1つの島に1つの役割!? モルディブの島々〜首都マーレとかゴミの島とか…〜

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前回に続いてモルディブのお話です。

モルディブの首都マーレは、1.7㎢の島に10万4000人が住む人口密度世界一といわれる都市。
例えるなら尾瀬に静岡県三島市あたりの住人がみんな住んじゃうくらいのイメージ。
といわれてもピンときませんね。僕もです……。

マーレの人口は61176人/㎢。
一方で三島市の人口は11万人くらいなので人口密度は1807人/㎢、
人が多いといわれる東京だって6017人/㎢だから、およそ10倍ということになります。

モルディブの首都マーレ
モルディブの首都マーレ。ぎっしりビルが並んでいておもちゃの街みたい

マーレを歩くと、確かにビルが立ち並び人もバイクも自転車も多い。
でも活気にあふれていて僕は意外と好きなんです。
観光名所としての見どころはそれほどないんですが、
リゾートにはない素顔のモルディブがチラリと見られます。

大きなマグロを抱えて歩く漁師さんや、
銀鱗系の魚を何びきも指に挟んで歩いているおじさん、
必死に客引きするちょっと悪そうな若者たち、
暗いカフェでヘディカと呼ばれるスナックを食べている人々(イスラム教国なので紅茶でね)。
歩いて一周しても2時間かからない島ですが、なかなか面白いんです。

そんな小さな島なので、ほかの国のように
都市としての機能をマーレに集中させるわけにはいきません。
ということで、点在する島々に機能を分散することになるのですが、
1周5〜20分くらいの島が大多数を占めている環礁の国ですから、
1つの島には1つの役割しか持たせられないんです。

リゾートホテルも1つの島に1つの機能ということになりますし、
観光客が最初に到着する島は「空港の島」です。
ほかに有名なところでは「ゴミの島」とか「刑務所の島」「造船の島」「学校の島」。
「養鶏の島」や「スイカの島」なんていうものも。
もちろん「漁民の島」と呼ばれる、人々が住むローカルアイランドもありますし、
「コーラ工場の島」もあるんです。

モルディブの島
マーレやフルマーレ以外の島は、だいたいこんな感じのの〜んびりとした雰囲気

リゾートでは漁民の島に行くエクスカーションを開催していますが、
その他の島へはなかなか行く機会がありません。
でも水上飛行機からよく観察していると、
造船の島やゴミの島は見られることが多いですよ。
特にゴミの島は、モクモクと煙をたてているので分かりやすいはず。
しかも毎年大きくなっていっているような気が……。

きれいな海にゴミの山は似つかわしくないですが、最近ではリゾートも100軒(島)以上に増えているので、ゴミの量は半端じゃないですよね。
埋め立てが基本なので、ゴミの島もいい加減パンク状態なんだとか。
ゴミの処理はリゾート大国のモルディブが抱える大きな問題のひとつなんです。

ゴミの島と呼ばれるティラフシ
ゴミの島と呼ばれるティラフシ。南マーレのリゾートからだと意外と見えちゃいます

とまあ、思いがけず話が環境問題に寄ってしまいましたが、
モルディブに限らずゴミ処理技術が発達していない国では、
なるべく持ち込んだゴミくらいは持ち帰ろうかな、なんて思っています。

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PROFILE
ビーチリゾートをメインにしたトラベルライター。
50以上の国を訪れた経験を生かし、旅行ガイドブックや旅行雑誌などを制作している。
編集プロダクション「アトール」所属。
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