無制限ダイビングも可能! 濃密な海“コモド”
アジアで最も豪華な伝統帆船「ALILA PURNAMA(アリラ・プルナマ)」。
世界のセレブたちも虜にするダイブクルーズの第4回レポートは、いよいよダイビング。
インドネシアの濃密な海をご紹介します。
■写真・レポート/稲生薫子
■協力/アリラ・ホテルズ&リゾーツ、エス・ティー・ワールド、ガルーダ・インドネシア航空、INON
アリラ・プルナマは、4~9月まではコモド島、10~3月まではラジャアンパッドと、季節によって、ダイバーに人気の2つのコースを航海します。
乗船方法は2種類あり、1つはチャーター、もう1つは混載(乗合)ツアーです。
混載ツアーの基本行程は6泊7日で、チャーターの最短は4泊5日から。
つまり、アリラ・プルナマに混載ツアーの基本行程(6泊7日)で乗船の場合は、コモド・ラジャアンパッド共に、全9日間(前後に機内泊を含む。アリラ・プルナマには6泊)の旅となります。
今回の取材では、チャーターベースでは最短となる4泊5日で乗船。
そのうちダイビングをしたのは、1日目に1本、2日目に3本、4日目に1本。
5日目(下船日)の午前中にはスノーケリングに連れて行ってもらいました。
アリラ・プルナマでのダイビングは、基本的には無制限で追加料金などは一切なし。
器材レンタルは無料で(要事前申し込み)、さらに嬉しいことに、ナイトロックスまで無料!
思う存分、安心してダイビングを楽しむ環境と言えますが、その分、自己管理が大切。
食事などの関係もあり、最大で1日4本が推奨となっていますが、洋上生活も楽しみつつ、無理せず自分のペースで楽しめます。
中でも今回は、特に印象に残っている、2日目のダイビングポイントを、ダイビングの流れと共にご紹介したいと思います。
ブリーフィングはメインデッキでゆっくりと
アリラ・プルナマのキャプテンでPADIのインストラクターでもあるマリオから、メインデッキにてブリーフィングを受けます(もちろん、英語)。
地形、生き物、残圧はいくつで知らせるかなど、日本で潜る時と内容はほぼ同じ。
きちんと潜れる人なら、英語に多少不自由でも問題ないと思います。
ブリーフィングが終わると早速ディンギー(小船)へ。
器材はクルーがディンギーまで運んでくれたので、女性としては助かりました。
インドネシアがギュッと濃縮された名物ポイント「キャッスルロック」
アリラ・プルナマからディンギーで10分、キャッスルロックに到着。
器材を背負おうとしたその瞬間、「DOLPHINS!!!!!!!」と叫ぶマリオ。
この海域でイルカが見られたのは今年では初めてとのことで、マリオやクルーの方がテンションが上がっていたかも(笑)。
急いで水中に入ってみたものの、姿をぼんやりと確認しただけで、イルカはすう~と遠くへ行ってしまいました。
「イルカは残念だけど、ここの海はすごいから、早く行こう!」とマリオ。
水中でイルカに遭遇できるかもしれないと、水中への楽しみが一つ増えた。
キャッスルロックにエントリーして少し流れに逆らって泳ぐと、大きなドロップオフが。
その棚に沿うようにして、ホワイトチップやシルバーチップ、ブラックチップ、バラクーダ、ロウニンアジ、カスミアジ、マグロ、タカサゴ……とにかく、群れ、群れ、群れ!!!
