【フィリピン・セブ】ダイバー必見!2023年、世界各国のガイドたちが薦める海はここだ! 連載No.2
「あの海、今はどんな感じかなぁ…」、「海外でのダイビング、どこに行こうかなぁ…」と考えているダイバーの皆さまへ、世界各国のガイドたちが今シーズンの現地の海情報を提供!
今回は、フィリピン セブ島にダイビングショップを構える、「ブルーコーラル」の代表・下釜宏氏(以下、下釜氏)にお話を伺った。
編集部
今の現地の様子はいかがでしょうか?
下釜氏
街も海も全体的にコロナ前の雰囲気に戻っています。コロナ前と比べ、ショッピングモールなど新しくオープンした所も多くあります。海外からのダイビングゲスト(日本人ダイバー以外ですが…)も多く来られております。
編集部
すでに活気を取り戻しているのですね!海について、今の時期、特におすすめのエリア・ポイントはどこでしょうか?
下釜氏
一番のおすすめポイントは何と…!弊社ブルーコーラルの目の前のポイントで、「マリンステーション」(通称「ブルーコーラルハウスリーフ」)。ここは弊社からボートで1分という近さで、めったにしませんがビーチエントリーも可能なポイントです。ほかには、弊社からボートで30分ほどの「ヒルトゥガン島 マリンサンクチュアリー」と40分の「ナルスアン島 桟橋前」、30分の「オランゴ島 タリマポイント」がおすすめです。
編集部
それぞれ、どんな生き物や水中景観が楽しめるのでしょうか?詳しく教えてください!
下釜氏
まず「マリンステーション(ブルーコーラルハウスリーフ)」は、イワシの群れがすみ着いており、かなりの高確率で見られます。ほかにもマクロ撮影を堪能できる生物が、たくさんいます。手軽に行けて、ワイドもマクロ楽しめるポイントです!
下釜氏
次に「ヒルトゥガン島マリンサンクチュアリー」は、ロウニンアジの群れやツバメウオの群れ、浅場のサンゴの群生にはメラネシアンアンティアスやパープルビューティーなどのセブを代表するハナダイの仲間が群れています。セブは初心者からベテランまで楽しめるポイントが多いのが特徴ですが、ここもそのひとつです。
下釜氏
「ナルスアン島桟橋前」は、ニセクロホシフエダイの群れ、そして砂地ではブルースポットマスクレイ(エイの仲間)を見ることができ、女神像が鎮座している所には、ムレハタタテダイの群れなども出てきます。昨年の台風で桟橋が全壊したのですが、水中は変わらず元気です。しかし…コロナ前はピグミーシーホースが高確率で見られていたのですが、最近はどこに行ったのか…?また頑張って調査します!
下釜氏
「オランゴ島タリマポイント」は、沈船の残骸にすみ着く多種多様な魚で有名でした。しかし今は劣化と台風の影響で、その沈船の残骸はなくなってしまいましたが、魚影の濃さは変わらずです。中層ではギンガメアジの群れ、砂地ではガーデンイール(チンアナゴ)や多種多様なハゼの仲間たちが多く見られて、ここもワイドとマクロの両方とも楽しめるポイントです。コロナ禍前にここで某有名水中カメラマンと2人でずっと同じ場所から動かず、ヒレナガネジリンボウの群れを撮り続けたのを思い出します(笑)。
編集部
さすがセブ島!海の中は、見どころ満載でとっても賑やかですね。日本人ゲスト(観光客)はどのくらい戻ってきているのでしょうか?
下釜氏
ダイビングに限らず外国からの観光客数は、すでにコロナ前と同等くらいに戻って来ています。特に韓国人は一番多い印象です。次いで欧米の方です。しかし、日本人と中国人に限っては、未だまったくと言っていいほど戻って来ておりません…。ダイバーに関しても同じです。
私の個人的な考えですが、日本だけが取り残されている感を受けますね。街には、ひと昔前には日本食レストランや日系ダイビングショップなどの看板に日本語も多く見られましたが、それが今は韓国料理レストランや韓国系ダイビングショップなどのハングルの看板に様変わりして、まるでコリアンタウンといった感じです。
海の上でも韓国系ダイビングショップのボートばかりです。フライトの数が日本発着と比べて、韓国発着の方が断然多いのも理由の一つかと思います。マクタンの自宅近くのスターバックスカフェのお客さんでいうと、90%は韓国人、5%がローカル、4%が欧米人、日本人は私1人だけ(多分…)という感じです。韓国人のパワーを感じますね!
編集部
日本人はまだ少ないのですね。現地への渡航条件について、最新の情報を教えてください。
下釜氏
ワクチン未接種でも入国できように緩和されていますし、マスク着用も屋外はもちろん屋内でも規制はありません。
渡航に関する詳細は下記をご覧ください。
▶︎【領事班からのお知らせ】フィリピンにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対応について(その220:フィリピン入国規則(ワクチン未接種者等の制限緩和))
編集部
最後に日本の皆さまに向けて、メッセージをいただきたいです!
下釜氏
早く日本人の皆さんに、セブへ帰ってきていただきたいと思っています。我々セブの日系ダイビングショップは、すでに日本人ダイバーの皆さんの受け入れ態勢は整っております。とにかくセブの海を楽しんでもらいたいですね!お待ちしておりますよ!
編集部
下釜さん、ありがとうございました!