シュノーケリングの服装・基礎知識。初心者向け徹底ガイド

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シュノーケリングは、水面に浮かびながら海の中を観察して楽しむマリンアクティビティ。特別なトレーニングや重い装備が不要なため、老若男女問わず手軽に楽しむことができる。まだシュノーケリングをやったことがない人に向けて、ここでは、シュノーケリングをするときにおすすめな服装や必要なアイテムなどをご紹介!

シュノーケリング基礎知識

シュノーケリングって何?

シュノーケリングは、シュノーケルとマスク、そしてフィンを使用して行うマリンアクティビティの一種。このアクティビティの最大の特徴は、水面に顔をつけたまま呼吸ができること。これにより、海の景色を長時間楽しみながら泳ぐことができるのだ。

シュノーケリングの魅力

シュノーケリングの魅力は、その手軽さにある。ダイビングライセンスや高度な準備が必要ないため、初めての人でも手軽に始められる。また、色鮮やかなサンゴ礁やさまざまな海洋生物を観察できるため、自然が好きな人にとっても魅力的なアクティビティ。更に、水泳が苦手な人でも、浮力体(ライフジャケットやウエットスーツなど)を着用することで安心して水中世界を楽しめる。

シュノーケリングのための基本的な服装

シュノーケリングを安全に楽しむためには、適切な服装を選ぶことが非常に重要。ここでは、シュノーケリングにおすすめの基本的な服装と、それぞれのアイテムが持つ役割についてご紹介。

水着

シュノーケリングは水着だけでもできるが、海の中で体の保護や安全性の観点から次に紹介するラッシュガードと浮力体(ライフジャケットやウエットスーツなど)との併用が基本。

おすすめ①
装飾はなるべく少ないシンプルなもの

ラッシュガードや浮力体を身に着けるときに、フリルやリボン、大きな結び目、金具といった装飾が引っかかって着づらかったり、着た後もごわついたり違和感があり、シュノーケリングに集中できないこともあるので、なるべく装飾の少ないシンプルなものを選ぼう。

おすすめ②
上下で分かれているセパレートタイプ

水着の中には、ワンピースタイプで上下が繋がっているものもあるが、トイレをすることを考えると、上下で分かれているセパレートタイプの水着がおすすめ。セパレートタイプだと簡単に着脱でき、わずらわしさが減るのでおすすめ。

おすすめ③
体にフィットしているサーフパンツ

海パンを履いて、そのうえにレギンスを着用する場合は、膝にかかる丈でブカっとした裾広がりのものより、太もも丈ほどの裾もスッキリとしたサーフパンツやボードショーツがおすすめ。競泳用のピッタリとしたボクサータイプの水着も体にフィットして、ウェットスーツの着脱をするときもスムーズで、着た後もかさばらず快適。

ラッシュガード

ラッシュガードはシュノーケリングでは、日焼けとケガ(クラゲの毒など)の防止に必須のアイテム。シュノーケリングでは、水面に浮かび、背中側を太陽に向けた状態になる。夏や南国での強い日差しの下では気づかないうちに真っ赤になっていた!なんてこともある。ジッパータイプや頭からかぶるタイプ、フィンガーホール付きで袖がずり上がりにくいもの、さらにレギンスタイプなどもさまざまあるので、好みに合わせて選ぼう。

浮力体(ライフジャケットやウエットスーツ)

カラフルで目立つ色を選ぶと、海での視認性も高まる

カラフルで目立つ色を選ぶと、海での視認性も高まる

特に子どもや泳ぎに自信のない方にマストで身につけてほしいのが、ライフジャケットやウエットスーツなど浮力のあるもの。浮力が確保され、安定して水面に浮かんでいることができ、疲れにくくもしてくれる。ネオプレーン製のウエットスーツは、サーフィンやダイビングで使用されることが多いが、シュノーケリングでも役立つアイテム。安全性を高めるだけでなく、体温の保持にも一役買ってくれるため、少し冷たい水温の場所での使用にもおすすめしたい。気軽に着られるジャケットタイプのウエットスーツもあるので、検討してみよう。

※ドライスーツとは?
ウエットスーツと体の間に水が入ることで薄い水の層を作り、体を保温する設計になっているウエットスーツと対照的に、ドライスーツは完全に防水であり、極端に冷たい水域での使用に適しているもの。ウェットスーツはより柔軟性があり、シュノーケリングのような水面での活動に適していますが、ドライスーツはダイビングなどのより深い水中活動向け。

マリンシューズ

熱い砂浜の上や岩場を歩いて水中に入るような場所では、足の保護をするためにマリンシューズの着用を推奨。フィンと足の摩擦も防いでくれる。

季節別および経験レベル別の服装ガイド

シュノーケリングの服装は、季節や水温、さらには個々の経験レベルに応じて変わる。それぞれの状況に合わせた服装を選ぶことで、体を適切に保護し、水中でのパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。

夏季(5〜10月ごろ)

夏季は紫外線が強く、気温・水温が高いため、日焼け対策をしながら軽量で通気性の良いウェアが理想的。ビキニまたはボードショーツの上から、ラッシュガードやレギンスなどを着用しなるべく肌の露出を控えよう。速乾性のあるサンハットも有効。

冬季(11月〜4月ごろ)

気温・水温が低い中でのシュノーケリングは、保温性を備えたウェアが必要。水着の上から保温性のあるウェットスーツを着用し、さらに保温効果を高めたい場合は手袋やブーツ、フード付きのベストなどもおすすめ。陸に上がってからもすぐに体を乾かし、保温するための大きめのタオルやポンチョなども用意しておこう

