体などに、
どこにどうやって流れているかは本当にさまざまで、
そのダイビングエリアの様子というか成り立ちを知る上で重要なのだ。
う〜ん。まだとっちらかっているなぁ。
もうちょっと整理してから調べ始めねば。
まあ、だいたいの方向性は決まったからいっか。
関係者の方、こんな感じでいいですよね?
でも、おもしろいレポートになるだろうが、
どれくらいの労力なだろう……。
まこ社長に「また余計なもんに首つっこんで!」と怒られそうだ……。
いかん。ここ何日か、このことばかり考えていて入稿やら他の仕事やらが手つかず。10月1日からのパラオまで、脂汗な毎日が続くとさ。ふぅ。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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