安全なドルフィンスイムのためのプール練習の大切さ

この記事は約7分で読めます。

この夏、初めてドルフィンスイムにチャレンジ!
という方も多いのではないでしょうか。

御蔵島でイルカと泳ぐ 水中モデル:鈴木あやの、撮影:福田克之

御蔵島でイルカと泳ぐ 水中モデル:鈴木あやの、撮影:福田克之

御蔵島で野生のイルカと泳ぐ時、水中から空を見上げるように撮影すると、御蔵島の島の緑が映るのです。
晴れた凪いだ日には、青い空と白い雲が!

プール練習のススメ

野生のイルカと海で泳ぐ前に、プールで一度でもスノーケリングや素潜りの練習をしておくことをおすすめします。
何よりも安全のため、そしてリラックスして視野を広くし、イルカとの出会いを楽しむためです。

私がイルカと出会ったのは2007年、最初は小笠原の海でひたすら素潜り自主練習をしていました。
その後、御蔵島に通うようになり、都内のダイビングプールでのプール練習もするようになりました。

こちらは2008年頃、頻繁にプールに通い練習をしていた頃の動画です。

フラフープをくぐって自主練習している様子を、コンデジをプールの水底に置いて撮影しました。

「自分の泳ぎを自分の目で見ること」
これが上達への一番の近道です。

上の映像を今見ると、なんと息の長いことか。笑

私は今妊娠10ヶ月に入り、大きなお腹が肺を圧迫する&貧血気味なので息は全然持ちません~。
水中ではお腹も軽く、ゆったり泳ぐことはとても気持ちが良いので、妊娠中も定期的にプールに通っています。

マタニティスイム(鈴木あやの& Fuku, 撮影:秋本哲志)

臨月マタニティスイム, Ayano & Fuku, 撮影:秋本哲志

お腹ぽっこり~♪

プール練習の目的とメリット

プール練習には以下のような目的に沿った練習方法とメリットがあります。
(おすすめプール練習の開催団体やリンクは記事の最後に記載)

1.水に慣れる

水の中でゆったりとリラックスする
→ 息をしっかり吐いて吸う。(緊張していると浅い呼吸になり、空気の交換が出来ていない)
→ リラックスして、水に溶け込む感覚を楽しむことが出来ると、とても気持ちが良いです。

2.視野を広くする

水中での体のバランス、動きをコントロール出来るようにする。
→ 他の人とぶつからないように、動きを読みつつ自分も泳ぐ。友達と動きを合わせ、目を合わせて泳ぐ、などの練習も効果的です。
→ 実際のドルフィンスイムでも、イルカや他の人、船の動きをよく見て把握し、安全に楽しむことが出来るようになります。

3.効率良く美しく泳ぐ

→ 効率良く無駄のないフィンワークや体の使い方は、美しい泳ぎにつながります。
→ 自分の泳ぎを自分の目で見て、反省し改善を繰り返していくこと、また、上手い人の泳ぎを見てイメトレすることも有効です。

マタニティスイム(鈴木あやの & Fuku TG3でフォームチェック撮影中、撮影:秋本哲志)

マタニティスイムAyano & Fuku TG3でフォームチェック撮影中、撮影:秋本哲志

フォームチェックのために動画撮影しているところです。
オリンパスの新製品、STYLUS TG-3 Tough+フィッシュアイコンバーターFCON-T01で撮影。

小さいカメラは便利です。
水底にカメラを置いて動画撮影してもいいですし、お互い撮り合ってフォームチェックすれば、撮影の練習にもなります。

海で、自分の身は自分で守るために。

プールに行けない場合は、最低限スノーケルの使い方やスノーケルクリアの方法を陸上やお風呂で練習すること!
水泳とスノーケリングは違います。

また、フィン・マスク・スノーケル無しでも、最低限25mは泳げるように。
泳げない人はライフジャケットを着けましょう。

泳ぎに自信の無い人は、ウェットスーツを着て浮力を確保、ウェイトをつけてはいけません!

海では様々なトラブルが起こる可能性があります。
スノーケルの上から波が入ってきて海水を飲んだり、足が吊ったり、フィンが脱げたり、マスクが曇ったり、マスクに水が入ったり、など。

パニックにならないよう、自分の身は自分で守れるようイメトレや練習をしましょう。

たまに、インストラクターやガイドの中に、「泳げない人でもスノーケリングできますよ、ダイビングできますよ」などという人がいますが、それは大間違いです!

「海で泳ぐ」という本来人間は練習しないと出来ないことは、出来るようになるために努力し練習する必要があります。

御蔵島のイルカと泳ぐ(水中モデル:鈴木あやの、撮影:福田克之)

イルカと泳ぐ 水中モデル:鈴木あやの、撮影:福田克之

イルカと仲良く泳ぐために必要なことは?

息が長く深く潜れる=イルカと仲良く泳げるの?
かというと、そうではありません。
水面でも十分イルカと一緒に泳ぐことができます。

イルカとの泳ぎ方については、以前オーシャナヘッドライン記事にも書きましたが、野生のイルカの生態を知り、イルカの行動をよく観察し、相手に合わせて泳ぐことが大切です。
ドルフィンスイマーが教える「イルカとの泳ぎ方、3つのポイント」 | オーシャナ

野生のイルカの生態行動については、写真集「イルカと泳ぐ」にも載せていますのでご覧下さい。

写真集「イルカと泳ぐ」表紙 鈴木あやの(新潮社)

写真集「イルカと泳ぐ」表紙 鈴木あやの(新潮社)

写真集「イルカと泳ぐ」では、イルカと泳いでいる様子+イルカの瞳や表情「二つの視点の組み合わせ」、野生のイルカの生態行動、イルカとの泳ぎ方や撮影方法なども書いています。

イルカの行動がある程度分かるようになってきたら、遊びそうなイルカを見つけて、イルカと離れたところで少し潜って待つと、イルカの方が興味を持って寄ってきてくれる確率が高くなります。

とはいえ相手は野生の動物なので、会えなくても仕方ありません。
一緒に目を合わせて泳いでくれたら、それは本当に素晴らしいことです。

安全第一で、その土地のルールに従い、イルカとの出会いを楽しんで下さい!

