ドルフィンスイムが2倍楽しくなる御蔵島の「イルカ夜会」
御蔵島を訪れる人を対象に、毎年、夏の土曜日に開催されている「イルカ夜話」(2014年は7月19日~9月20日)に参加しました。
御蔵島観光協会が「イルカについて調査したことを還元するため」に始めて以来20年以上続くこの夜会。
イルカのことなら何でもお任せの“イルカせんせい”は、オーシャナでもおなじみの小木万布さん。
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夜会の相棒、イルカのぬいぐるみとヒゲクジラのヒゲを手にする小木さん。「ビール片手でもいいので気軽に参加してください。お子さん連れでも楽しめますよ」
円になって座り、「テキトーにやりますね」と始まった夜会は、小木さんのキャラクターもあってフランクな雰囲気。
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御蔵島のイルカの基本的な話はもちろん、ヒゲクジラのヒゲを実際に触ったり、イルカの発する超音波を聞いてみたりとバラエティに富んだ内容で、話があっちへこっちへ行き来しつつ興味深い話を聞くことができました。
(ほんの一例ですが……)
- 昔は水面から背ビレで判断するしかなかった個体識別。フィルム時代は、個体識別に使える写真は、連射で撮って100枚に一枚あるかどうかだったのが、ドルフィンスイムが流行し、デジカメやSNSが普及した今ではかなりやりやすくなった。
- 最盛期は170頭近くいたイルカは2008年ごろ移動があって今は120頭ほど。その理由は、人間の引っ越しをする理由がさまざまであるように、イルカもさまざま!?
- 積極的に移動するミナミハンドウイルカ。2008年に御蔵島を離れたイルカが、2010年に大島、2012年に千葉・館山で確認され、そしてつい先週、紀伊半島で見つかった。
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コップを使って、イルカの超音波の説明をする小木さん
イルカに興味を持つ人が参加するイルカ夜会。
「イルカってどうやって寝ているの?」という素朴な質問から、「イルカが死んだ子供を運ぶ“死児運搬”について知りたい」、「クジラが浜辺に打ち上げられ死んでしまう理由は?」といった突っ込んだ質問、さらに、イルカと一緒に泳ぐコツなどドルフィンスイムに関するものまで質問は尽きず、19時に始まった夜会は21時を過ぎてやっと「そろそろいい時間のようなので」とおひらきとなったのでした。
参加者たちも「面白かった」「イルカのことがよくわかった」「小木さんがお茶目」など大満足の様子。
何よりも、日中ドルフィンスイムをして感じたことをその日のうちに質問でぶつけて、いろいろ話を聞いて、「明日、聞いたこと確認してみよう」「明日、寄り方を試してみよう」「明日、あれ見られるかな」と、聞いた話を、翌日のドルフィンスイムにすぐに活かせるのが、現地で開催される醍醐味です。
希望すれば誰でも無料で参加できるイルカ夜会。
御蔵島に行く方、ドルフィンスイム方は、ぜひ参加してみください。
ドルフィンスイムが2倍楽しめるようになること間違いなし、です。
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観光協会が発行するイルカ本「いるかいないか」も売れ行き好調。お願いすれば、小木さんの可愛いイルカのイラストとおもしろいコメントをもらえるかも!?
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