RGBlue最新水中ライト「SYSTEM02 Tricolor」の魅力に迫るプロフェッショナルレビュー
ハイエンドダイバーにこそ是非とも使って欲しい「SYSTEM02 Tricolor(トライカラー)」。2025年9月に水中ライトブランド・RGBlueから発売された、画期的な水中ライトです。その印象と使用感、そして期待感を、実際に愛用している水中写真家 中村卓哉さんと自然写真家 関戸紀倫さん、ダイビング系YouTuber Tottyさんに教えていただきました。
それぞれのスタイルでRGBlueのライトを使いこなしていることが伝わってくるレビューからは、「SYSTEM02 Tricolor」の魅力が存分に伝わってくるはず。
是非じっくり読んで、イメージしてみてくださいね。
「SYSTEM02 Tricolor(トライカラー)」
「スーパーナチュラルカラー(5000ケルビン)」「プレミアムカラー(4200ケルビン)」に加え、「クリスタルカラー(6500ケルビン)」が追加された。最大光量4200ルーメン。一台のライトで接続した全てのライトを同時にコントロールできるマルチリンクシステム搭載。

水中ライト「SYSTEM02 Tricolor(トライカラー)
水中写真家・中村卓哉さん
あらゆるシーンでフレキシブルに
ナチュラルな発色を叶えてくれる
プロモーション動画の撮影の時にデモ機を初めて手に取りましたが、海に入る前からワクワクが止まりませんでした。元々完成度の高い「SYSTEM02 :re」したが、「SYSTEM02 Tricolor」は別次元の進化を遂げています。
これまでのRGBlue製品にも共通しますが、衝撃に強くタフで壊れない点、さらに水没のリスクが少なく、水没時の水漏れに対するリカバリー機能等の信頼性が高いという点が優れていると思います。
その上で、サンゴや魚の色合いを強調したい時にはプレミアムカラー、より自然な色合いで表現したいときはスーパーナチュラルカラー、澄んだ海の青さに馴染むような透明感のある絵にしたいときは新色のクリスタルカラーを選択するなど、3通りの色温度の可変ができるのは、このライトが最も個性的な進化を遂げた点といえます。
最大光量も従来のモデルより1.6倍上がり、動画やワイド撮影でも必要十分な光量で美しい色味を再現できるようになりました。特にワイドマクロ撮影などで、美しい海の色合いを変えず、被写体の色味だけを変えたい時に効果的で、色味の変化も顕著に作品に出ると思います。
色温度はカメラ側でもコントロールは可能ですが、カメラのホワイトバランスを変えると被写体の背景の海の色合いまで変化してしまいます。なので、海の透明感を残しつつ生物の美しさを引き出したい時はクリスタルカラー、ソフトコーラルなどの赤みを強調したいときはプレミアムカラー、ダイバーの肌の色を自然な肌色に再現したいときはスーパーナチュラルカラーなど、背景の海の色はそのままに被写体や表現によって、光源自体の色温度を好みの色合いに変えられるというのは非常にありがたいです。まさに、あらゆるシーンにフレキシブルに対応したい自分のスタイルに合ったライトだといえます。
個人的には「SYSTEM02 Tricolor」には革新的な表現を追求した使用法ではなく、引き出したい色味は再現しながらも、海の色や全体の雰囲気がよりナチュラルに発色できるような撮影に適していると感じています。
ライトは光の届かない海の中に太陽を持ち込むようなもの。たとえば、1日のスタートを感じるような朝の太陽なのか、頭上から降り注ぐようなクリアな昼間の太陽なのか、その日の終わりを感じるような夕方の光なのか、どのような光がその被写体や表現に適しているのかを考えながら、3通りの色味を使い分けていきたいと思っています。
色温度を比較しながらクリスタルカラーで撮影
「SYSTEM02 Tricolor」作例

ソフトコーラルの群生(済州島)
韓国・済州島の海は、秋になると水がクリアになります。その海の澄んだ色をそのままに、手前に群生するソフトコーラルの鮮やかな色味を再現するように、3つの色温度を比較しながら、最も透明感のあるクリスタルカラーで撮影しました。
さらに昼間の高い位置にある太陽光を画角に入れているので、夕景のように岩肌が赤くならないようにしたいという思いもあり、高い色温度の光を選んでいます。

