安全に、安心して海を楽しむために知っておきたい ダイビングショップの新型コロナ対策まとめ

ダイビングショップが行うべき
感染防止のための「消毒作業」とは?

多くの人が訪れるダイビングショップでコロナウイルスの感染防止を徹底するには、消毒が欠かせない。JLDAのガイドラインによれば、施設内で触れるところの消毒は「アルコール(濃度60%以上)や次亜塩素酸ナトリウム溶液(濃度0.1~0.5%)を用いることが望ましい」とある。

また施設の消毒に加えて、レンタル器材を提供する場合は、ダイビング器材の消毒もマストだ。しかし気をつけたいのは、ダイビング器材の消毒は、部品の素材によっては劣化や故障の原因になることがある。適切な消毒剤を選び、正しい方法で消毒作業をすることが大切だ。

ダイビング器材の消毒は、
どのようにするのが最善?

ダイビング器材メーカーの日本アクアラング(株)では、アクアラング製のダイビング器材を適切に消毒するための推奨事項をニュースリリースで発表している。

▶︎【日本アクアラング(株)のニュースリリース】
 
ダイビング器材の中でも、感染リスクが特に高いのは目、口や鼻に接触する器材。これらの消毒方法を、日本アクアラング(株)の情報を参照に紹介しよう(消毒の対象となるのは、レギュレーターセット、BCインフレーター及びブラダー内部、マスク・スノーケル)。

■毎回使用後、真水の流水で塩分や汚れを洗い流し、消毒薬で消毒
消毒に使う薬剤は、ダイビング器材に適したものを選ぶ必要がある。日本アクアラング(株)では、ビルコン0.01%希釈、またはステラミン0.02%希釈を消毒薬として使用することを推奨している。

・BCについては外装に使用している糸や生地を傷めないように、インフレーター及びコーティングが施されている浮力体内部のみに消毒薬を使用する。
・指定の時間消毒した後(ビルコン希釈 2~5分間、ステラミン希釈 1~5分間)に、真水の流水で丁寧に洗い流す。
・レギュレーターはマウスピースだけでなく、セカンドステージ内部も良く洗浄する。
・洗浄後は汚染されていない風通しのよい場所で自然乾燥させる。

なお「塩素系の漂白剤や次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウムの使用は、器材の部品に悪影響を及ぼすことがあるので、絶対に使用しないで下さい」との注意書きがある。器材の消毒には使用しないようにしよう。
なお上記は日本アクアラング(株)からの情報なので、別のメーカーの器材の場合は、メーカーに消毒方法について、確認をとったほうがよいだろう。

アルコールベースの消毒剤は
ダイビング器材に使用してもよいのか?

消毒には、アルコールを使用することが多い。ダイビング器材の消毒にも、アルコールを使えるのでは?と思う人も多いかもしれない。ただしダイビング器材の場合は、アルコールがプラスチックやゴム素材の場合、劣化させるおそれがある。
器材によって、使われている素材はいろいろなので、消毒はメーカーが勧める方法でするようにしたい。

>>次のページ:ダイバー一人ひとりが心がけておきたい「コロナ対策」の基本をおさらいしておこう

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