パニックから13年ぶりの復活!?小笠原愛のダイビング奮闘記

13年間恐れていたスクーバダイビング
再び向き合うことに……!

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photo by 真山拓郎

こんにちは、スキンダイビングインストラクターでライターの小笠原愛です。

今回はなんと、パニックになって間を空けていたスクーバダイビングに13年ぶりにリベンジした記録をお伝えしたいと思います!

いや〜。
とんでもないチャレンジをすることになってしまいました。

そもそも、今スキンダイビングをやっているのは、スクーバダイビングでパニックになって水中世界へ行けなくなってしまったことがはじまりなのです。

パニック以降、閉所恐怖症になってしてしまい、エレベーターや飛行機、映画館など、自分の意思で空間から出られない状況や、暗い場所で心臓がドキドキしてしまうような状況にまで陥ってしまいました。

時間をかけて少しずつよくなってきたものの、再びダイビングする気にはなれませんでした。

それでも、綺麗なサンゴが広がるオーストラリアのグレートバリアリーフに行った時には、「やっぱり海の中へ潜りたい!」という衝動に駆られ、リベンジ。
しかし水深2mあたりで心臓がバクバクしはじめて「ダメだ。やっぱりできない!!」と見事に撃沈したのでした。

1度リベンジに失敗し、心が折れてしまってからは、スクーバダイビングに再チャレンジしよう!という気にはなれませんでした

ではなんで、今回このような展開になったかと言いますと……。

【鳥取県岩美渚泊推進協議会事業のプロモーション撮影】に参加させていただくことになり、その撮影内容の中に「体験ダイビング」の項目があったのです。

内心「できない・・」と思いましたが、「このチャンスを逃したら一生チャンレンジする機会はないんだろうな」とも思ったので、思い切ってリベンジすることになったのです。

今回は、その時の体験をお話ししようと思います。

鳥取・田後でリベンジダイビング!
ダイバー復活なるか?!

今回、私のリベンジダイビングを成功させるため、心と身を預けることになったのは、オーシャナでもおなじみのブルーライン田後の山崎さん。

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ブルーライン田後の山崎さん

私の過去を知った上で、今回リベンジダイビングを引き受けたくれた山崎さん。
山崎さんのためにも、「どうにか成功したい!」そんな気持ちで挑みました。

リベンジ当日。
睡眠もよくとり、体調は万全。それでも、起きた時から緊張状態で気持ちに余裕はありません。

陸上にいるのに、すでに水圧を感じているような息苦しさを感じていました。

不安な表情・・・

不安な表情・・・

そんな様子を見て、山崎さんをはじめ、一緒に潜る自然写真家の関戸紀倫さん、そしてバディが励ましの言葉や冗談を言って気を紛らわしてくれます。

心強いメンバーといざ、海へ出陣!

心強いメンバーといざ、海へ出陣! photo by 真山拓郎

船に乗り込みポイントに着くまでの間、海を眺めているとスキンダイビングでは潜りたくて潜りたくて仕方のない海が、今日だけは大きな魔物に見えてくるから不思議。

「いやいや、いつもスキンダイビングで潜っている気持ちのいい海と同じだよ。大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせます。

そして船は今日のポイント「ゴイシワラ」に到着。
13年ぶりのダイビングなので、器材の使い方を1から復習しながら準備を進めていきます。

13年のブランクはやっぱり大きい

13年のブランクはやっぱり大きい photo by 真山拓郎

セッティングを終えて、久しぶりのタンクを背負うと「え?タンクってこんな重かったっけ?」「いつものスキンダイビングみたいに自由に泳ぎ回れないんだ…大丈夫かな」と、不安な気持ちが湧いてきます。
どれだけあの日のパニック体験がインパクトがあったのか実感させられる瞬間でした。

そして、器材と心の準備が整ったところでいよいよ、海へ入っていきます!

ドキドキしながらラダーをおりる

ドキドキしながらラダーを降りる photo by 真山拓郎

まずは「水面でレギュレーターをくわえて呼吸してみよう」と山崎さん。
恐る恐る顔を水につけて呼吸をしていきます。

できるかな?

できるかな? photo by 真山拓郎

呼吸はできるけど、息苦しい……。
「このままじゃ潜れないかも……」と、また不安が湧いてきます。

その不安を山崎さんに伝えると「息を吐ききることに意識を向けてみて」とアドバイス。
フリーダイビングのトレーニングでも吐く息に意識を向ける大切さを学んできたことを思い出し、吐く息だけに集中していきます。

それ以外は何も考えず、目の前のことだけを意識。
5分ほど経つと、ドキドキが落ちつき潜降を開始します。

山崎さんに身を委ね、潜降していくと水深6mほどのところでみんなに合流。

潜れた〜!記念すべき瞬間!

潜れた〜!記念すべき瞬間!

