タイのカオラック、家族で過ごす春休み~スミラン諸島へスノーケルトリップ その1~

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家族で過ごすタイ・カオラック(撮影:越智隆治)

二男の颯友が幼稚園を卒園した今年の春休みの期間中、卒園のお祝いも兼ねて、どこか南の暖かい国のビーチリゾートで家族でのんびりしたいと思っていた。
候補地を探している頃に、オーシャナの取材の件で、タイのカオラックにあるediveの平川恭さん(普段は「恭ちゃん」と呼んでいるので、個人的に「さん」付けするのに違和感があるので、以下「恭ちゃん」とさせてもらう)とfacebookでメッセージのやり取りをしていた。

この企画は「どうせ春休み期間の取材なら、家族で来ちゃえば?」という、あまり物事を深く考えずに、その場のフィーリングで発言をしてしまう(ネガティブに書いているようだけど、僕は彼のそういうところが気に入っていて、長年仲良くさせてもらっているので、誤解の無いように)恭ちゃんの一言から始まった。

「え?本当に連れて行っていいの?結構大変だよ、奴ら」
「いいんじゃないっすか~」
「でも、取材内容はどうするの?」
「そうっすね~、じゃあ、ファミリー企画ってことで」
「どんな?」

普段は、クルーズ主体の取材を行なっているedive。
ここ最近は、タイ国内での取材ではなくて、インドのアンダマン諸島隣国のミャンマーへのチャータークルーズを取材した。
それ以外にも、インドネシアのコモド諸島やラジャアンパット、デラワン・サンガラキクルーズなどを積極的に企画している。

まだダイビングのCカードも持っていない子どもたちを一緒に乗船させて、どんな取材をすればいいのか。

「じゃあさ、クルーズで海友(小学生の長男)にCカード取らせちゃいましょうよ。まあ、本人のやる気次第だけど」
「え~、どうかな、本人に聞いてみるよ」と言って、海友に「ダイビングのライセンス取りたい?」と訪ねたところ、即答で「取りたい!」と返事が返ってきた。

「取りたいって」
「じゃあ、決まりっすね。後は~、そうだな~デイトリップでスノーケル、リゾートステイ、カオソックで川下りやエレファントライドとかかな~。まあ、適当でいいっすよ」

・・・ダイビングの「ダ」の字も出てこないんだけど、まあ、とにかくそんな感じでファミリー企画がスタート。

で、最初に取材したのは、デイトリップで行く、スミラン諸島でのスノーケル。
カオラックから出ているスミラン諸島へのデイトリップには、大きく分けて、2通りの方法がある。

一つは、スピードボートに乗って行くパターン。
そしてもう一つが、デイトリップ用の大型のダイビングボートに便乗して行くパターン。
どちらもいつくかのダイビングショップが乗り合いになる。

大きな違いは、スピードボートの場合、シミラン諸島まで約1時間弱で着くのに対して、大型のダイビングボートの場合は、2時間30分から3時間かかるということ。
ただし、スピードボートは早くに現地に着くけど、居住スペースが狭く、海が荒れると、結構跳ねて大変。
大型ダイビングボートの場合は、のんびりゆったりで、天気が良ければ船首のスペースなどで居眠りしながら移動ができる。
個人的には、海風を感じながら、のんびりゆったりが好みだけど、果たして子どもたちが長時間の移動をどう感じるのか、多少気になりながらも、大型船でのスミランスノーケルツアーを選択。

まずは、ホテルのフロントに迎えに来てくれた、ソンテウ(ピックアップトラックの荷台を改良して、座席が設置してある、タイでは定番の)送迎車に乗って船の出るタプラム港へ。
ソンテウの中で、一緒に乗船するゲストとの間で会話が生まれる。
今回一緒だったのは、ドイツからのカップルと、スイスからのカップル。
皆ビギナーダイバーなのだけど、「海の中は最高だよ!昨日はカメを見たよ!」とダイビングで経験した感動を嬉しそうに話してくれた。

家族で過ごすタイ・カオラック(撮影:越智隆治)

スイス人の男性は、最近空手を始めて、日本の文化に興味があるので、いつか行ってみたいと話していた。
色帯を持つ息子たち、特に二男の颯友は、白帯の男性に対して、ちょっと自慢気な表情を見せる。
片や、兄、海友はちょっと恥ずかしそう。

家族で過ごすタイ・カオラック(撮影:越智隆治)

港に停泊中のデイトリップの乗り合い船に乗船。
ボート名はディスティニー号。今年できたばかりの新造船。
ediveの高見沢昇治さん(以下、昇治君)がガイドとして乗船してくれた。

今回は、一緒に乗船してくれたけど、繁忙期などで、ダイビングのゲストが多いときには、ediveのスタッフではなくて、船のスノーケルスタッフ(タイ人)が対応する場合もある。

家族で過ごすタイ・カオラック(撮影:越智隆治)

後方のトップデッキは、すでに、ゲストで満杯なので、船首側に移動。
移動時間3時間近くと聞いて、朝早かったので、早速眠る体勢に入る息子たち。

家族で過ごすタイ・カオラック(撮影:越智隆治)

その頃、後方では早速朝食の用意が。
今回はリゾートで食べてきたので、スキップ。

家族で過ごすタイ・カオラック(撮影:越智隆治)

さすがに、途中で起き出して、船首で海を眺める。
移動途中島も見えないので、もっぱらの感心事は、たまに飛び跳ねるトビウオ。

家族で過ごすタイ・カオラック(撮影:越智隆治)

「あ!トビウオ!」と指をさし、「ねえ、トビウオって何メートル飛べるか知ってる?」と質問してくる颯友。
「さあ?どれくらい飛べるんだろう?」と答えると、「100mだよ!100mも飛べるんだよ!だからさ、101mは絶対飛べると思うんだよね~、どう思うパ~パ~?」と言うので、「そうだね。きっと飛べるね」と返事を返した。

後で、ウィキペディアで調べたら、確かに「滑空時は100mくらいは当たり前に飛ぶことができ、水面滑走時の速度は35km/h、空中滑空時の速度は50~70km/h、高さ3~5mに達する(大型のものであれば600m程度滑空するものがある)」と記載されていた。ちゃんと調べてるのね。

家族で過ごすタイ・カオラック(撮影:越智隆治)

移動途中でダイビングのゲストにブリーフィング。
魚の写真の沢山載っているブリーフィング用のファイルに興味を示し、やたらとガイドに質問をする颯友。
「これ知ってる!これはリーフィーシードラゴンだよね~?」。
「それはニシキフウライウオ。リーフィーはオーストラリアにしかいなんだよ」と優しく答えてくれる、ガイドのランちゃん。
ブリーフィングが進まず、申し訳ありませんでした。

家族で過ごすタイ・カオラック(撮影:越智隆治)

太陽の下で、さんざん質問しまくった挙げ句、あまりに質問し過ぎて、喉が乾き、日陰でコーラを飲んでいた兄海友に「オレにもコーラ~!」と懇願する颯友。
「ただなんだから、自分で取って来いよ」と言いながらも、しょうがなく分け与える。船上では、水とコーラは飲み放題。

家族で過ごすタイ・カオラック(撮影:越智隆治)

そして、いよいよスミラン諸島が見えて来た。
と書いたところで、あまりに長いので、スノーケルのお話は次回。
(ちなみに、スピードボートの場合、ライフジャケットを必ず装着。この船でも、リクエストすれば、子ども用のライフジャケットを用意してくれる)

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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