残り11日!クラウドファウンディング「突如、八丈島に現れたザトウクジラ。変化する生態系の謎に迫る!」代表・中村玄さんよりメッセージ

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©️東京海洋大学・八丈町

©️東京海洋大学・八丈町

八丈島にやってくる
ザトウクジラの生態を知りたい!

こんにちは。
編集長の山本です。

突然ですが、私・・・無類のクジラ好きです。
(最近、クジラネタが多すぎですかね?笑)

さて、日本でザトウクジラがやってくる場所といえば、小笠原、沖縄。近年では、鹿児島県・奄美大島も盛り上がりを見せています。

そして、まだまだ知られていませんが、2015年頃から、なんと伊豆諸島の八丈島で目撃情報が続いています。クジラ前線が年々北上してきているんですね・・・。
東京在住のクジラ好きとしては、興奮が止まらないわけですが、一方で、このザトウクジラたちの生態の変化はなぜか、そして、一過性のものなのか、はたまた、地球の気候変動の影響なのか、興味は尽きることがありません。

そんな中、東京海洋大学でクジラを研究されている中村玄さんが、その謎に挑むべく、クラウドファウンディング「突如、八丈島に現れたザトウクジラ。変化する生態系の謎に迫る!」プロジェクトを立ち上げています。

学術の世界は、地道なデータの積み重ねです。
クジラのフィールド研究の代表格といえば、「個体識別調査」。
ボートに乗り、いつ、どこに、どのクジラが現れたのか、個体を識別するための写真(尾びれの形状や模様など)を撮り続け、ひとつひとつ整理していくものです。
その他にも、今回の研究では、ソング(ザトウクジラの鳴き声)から八丈島近海が繁殖海域かを分析する「鳴音調査」、数ミリの表皮のDNA解析から個体群の親戚関係を探る「遺伝学的調査」などが行われる予定です。

えぇ、私、個人的に「寄付をする」ボタンをぽちっとしました。
「ヒトとクジラの共存を目指す」という趣旨に共感しちゃったんです。

このプロジェクトは、「All or nothing」形式。つまり、目標金額に達成しない場合は、成立せず返金されます。
目標金額は、1,500,000円。
残り11日にして、757,000円のところまで来ています。

ダイバーの皆さんも、ご興味のある方は、覗いてみては??

クラウドファウンディングのページには、今回の調査研究の内容のほか、ザトウクジラの現状なども詳しく掲載されているため、クジラ好き必見です!

そして、東京海洋大学の中村玄さんより、メッセージをいただきました。
ぜひぜひ、この熱い思い、お受け取りを〜〜〜!

東京海洋大学の中村玄さんよりメッセージ

オーシャナ読者の皆様

こんにちは。東京海洋大学で鯨を研究しております、中村玄と申します。

地球上の面積の7割を占め、多くの生き物が暮らしている海。ダイビングは我々と生活圏の異なる生き物達と直接触れ合う事ができるとても魅力的なアクティビティですよね。

ところで、皆さんも折に触れて感じていらっしゃるかとも思いますが、生き物の分布は海の環境とともに常に変化をしています。

どうやら海に生息する最大の哺乳類である鯨類(クジラの仲間)も例外ではないようです。ザトウクジラは世界に広く分布している体長14m程の種類です。本種は夏に北の海域で餌を食べ、冬になると南の海で繁殖や子育てをおこなっています。これまで日本周辺では冬季にザトウクジラが繁殖のため沖縄や小笠原に多く集まることが知られていました。

ところが2015年11月から、羽田空港から飛行機で55分の東京都八丈島で多数その姿が確認されるようになりました。
その後も、八丈町と東京海洋大学が共同で調査を行ったところ、2シーズン続けて八丈島周辺に来遊していることが明らかになりました。

昨年度(2017年11月~2018年3月)だけでも、約151頭が確認され、来遊個体数は年々増えているようにです。さらに八丈島周辺で出産や子育てをしていることが分かれば、世界最北の繁殖海域になります。
しかし、なぜ突然ザトウクジラが八丈島に現れるようになったのか、その目的や理由はまだわかっていません。鯨類学研究室では謎に包まれた八丈島来遊の理由を解明し、今後どのように変化していくのかを予測をしたいと思っております。

この謎に挑むため、ザトウクジラが来遊する11月から3月にかけて行っている調査の拡充を目指してクラウドファンディングによる調査研究プロジェクトを立ち上げました。

本研究プロジェクトが成立すれば、
① 調査回数の増加
② 調査員の増員
③ ドローンを用いた群組成の確認、体長推定や行動観察が可能となります。

これにより八丈島周辺海域に来遊するザトウクジラをより詳細かつ正確に把握することができるようになると考えています。
12月21日(金)までに、研究経費として150万円を集めることをクラウドファンディングのゴールとしています。

ご支援してくださった方にはお礼のリターンを各種ご用意いたします。一部をご紹介させて頂きます。

・調査の最新情報をメール配信
・八丈島の自然と大海原で撮影したザトウクジラのフォトブック
・成果発表会
・東京海洋大学 鯨類学研究室とマリンサイエンスミュージアム(鯨ギャラリーを含む)のバックヤードツアーにご案内いたします。

このプロジェクトについての詳細やご支援は以下のURLからアクセスをお願いします。
https://readyfor.jp/projects/hachijo-humpback

本プロジェクトに興味を持っていただいた方は是非ご支援を頂き、一緒に謎の解明をできればと思っております。
どうぞ宜しくお願い致します。

東京海洋大学 鯨類学研究室 一同
代表:海洋環境科学部門 助教 中村 玄
******************

<クラウドファンディングについて>
このチャレンジはインターネット上で資金調達を呼びかける仕組みです。この挑戦を実現させるために、12月21日23:00まで支援金を募集しています。期間内に設定した目標金額に到達しなかった場合には、支援額は全て支援者様へ返金となります。

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PROFILE
1984年生まれのイルカ・クジラ好き編集者。高校2年生でダイバーデビュー。

ダイビング誌や主婦誌の編集部、雑誌&書籍を手がける編集プロダクションなどを経て、WEBメディア編集へ。オーシャナ元編集長。

現在は、WEB編集を中心に、書籍・パンフレット編集、イベント・商品企画など、多方面で活動中。

ファンダイビング中に手軽にゴミが拾えるメッシュバッグ・オーシャンバッグプロジェクト進行中。ダイビングプラットフォーム・Scuba Monsters準備中。
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