インドネシアの海を愛するオーストラリア人カメラマン、タミー・ギッブズ
今回、ご紹介させていただくのは、オーストラリアの水中カメラウーマン、タミー・ギッブズ(Tammy Gibbs)さんです。
タミーさんは、今年イギリスのダイビング雑誌DIVERの水中写真コンテスト「Underwater Photographer of the Year」のカテゴリー 「International Behaviour (海外魚類行動)」に写真を出品し、2位になりました。
パースに住むタミーさんは、11年に渡って定期的に潜っています。
ダイビング本数は800本ぐらいです。
———ダイビングをはじめたきっかけは何ですか?
2004年1月に姉がバリ島で結婚し、そこでダイビングを習いました。
旦那が以前から潜っていて、ダイビングを勧めてくれていたことも大きかったですが、実は、バリ島で数本潜った後は、翌年からあまり潜りませんでした。
———なのに、今は水中写真家ですね。
そうなんです。
2006年にテレビでココス諸島(Cocos Keeling Islands)の番組を見て、翌日飛行機のチケットを買いました。
小型カメラも買い、使用方法を自分で勉強しました。
やっぱり海の様子を写真に捉えたかったのです。
それ以来、海から出ることができません。
旅行する時はいつも潜るようにしていて、機会があるごとに潜って水中写真を撮っています。
——-タミーさんにとって、ダイビングや水中写真はどんなものですか。
すべての人が水中の様子を経験できるわけではありません。
ダイビングができるということは非常に貴重なことで、自分の呼吸しか聞こえない、静かな世界でカラフルな変わった生物と海をシェアするのは本当にすごい気持ちです。
また、潜っているとのんびりできます。
水中写真の撮影は一つのチャレンジで、他の人と海の様子をシェアできる機会でもあります。
———タミーさんは世界中を潜っていますが、どこの海が最も好きですか?
インドネシアの海で潜るのが一番好きですね。
海洋生物は驚くほど多様で、海も暖かく、リゾートのスタッフも対応が良いです。
ラジャ・アンパット諸島は非常に魅力的で、コモド島(Komodo)、レンべ(Lembeh)、アロール(Alor)とバリ島北東のトランバン(Tulamben)で何回か潜ったことがあります。
いつもカメラと潜るので、マクロ生物を長い間撮影できる浅いポイントが好きです。
———ダイビングを初めて経験したバリ島にも戻られたのですね。今回は何枚か写真を送ってもらったのですが、タミーさんにとって、特別な写真を見せてください!
この写真は家からたった5分離れた突堤で撮影したものです。
西オーストラリア州のタツノオトシゴの繁殖期は夏(日本の冬)で、オスは腹部に袋があり、卵を保護します。
この素敵な瞬間を撮影するため、夜何回も潜りました。
やっと撮影できて本当に嬉しかったです。
この写真がイギリスのダイビング雑誌DIVERで2位になりました。
———この写真は雰囲気が違いますね。森のような感じですが、これはどちらで撮影されたものですか?
この写真はインドネシアのラジャ・アンパット諸島で撮影したものです。
ラジャ・アンパット諸島に行って2回目の時で、ブルーウォーターマングローブ(Blue Water Mangroves)で数日間過ごしました。
マングローブはソフトコーラル、ウミウチワや様々な魚等に独特の生息地を提供しています。
陽射しが差し込んでいると気付いた時、かなり長い間ここで撮影を続けました。
———感動的ですね!
ありがとうございます。
この最後の写真ですが、旦那とケージダイビングでホホジロザメを見るために南オーストラリアに旅しました。
サメは非常に立派な動物で、一緒に海の中にいれたことはとても光栄でした。
近くから全身を撮影したくて、この写真は最後の日に撮影しました。
本当に嬉しかったです。
——–日本の海はどんなイメージですか?
おばあちゃんは長崎出身で、私は実はクォーター日本人です!
日本には2回行った事がありますが、潜ったことはありません。
日本の海でどんな生物が見えるか一切知りませんが、いつかはまた日本へ遊びに行って、家族と過ごして潜ってみたいと思います。
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ダイビングライセンスを取得してからしばらく潜らなかったタミーさんが、水中写真家として活躍できるようになったのはとても素晴らしいです。
2006年以降どれだけ海を好きになったのか、彼女の強い気持ちが伝わってきました。
クォーター日本人でもあるタミーさんにもぜひ日本の海を味わって欲しいです!
※詳しくはタミーさんのサイトもご覧ください。
http://www.tammygibbsphotography.com