御蔵島のイルカ(水中モデル:鈴木あやの、撮影:福田克之)

イルカに囲まれ泳ぐ 水中モデル:鈴木あやの、撮影:福田克之

最後になりましたが、今回のコラムをもって、オーシャナヘッドライン記事の執筆を終わります。
ご愛読ありがとうございました!

7月に出産を控えており、少し海から離れることになりますが、これからも母として、ドルフィンスイマー、写真家、水中モデル鈴木あやのとしても活動を続けていきますので、よろしくお願い致します。

2014.6.25 鈴木あやの
鈴木あやの Official Website

■2014年6月17日(火) 発売の週刊誌「FLASH」、日本人が誇る100人シリーズ・特集記事
「ニッポンの浮沈を握る 東大卒美女 100人の履歴書」にてインタビュー記事が掲載されました。
鈴木あやの Official Website — 2014.6.17 「FLASH」週刊誌 「ニッポンの浮沈を握る 東大卒美女100人の履歴書」 にてインタビュー記事掲載 —

鈴木あやのFLASH表紙

FLASH表紙

■日立ソリューションズ、経営者向けプレミアム会員限定サイト「PREMIUM SERVICE WEB」にてご紹介いただきました。
鈴木あやの Official Website — 2014.6 日立ソリューションズ 経営者向けプレミアム会員限定サイト、「この人に学ぶ」「あの人のモノ選」にてご紹介頂きました —
・この人に学ぶ 平成の世にサムライを探して
「自然との一体感が疲れ切った心を癒してくれた」ドルフィンスイマー 鈴木あやの

・興味を広げる あの人のモノ選
「イルカの素顔」 鈴木あやの  ~「イルカと泳ぐ」写真集~

日立ソリューションズ、経営者向けプレミアム会員限定サイト掲載

日立ソリューションズ、経営者向けプレミアム会員限定サイト掲載

■信用金庫の季刊誌「インフォルモ」夏号に、インタビュー対談記事が2ページ掲載されました。
「野生のイルカと共に泳ぐ」
第一生命保険株式会社 橋本雅之 営業部長 × 鈴木あやの ドルフィンスイマー

インフォルモ信用金庫季刊誌 鈴木あやの

インフォルモ信用金庫季刊誌 鈴木あやの

おすすめプール練習

※詳細は各団体へ直接お問い合わせ下さい。

・オーシャナのプール講習
初心者歓迎!シュノーケリング講習会 | オーシャナ
スキンダイビング(素潜り)・ドルフィンスイム講習会 | オーシャナ
プロフリーダイバー・岡本美鈴が教えるスキンダイビング(素潜り)講習会 | オーシャナ

・JAUS(日本水中科学協会)代表理事、須賀次郎氏主催のスキンダイビング練習会
homepage2.nifty.com/j-suga/index.htm

・フリーダイバー市川和明氏のドルフィンスイム&スノーケリング教室 KAZ Method
スノーケル教室 | KAZMetho 海とイルカの学校のサイト

・フリーダイビング&スキンダイビング練習会「リトルブルー」
女子フリーダイビング日本代表チーム「人魚ジャパン」開催のプール練習です。
フリーダイビング&スキンダイビングチーム・リトルブルー
CITROBAL「URBAN RESORT LIFE」
シトロバルマリーナ/シュノーケリング&スキンダイビングスクール

・ダイビングショップ True North主催のドルフィンスイムスクール
ドルフィンスイムとは?/TrueNorthダイビングショップ・スクール 千葉県浦安
御蔵島出身のフリーダイバー日本代表選手、花ちゃんがスタッフとして御蔵島ツアーなども開催しています。

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PROFILE
野生のイルカと目を合わせ、心通わせ共に泳ぐ。それは至福の時。

その感動を伝えるべく、水中モデルとしてイルカと泳ぐ様子を発信し、写真家としてドルフィンスイマーであるからこそ撮れるイルカの表情を撮影。
野生のイルカの生態や行動、人との関わりなど、独自に研究も行っている。

1979年 東京生まれ
2001年 東京大学農学部卒業
2003年 東京大学大学院 農学生命科学研究科 修士課程修了
2007年 企業での研究職・商品開発職を経て、小笠原にて野生のイルカに出逢う
2009年 五反田映像祭グランプリ受賞「小笠原の大自然と皆既日食」
2010年 「イルカの瞳に魅せられて」個展
2012年 「野生のイルカと共に」個展
2012年・2013年度 世界自然遺産小笠原諸島カレンダー出版
2013年2月 「イルカの暮らす島」個展 オリンパスギャラリー東京・大阪
2013年7月 「イルカと泳ぐ」鈴木あやの写真集 新潮社より刊行

テレビ東京「ソロモン流」(人物ドキュメンタリー番組)出演、BS朝日「ボクらの地球・イルカの島の奇跡」出演、フジテレビニュースJAPAN出演など、現在、テレビ、ラジオ、CM出演や、講演、フォトセミナー講師、記事執筆、映像制作などの活動を行っている。
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