世界各地の海底に眠る戦争遺産の写真展「群青の追憶」が9/16(水)より靖國神社で開催
2020年8月に写真集「蒼海の碑銘ー海底の戦争遺産」を発売した水中写真家、戸村裕行さんによる水中写真展「『群青の追憶』~海底に眠る大東亜戦争の戦争遺産を追う~」が、靖國神社の遊就館本館1階広間(東京都千代田区)にて2020年9月16日(水)~12月6日(日)に開催される。
展示作品は、2018年に同会場にて行われた同展をベースに、昨年より開始された小笠原諸島での沈船調査の際に撮影されたパネルや、世界の海底に眠る日本の艦船、航空機、潜水艦といった過去の戦争遺産など約50点が展示される。会期中の更なる追加展示の予定もあるとのこと。
\各種メディアでも取り上げられた小笠原諸島の沈船調査の様子はコチラ/
▶︎小笠原の沈没船を解明せよ! 〜海中に静かに眠る無数の戦跡〜
戸村さんからメッセージ
開催にあたり、戸村さんからオーシャナ読者へ向けてメッセージをいただいた。
「オーシャナをご覧の皆さま、水中写真家の戸村です。この度、2018年に遊就館で開催された「群青の追憶」を約2年ぶりに、同会場で再度開催させていただく運びとなりました。この写真展で展示されている“レック”はレクリエーションの範囲で潜ることができる場所も多々あり、実際に訪れようと思えば訪れることのできる場所がほとんどです。前回ご来場いただいた方、図録や写真集をご覧いただいている方には目新しさは少ないかと思いますが、50枚以上のパネルでご紹介する海底の戦争遺産、まだご覧いただいていない方はぜひ足をお運びください。
遊就館は、22部屋の展示室と2つの映像ホールより構成されています。写真展会場は大展示室から展示室19へと入る途中、本来であれば正面玄関の広間となっていたところが展示スペースとなっております。60分コース、90分コースといった展示の最後に写真展がありますので、時間に余裕を持ってお越しください。」
\2018年開催時のインタビューはコチラ/
▶︎「レックをもっと身近なものに」水中写真家・戸村裕行氏にインタビュー 〜水中写真展「群青の追憶」〜
まだあまり知られていない、小笠原諸島の沈船の写真も追加された本写真展。図録や写真集では味わえない迫力のパネル展示や、新しい写真に期待が高まるところだ。
終戦75年 靖國神社遊就館企画展
戸村裕行水中写真展
『群青の追憶』~海底に眠る大東亜戦争の戦争遺産を追う~
【開催期間】
2020年9月16日(水)~12月6日(日)(期間中無休)
【開館時間】
午前9時~午後4時30分(入館は閉館の30分前まで)
【会場】
靖國神社 遊就館本館1階広間
※観覧には遊就館入場の必要あり
【拝観料】
大人 :1,000円
大学生 :500円(短期大学生・専門学校生などを含む)
中学・高校生:300円
小学生 :無料
※靖國神社崇敬奉賛会、遊就館友の会会員は無料
【展示内容】
インドネシア、北マリアナ諸島(サイパン)、グアム、ソロモン諸島(ガダルカナル島・ツラギ島・ニュージョージア島)、日本(小笠原諸島・沖縄県・山口県柱島沖)、パプアニューギニア(ラバウル)、パラオ、 フィリピン(ブスアンガ島・コロン)、マーシャル諸島(ビキニ環礁)、ミクロネシア連邦チューク州(トラック諸島)、ロシア(ウラジオストク)の海底に眠る艦船、航空機、潜水艦を撮影した写真パネル、約50点(あいうえお順)
【主な艦船、航空機など】
戦艦長門、戦艦陸奥、零式艦上戦闘機二一型、九八式直接協同偵察機(特攻機)、零式水上偵察機、駆逐艦菊月、駆逐艦五月雨、駆逐艦文月、駆逐艦追風、特設潜水母艦平安丸、特設航空機運搬艦富士川丸、給糧艦伊良湖、水上機母艦秋津洲、伊号第一潜水艦など、多数。
水中写真家・戸村裕行プロフィール
1982年生まれ。世界の海を巡り、大型海洋生物からマクロの生物まで、様々な水中景観を撮影し続けている写真家。 生物の躍動感や海の色彩を意識したその作品は、ダイビングやカメラ専門誌を中心に発表されている。また、ライフワークとして太平洋戦争に海底に眠る事となった日本の艦船や航空機などの撮影を世界各地で続け、その取材内容は「海底のレクイエム」として軍事専門誌・月刊「丸」の人気コンテンツとして毎月連載を続けており、2018年には靖國神社・遊就館にてそれらをまとめた水中写真展「群青の追憶」を開催。2019年11月に小笠原諸島で現地のダイバーと協力して始まった沈船調査は朝日新聞2020年8月11日の夕刊一面で取り上げられるなど、多くのメディアの注目を集めた。ダイバー向けにも「歴史を知るダイビング」として、レック(沈船)ダイビングの認知に努めている。執筆、講演など多数。
オフィシャルウェブサイト:https://www.hiroyuki-tomura.com/