クジメが三浦半島の城ヶ島で卵を保護中。地味な魚でも、その卵の美しさは必見! 雄が必死に卵を守る姿にも感動

普段はスルーしがちなクジメ
しかし卵の美しさは息をのむほど

こんにちは。水中カメラマンの堀口和重です。
神奈川県三浦半島の城ヶ島より、最新のニュースをお届けします。

日本各地の浅場で見られるアイナメ科の仲間のクジメ。アイナメによく似た魚です。

今回はseazoo miuraの戸井田 静さんが発見した、「クジメの卵」と「雄が卵を保護している姿」を撮影することができましたのでご紹介します。

クジメ自体は普通種なので通常はスルーしそうなところなのですが、言葉には言い表せないほどの卵の美しい色合いと、雄が卵を一生懸命に守る姿が感動を呼びます。

また城ヶ島は首都圏から近いということもあり、日帰りでも簡単に行けるのも魅力です。

卵を守る雄の姿(撮影/堀口和重)

卵を守る雄の姿(撮影/堀口和重)

現在、透明な水色と紫色のきれいな卵が見られています。(撮影日は2019年1月25日)

しかもこの卵が見られるのが水深1.5mと、かなりの浅場なのです。ウエイト量にご注意を!!

先に産みつけられた卵(撮影/堀口和重)

先に産みつけられた卵(撮影/堀口和重)

卵の大きさは、直径5㎜前後。最初の卵から5日前後で次の卵が産み落とされたようです。
おもしろいのが、日数により、卵の色が変わってくるとのことです。
これで、別の日に産み落とされたと区別がつきます。

後に産みつけられた卵。比べると色が変化している(撮影/堀口和重)

後に産みつけられた卵。比べると色が変化している(撮影/堀口和重)

ファインダーをのぞき込むと、卵と言いうよりは宝石のように見えてきます。
芸術的なこの卵をより美しく表現したいと思えます。

撮影の最中、ダイナンギンポが近寄ってきたのですが、「卵には触れさせない!!」と言わんばかりに激しく威嚇。雄が卵を必死に守る姿も見られました。

産卵から孵化までは約1カ月。2月の中旬には、卵の中で体が形成され、頭の部分には目も出始めます。
もしかしたら、ハッチアウトも見られるかもしれませんね!

それと、葉山では2019年1月現在、ダンゴウオの抱卵も見られています。

週末は、三浦半島の城ヶ島&葉山の両エリアを巡る、浅場の卵撮影ツアーなんか組んじゃってもいいかもですね!!

●城ヶ島のクジメの抱卵情報はseazoo miuraまで
●葉山のダンゴウオの抱卵情報はダイビングショップNANAまで

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堀口和重さん
プロフィール

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伊豆の大瀬崎にある大瀬館マリンサービスにチーフインストラクターガイドとして勤務後、2018年4月にプロのカメラマンに転向。
現在は伊豆を拠点に水中撮影から漁風景や海産物の加工まで海に関わる物の撮影を行っている。
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PROFILE
日本を拠点に活動している⽔中カメラマン。カメラマンになる以前はダイビングガイドをしながら数々のフォトコンテストで⼊賞。現在はダイビング・アウトドア・アクアリストなどに関連する雑誌やウェブサイト、新聞などに記事や写真を掲載、水中生物の図鑑や教書にも写真提供している。2019年に日本政府観光局(JNTO)主催の“「⽇本の海」⽔中フォトコンテスト 2019”にて審査委員、2020年には“第28回 大瀬崎カレンダーフォトコンテスト”の特別審査員も務める。近年は訪⽇ダイビングツーリズム促進を⽬的として“NPO 法⼈ Japan Diving Experience”としての活動も⾏っている。
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