【恩納村】初心者から上級者まで幅広く楽しめる懐の深い海【ピンクマーリンクラブ】
2018年に「サンゴの村宣言」を掲げ、世界一サンゴと人にやさしい村を目指す恩納村。ダイビングスポットとしても人気のこのエリアだが、実際はどんな海なのか、現地で環境に優しいダイビングのガイドライン「Green Fins」を導入するダイビングショップにそれぞれインタビュー!第2弾は恩納村ダイビング協会の会長も務めるピンクマーリンクラブの内原靖夫さんへ、海の魅力や一押しポイント、恩納村のおすすめスポット、そして海の環境の変化についてオーシャナのスイカが聞いてきました!
初心者から上級者まで楽しめるバリエーション
スイカ
内原さんが思う恩納村の海の魅力とは?
内原さん
初心者から上級者まで幅広く楽しんでもらえる優しいところでしょうか。ドリフトダイビングではないので、のんびり、ゆっくりと水中観察ができます。また、南北に海岸線が長いので、北は地形のポイント、南は砂地のポイントというバリエーションも大きな魅力だと思います。
スイカ
たとえば、上級者はどんなダイビングポイントを好む方が多いですか?
内原さん
地形の起伏が激しいポイントや、洞窟とかトンネルがあるところ、あとはドロップオフですね。
スイカ
スキルは必要だけどダイナミックさが味わえるような場所ですね。では、初心者はどうですか?
内原さん
初心者の方だと、真栄田岬周辺の水深20mまでの場所や、エントリーが3~5mまでの岩場のポイント、サンゴ礁のポイント、インリーフ内の砂地のポイントですね。
スイカ
どちらもすぐ行けるっていうのが嬉しいですね。
じっくりのんびりダイビングを楽しむスタイル
スイカ
ダイビングスタイルはどんな感じですか?
内原さん
基本はボートダイビングです。近いポイントだと5分くらいで着いて、ちょっと離れたポイントでも、残波岬や恩納、万座の方にいっても20分くらい。潜水時間はファンダイビングで、40〜50分。お客様のエア消費に合わせて、長い人であれば60分くらいは潜るようにしています。
内原さん
また、1ダイブごとに港に戻ってくるスタイルをとっています。ショップが港のすぐ隣にあり、徒歩で船まで行って帰ってきてショップでゆっくり休憩が取れるのは、うちならではだと思います。
スイカ
そうですよね。すぐに戻ってきてシャワーも浴びられるのが嬉しいなっていつも思ってます(笑)。
スイカ
どのようなお客様が多いですか?
内原さん
最近はコンデジを持って来られる方もいらっしゃいますが、カメラを持たずにダイビングそのものを楽しむ方が多いですね。また、60~70代の高めの年齢層の方も増えているのですが、移動距離が少なくゆっくりのんびり潜れるスタイルのおかげなのかなと思います。
スイカ
宿も併設されていますし、ダイビングとその周辺のストレスが少ないですよね。
内原さん
2ダイブでもゆっくりのんびり楽しみたいという方には特におすすめです。1日4回船を出していますので、その時の状況で便を選んで乗っていただくこともできます。ガンガン潜りたい方もぜひ。
豊富なお魚と、一面に広がる圧巻のサンゴ礁
スイカ
内原さんのイチオシのダイビングポイントはどこですか?
内原さん
魚の多さでいうと谷茶の沖の「マギーロック」がおすすめです。ドロップオフのダイナミックな地形かつ、アマミスズメダイやキホシスズメダイ、グルクンの群れなどの魚が豊富。たまにカメも出たり、ドロップオフの壁にウミウシなど珍しい生き物も見られたりします。
内原さん
それから「フチャクポイント」。こちらも谷茶沖で、人があまり入っていないからか、アウトリーフにミドリイシ系のサンゴ礁が一面にバーっと広がっていて圧巻です。
スイカ
行ってみたい…。
アフターダイブは食と景色を楽しんで
スイカ
アフターダイブでのオススメの過ごし方を教えてください。
内原さん
ショップの近くに飲食店が多いので行ってみて欲しいです。隣の沖縄県内に展開している「ステーキハウス88」は行く方が多いですね。坂を上がったところにあるイタリアン「皿の上の自然」は海を見ながらランチも楽しめます。それから、地元の人がよく行くのは「シーサイドドライブイン」。
スイカ
「シーサイドドライブイン」は何回か行きました。雰囲気が独特で、スープが美味しかったです。
内原さん
最高でしょ。昔ながらの沖縄って感じ。テイクアウトにして外で海を見ながら食べることもできるのもいいですよね。
スイカ
ロケーションがすごく良いですよね。海がきれいに見える。
内原さん
これからの時期はサンセットを見ながらなんてのもおすすめです。
スイカ
ショップ併設のホテル「オーシャンリゾートPMC」も眺めが良いんじゃないですか?
内原さん
上の階だったら結構見えますね。意外と知られてはいないけど、ベランダからサンセットが見えるので、お部屋でゆっくり過ごすのもオススメです。
2度のサンゴの大白化を経験。肌で感じる変化とは
スイカ
海の環境の変化について感じることがあれば教えてください。
内原さん
過去にあったサンゴの白化以来、少しずつ浅瀬のサンゴが成長して大きくなっているのが確認できています。
スイカ
何年くらいでしたっけ?白化がすごかったのって。
内原さん
2回くらいあって、1番最初のが1番キツかったです。それが2000年くらいだったかな。その後が、2016年くらいだったと思います。その辺の記憶は定かではないです。
スイカ
全域白くなったんですか?
内原さん
最初の頃は、ずいぶん真っ白でした。
スイカ
場所にもよると思うのですが、白化したサンゴが全滅して新しいサンゴができたと聞きましたがいかがでしょうか?
内原さん
そうですね、一部復活したサンゴもいるかもしれないけれど、基本的にはほとんど死んでしまって新しいサンゴになっています。
スイカ
種類も同じなんですか?
内原さん
ミドリイシ系は元に戻って来たり、かなり大きなテーブルサンゴも浅瀬にできています。詳しいことはわかりませんが、同じ種類に見えるサンゴでも、耐性ができてきているのか、高水温でも白化していないように思えます。
スイカ
見て感じるものとしてあるんですね。白化の時に潜った方が今見たら結構感動するんじゃないですかね。
内原さん
そうかもしれないですね。そのころは魚も正直減っていたし、あんまりっていう感じだったけれど、今は徐々に戻ってきていますので。
スイカ
内原さん、ありがとうございました。
長年恩納村の海を潜り、サンゴが白化し、徐々に回復する様子を目の当たりにしてきた内原さん。恩納村のバリエーション豊かな海をゆったり楽しみたい方はぜひ訪れてみてはいかがだろうか。
取材協力:ピンクマーリンクラブ
平成3年に現在の恩納村 前兼久にダイバー専用コンドミニアム“ピンクマーリンクラブ”とダイビングサービスとしてオープンし、30年恩納村周辺のポイントをメインのゲレンデとして潜り続けており、初心者から上級者まで対応出来るスタッフを揃えております。好立地で港まで徒歩移動、すぐに部屋に戻れるとても快適な条件でリゾートダイビングを楽しんで頂く事が可能です。
Green Fins
UNEP(国連環境計画)とイギリスのReef World財団によるサンゴ礁保全の取組み。環境に配慮したダイビングやシュノーケリングのガイドラインの作成と、それを遵守しているダイビングショップの評価・認定を行なう。世界ではフィリピン・ベトナム・タイなど11カ国、約600のダイビングショップに採用され、日本では沖縄県の恩納村が本格導入を進めている。
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