公益社団法人 日本写真家協会会員。今年11月には新刊となるフォトエッセイ「海のメッセージ 地球・人間・時代」(新日本出版社)を刊行。
自然写真家・関戸紀倫さん
色温度が切り替えできることと
光量アップがうれしい
映像などを撮影する際、時に大光量が必要となるため、光量が増した事により撮影幅が広がりました。自然のコンディションによっては水中で被写体にライトを当てると赤っぽくなることもあるため、今回、色温度が変更できるようになったのは、特にうれしい点ですね。その時々のコンディションに合わせて色温度を変えながらライティングができるようになりました。
今までは、異なる色温度の水中ライトをいくつか携帯していく必要がありましたが、「SYSTEM02 Tricolor」なら2台で様々なライティングによる演出が可能になりました。作品の幅が広がり、日頃愛用しています。
それと、従来のRGBlueのライトと同じサイズを維持した事がとても使いやすいと感じました。なるべくカメラにつけるアクセサリーはコンパクトに収めたいので。また、コンパクトな上に強い光量が使えるのは本当にうれしいですね。これから様々な作品を撮影していきたいです。
これから、少し水深の深い環境で、ワイド撮影で色温度を変えながら誰も見たことのない世界を表現してみたいです。深く行けば行くほど光が失われていくため、演色性の高いRGBlueのライトがあれば、深場の見たことのない生物の色をしっかりと引き出せるのかなとワクワクしています。
色を引き立てるためバックライトにも使用
「SYSTEM02 Tricolor」作例

ガラスハゼ(伊豆大島)
フトヤギのポリプの間から顔を出すガラスハゼです。フトヤギの美しいオレンジ色を引き立たせるために、暖色が強い4200ケルビンのプレミアムカラーを順光で当てて、奥の方からバックライトとしてブルーが強い新色の6500ケルビンのクリスタルカラーでブルーを表現しました。

ダイビング系YouTuber・Totty
水中動画のクオリティに直結する
3色の光の美しさが魅力
今まで前シリーズのre:を使用していたため、それと比べると光量が大幅に大きくなっていると感じました。また、色温度を3段階調整できる点についは、使い込むほどに、写真や動画での使い道が広がっていくであろう期待感にワクワクしています。
挙げるとキリがないくらい優れているところがありますが、あえてピックアップするならば、光の色の綺麗さと、色温度の3段階調整です。写真と動画はデジタル処理により後編集で色味を調整できますが、そもそもの写真素材、動画素材の綺麗さが一番重要で、光源の綺麗さと色のバリエーションは素材の綺麗さに直結します。その点で「SYSTEM02 Tricolor」は水中ライトにおいて唯一無二の存在であると思っています。
私は動画をメインに活動しています。動画にはストロボが使えないのでライトの光量が重要になります。「SYSTEM02 Tricolor」は単体での明るさはもちろんのこと、複数台使用することにより、明るさと照射範囲をさらに大きくすることが可能です。それを手軽に実現できる「SYSTEM02 Tricolor」複数台のマルチリンクシステム(特許申請中)は革新的なシステムだと思います。
YouTubeのプロモーションでアクションカメラを紹介する事が多くあります。アクションカメラの特性として暗所の弱さがありますが、それを「SYSTEM02 Tricolor」で補うことができるため、アクションカメラを利用するユーザーの強い味方になると確信しています。
3色の光色と、カメラ側のホワイトバランス調整を組み合わせれば、全く新しい水中映像表現が生まれる可能性を秘めていると感じています。色々な環境と様々な被写体でテストを重ねていきたいですね。
クリスタルカラーを活かして自然に
「SYSTEM02 Tricolor」作例

沈船イラブのツバメウオ(宮古島)
トライカラーの特性を活かし、新光色クリスタルカラーに合うシチュエーションを選びました。色温度が6500ケルビンという事でライトの光が青白いです。カメラ側の設定はオートホワイトバランスにすることでツバメウオの色と背景の青がとても馴染みやすく、被写体も背景も自然な色合いを保てたように思います。被写体との距離が少し離れていたのですが、光量が従来の1.6倍もあるということで、それを十分カバーできました。

おわりに
3つの色温度に切り替えられる「SYSTEM02 Tricolor」。

水中ライト「SYSTEM02 Tricolor」
水中動画や水中写真撮影の際に、選択肢を広げてくれるアイテムです。
新たな光を得て、どんな作品が生まれていくのでしょうか。
楽しみに待ちましょう。
お問い合わせ先
RGBlue
Sponsored by RGBlue(株式会社エーオーアイ・ジャパン)
光の三原色「RGB」と海の「Blue」から名付けた水中ライト「RGBlue / アールジーブルー」。1999年の企業設立以来その多くを水中撮影機材OEM開発に力を注ぎ、2013年にダイバーのための理想的な水中ライトを追求するブランドとして「RGBlue」が誕生。まだ見ぬ未知の景観や生物にもっとも太陽光に近い光を当て、色彩が失われる水中の色を届ける。
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