「やった!潜れたじゃん!!」のハイタッチを交わして、ここからお目当てのヒメタツに会いにいきます。

久しぶりのダイビングでの海の中。ふわふわ気持ちいい〜

久しぶりのダイビングでの海の中。ふわふわ気持ちいい〜

その途中、目の前をマアジの群れがキラキラ通り過ぎていったり、カサゴやホタテウミヘビなど、スキンダイビングではなかなかゆっくり見られない海の生物たちとの出会いを堪能。

全長1mのカラダを砂に埋めてる不思議なホタテウミヘビ。名前はウミヘビでも魚

全長1mのカラダを砂に埋めてる不思議なホタテウミヘビ。名前はウミヘビでも魚

しかし、13年ぶりのスクーバダイビング。
突然、中性浮力がうまくとれなくなり、「冷静に、冷静に」そう自分に言い聞かせながら、吐く息に意識を向けます。
目の前の綺麗なものに意識を向けて自分を落ち着かせ、なんとか乗り切ったものの、まだまだ油断は禁物です。

そして途中、超初心者ダイバーの私に「中性浮力の感覚を思い出してみましょう」とフィンの先でピタッと静止する練習もやってみました。
めっちゃダイバーっぽくてかっこいい!!! こうやって、1つずつダイビングのいろはを知っていくんだと感動しました

初めて知ったダイビングテクニック!

初めて知ったダイビングテクニック!

そして、水深12mあたりにあるヒメタツの棲み家へ到着。
擬態してかくれんぼしているヒメタツを探しながら、探していくと…ついにヒメタツとご対面!

警戒したのか巻きついていた海藻からを移動中の体長5cmほどのヒメタツ

警戒したのか巻きついていた海藻からを移動中の体長5cmほどのヒメタツ

可愛いすぎる〜!!

時間に限界があるスキンダイビングでは、小さな生物はなかなか出会える機会はないので、ダイビングならではの出会いに感動です。

ゆっくりと出会いを楽しみ、ダイビングは終了。

まだまだ課題はたくさんあるけれども、ダイビングの楽しさを思い出すのには、十分すぎる時間を過ごさせていただきました。

こうして、無事にリベンジダイビングは成功したのでした。

最後に山崎さんからお祝いのメッセージ!

最後に山崎さんからお祝いのメッセージが!

今回のリベンジダイビングを振り返り……

今回のリベンジが成功した大きな要因として、私が感じることは「ダイビングを誰と一緒にしたかということ」でした。

不安を口に出して伝えられる雰囲気で、それを受け止めてくれるインストラクターさんがいたということ。
そして、自分の気持ちを遠慮せずに言える仲間たちに囲まれていたということ。

13年前のパニックの時は、私以外、全員ベテランダイバーさんでした。
その中に混じって、足手まといになったら申し訳ない…という気持ちや、インストラクターさんとの信頼関係、はじめての垂直潜降、寝不足など不安なことだらけの中でのダイビングだったのです。

そして、その「不安」や「行きたくない」という気持ちを口に出して言えない自分の弱さが原因だったと感じます。

せっかくリベンジダイビングが成功したので、間をあけずに次のダイビングにチャレンジしてリハビリしていこうと思います!

オーシャナの読者さんの多くは、ダイビングの先輩方だと思うので、新米ダイバーの私にどんなことを学んだらいいか教えていただけたら嬉しいです!

みなさまの情報を栄養に成長する、リアルたまごっちダイバーとして(笑)。
進んでまいりますので、応援よろしくお願いいたします!

新米ダイバー・小笠原愛をよろしくお願いします☆

新米ダイバー・小笠原愛をよろしくお願いします☆

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ブルーライン田後

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「地元の海でダイビングショップを開きたい!」との想いから、地元出身の山崎さんが日本海に面する鳥取県の田後にオープンした現地ダイビングサービス。オープンから10年目となり、ダンゴウオをはじめ、生物のデータもそろってきて、多岐なリクエストに応えてくれる。日本海の撮影ガイドも多く引き受け、NHK取材班とはタツノオトシゴの貴重な交接シーンの撮影にも成功。施設、港、ダイビングポイントとコンパクトにまとまっており、ダイバーが過ごしやすい施設も整っているので、一日を快適に過ごすことができるだろう。

〒681-0071鳥取県岩美郡岩美町田後37-1
TEL&FAX 0857-72-8520

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PROFILE
BSACスキンダイビングインストラクター。元No.1六本木ホステス。
ハワイ島に長期滞在を繰り返し、野生のイルカと日常的に泳ぐ生活を体験。
自然・動物と共生して暮らす美しい世界に魅せられたハワイ島ラバー。

永続可能な暮らしをデザインするパーマカルチャーを学び、持続可能な地球を実現するため自分ができる発信・活動を行う。地球環境を良くしていくには、人の心がハッピーになることや消費する暮らしを変えていくことが必要だと考え、自然と人をつなぐ体験プログラムを行う「ちきゅうの学校」プロジェクトを立ち上げ、活動している。

パニックになり辞めていたスクーバダイビングは2019年9月、13年越しにリベンジダイビングに成功、新たな一歩を踏み出した。フリーダイビングはトレーニング中。

夢は“世界中の人々とつながり、支え合い、調和のとれた地球を未来へつなぐこと”。

※ライター/スキンダイビングインストラクター/アースメディエイター/地球ワクワク探検隊

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