シュノーケリングをする場所の気候や水中環境はさまざま。服装をうまく調整して、安全に快適にシュノーケリングを楽しみたい。

服装選びのよくある間違いとその回避策

素材の選択ミス

海辺やシュノーケリングで使用するウェアは、塩水や日光に耐えられる素材であることが好ましい。安価な素材の水着やラッシュガードは、すぐに劣化したり、適切に肌を保護できないこともある。耐塩素性、耐UV性を持ち、速乾性のある専用の水着やラッシュガードを選ぼう。

サイズの選択ミス

ウェアがゆるすぎると水の抵抗が増して疲れやすくなり、逆にきつすぎると血流が妨げられたりする。選ぶときにはサイズガイドを参考にしつつ、体にフィットしつつ動きを制限しないサイズを選ぼう。

シュノーケリングで使用したウェアのメンテナンスとケア

シュノーケリングで使用するウェアは海水や日光にさらされるため、適切なケアをして長持ちさせよう。ここでは、シュノーケリング後の適切なメンテナンス方法と、ウェアのケアのヒントをご紹介。

洗浄

シュノーケリング後は、できるだけ早く使用したアイテムを真水で丁寧にすすぐことが大切。塩分や砂、小さな生物が付着したままにしておくと、素材を傷める原因になる。すすぎ終えたら、強く絞らずに優しく水分を取り除こう。

乾燥

ウェアは風通しの良い日陰で平干しにすることが望ましい。直射日光下での乾燥は、素材を劣化させる可能性があるため避けよう。また、濡れた状態での長時間放置もカビの原因となるので、使用後は速やかに乾燥させることが重要。

保管方法

ウェアは完全に乾燥させた後、清潔で乾燥した場所に保管しよう。折り目や締め付けがないように、適切に畳むか、ハンガーに吊るしておくのが理想的。ウェットスーツなどのネオプレン製品は、折り目がつかないように注意。

長持ちさせるには

ウェアを長持ちさせるには、定期的に専用の衣類洗剤などで洗浄することも有効。これにより、塩分や体の油分、クリーム類がしっかりと落とせる。たまには消臭スプレーや抗菌スプレーを使用して、衛生的な状態を保つことも大切。

シュノーケリングのための基本的な持ち物


シュノーケリングでの服装については前述したが、ここでは服装以外に用意するべき、「3点セット」とも言われるマスク・シュノーケル・フィンについてご紹介。

フィン

フィンは水中での移動を助け、効率的な泳ぎを可能にするために使用する。足にぴったりとフィットするものを選ぶことで、足への負担が減り、長時間のシュノーケリングでも疲れにくくなる。ストラップタイプになっているものを選べば簡単に脱ぎ履きができるので、ストレスフリー。フィンにはゴム製のものやプラスチック製のものがあるので、詳細は下記をチェックしてみよう。

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マスク

マスクは水中の世界を観察するための必須アイテム。マスクの選び方としては、顔に密着し、水が侵入しづらいものを選ぶことが大切。カラーバリエーションも豊富なので、自分好みの色を選んでみよう。

【フィン編】いまさら聞けない、ダイビング器材の基礎と失敗しない選び方!

シュノーケル

シュノーケルは、水面にいるときに呼吸することを可能にするもの。良質なシュノーケルは、水が入りにくい設計になっており、水が入っても排出しやすい弁がついている。また、口に合うサイズのマウスピースと、マスクに固定できるアタッチメント付きのタイプを選ぼう。

【シュノーケル編】いまさら聞けない、ダイビング器材の基礎と失敗しない選び方!

器材の装着方法などはこちら

シュノーケリングをより楽しむためのグッズ

シュノーケリングをする上で、基本的な持ち物以外にも、快適性や安全性を高めるためのアクセサリーが数多くある。その一例をご紹介。

防水バッグ

貴重品やタオル、着替えなどを濡らさずに持ち運ぶためには、防水バッグが非常に便利。耐久性のあるものを選び、海やプールサイドでの使用に耐えられるようにしよう。大きさや色もさまざまあるので、好みや用途に合わせて選んでみては。

防水ケース/水中カメラ

シュノーケリングの醍醐味は、美しい海の景色を見られること。その景色を写真として記録し、家族や友達とシェアするのも楽しさのひとつ。今では、スマートフォン用の高性能な防水機能付きケースや小型で持ち運びやすいアクションカメラなどさまざまあるので、シュノーケリングに慣れてきたら使ってみよう。

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日焼け止めクリーム

日焼け止めクリームは、ラッシュガードなどで保護しきれない部分の肌を保護するのに役立つ。海洋環境に配慮した、サンゴ礁に優しい成分のものを選ぶことが重要。

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まとめ 安全で快適なシュノーケリングを楽しむために

シュノーケリングは、美しい海の世界を探検するための素晴らしいアクティビティ。ここで紹介した適切な服装選びからケア方法まで、ぜひ参考にしていただき、安全で快適なシュノーケリングを楽しんでいただきたい。

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PROFILE
0歳~22歳まで水泳に没頭し、日本選手権入賞や国際大会出場。新卒で電子部品メーカー(広報室)に入社。同時にダイビングも始める。次第に海やダイビングに対しての想いが強くなりすぎたため、2021年にオーシャナに転職。ライターとして、全国各地の海へ取材に行く傍ら、フリーダイビングにゼロから挑戦。1年で日本代表となり世界選手権に出場。現在はスキンダイビングインストラクターとしてマリンアクティビティツアーやスキンダイビングレッスンを開催。
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