水中では、マリオがガイディングをしてくれるので、見どころなどもしっかり見て回ることができます。
当初2本目は、キャッスルロックの近くにある「クリスタルロック」というポイントに潜る予定でしたが、キャッスルロックがあまりにも凄い海すぎて、「ここにもう1度潜りたい」とリクエスト。
急遽予定を変更してキャッスルロックに2本潜ることに。
急な変更でも快く対応してくれました。
その後、すり鉢状に開けた地形で、ただ中層を漂っているだけで気持ちいい「ショットガン」に潜り、この日は3本でダイビングは終了。
3本目が終わってエキジットした頃には、もうサンセットタイムに。
真っ暗になる前にアリラ・プルナマに戻ろうということでディンギーを走らせようとしたその時、「Manta!」とクルー。
水面を見るとどこからやってきたのか、赤ちゃんマンタの姿が。
急いでスノーケルをくわえて水面から撮影。
写真は証拠程度にしか撮れなかったけれど、目ではしかとマンタをキャッチ。
イルカに始まり、マンタに終わるという、大満足の一日でした。
「透明度が良いのに、魚影も濃い」
“どちらか片方だけではない”というのが、インドネシアの海の印象でした。
今回は比較的水温の高い北部(水温は26~28度)を潜りましたが、水温の低い南部の方がマンタを始めとする大物とさらに多く出会えます(コモド島のちょうど真ん中くらいで水温がかなり変わります)。
6泊7日のツアーでは南部の方まで航海するので、さらなる大物にも遭遇できるチャンスがたくさんあります。
癖になるウェルカムバック・ドリンク!
マンタも見られたし、本格的に暗くなってしまうということで急いでアリラ・プルナマに戻ると、クルーがラダーのところで待っていてくれます。
ラダーを上がると「Welcome back~」とスムージーを手渡され、メインデッキにはチョコデニッシュがセット。
「これからディナーの時間だというのにっ!」と自分と格闘しながらも、つい手が……。
ダイビングの後は、毎回違うフレーバーのスムージーやジュースが用意されていて、だんだんと「次は何味かな、ストロベリーとマンゴーは終わったし……。あれ、マンゴスチンもスムージーになるのかな?」なんて会話になるほど、ゲスト一同の密かな楽しみに。
もうレパートリーはすべて出尽くしただろうと思っていても、組み合わせたり、ピナコラーダとなって登場したりしました。
自分でオーダーするスムージーと合わせると、ダイビングをした日は1日に5~6杯は飲んでいたかもしれません。
ダイビングは1日2本くらいがオススメ
ダイビングは最大4本楽しめますが、個人的にオススメするのは1日2本くらい。
プルナマに乗る前は「1日3本は絶対潜りたい」と思っていましたが、いざ乗ってみると“船の虜”になってしまい、船からサンセットを見たいとか、もっと多くの時間をこの船で過ごしていたいとか、デッキで昼寝したいとか思ってしまったのが、正直なところ。
取材したコモド(航海期間:4月~9月)も、現在航海中のラジャアンパッド(航海期間:10月~3月)も間違いなく最高級の海なので、潜るか潜らないかという選択は、なかなか難しいところ。
最高級の船で最高級の海を潜る。
この船で航海し、コモドやラジャアンパッドの海を潜ってしまったら、次はどんなクルーズ船に乗ってダイビングをすればいいのだろう……なんて思ってしまうほど、贅沢なダイビング旅です。
*
■現在、アリラ・プルナマはラジャアンパッドを航海中
チャーターベースでは、最短は4泊~から。
混載ツアーは6泊7日のコースでご案内。
料金や詳細などのお問い合わせはこちらから。
■水中撮影機材提供:INON(http://www.inon.co.jp/)
・D-2000strobe light×2
・MRSベースポート(14-42mmレンズ用)
・フロントポートワイド
・磁石リングG14-42セット
・8mmフィッシュアイ用ドームポート115
・スティックアーム
■ALILA PURNAMA(アリラ・プルナマ)
“PURNAMA”=満月を意味し、インドネシアの南スラウェシ地方に昔から伝わる伝統的なピニシ様式で作られている、現在アジアでみられる最も豪華な伝統帆船。
ALILA(アリラ)グループの所有する帆船で、46mの船体、3つのデッキに、PADIダイブセンターの認可を受けたダイビング設備を完備。
さらに、上質のスパセラピスト、イタリアで修行を積んだ一流のシェフも常駐し、ゆったりと贅沢な時間が流れる船旅を満喫することができる。
★正月特番
2015年1月4日(日)よる8時00分~9時54分
豪華帆船プルナマ号 フローレス海の冒険航海(BS11)