水中で息を止めるのはあり!? 【前編】
講習では「ダイビング中は息を止めてはいけない」と教わるが、
「息を止めなきゃ撮影できない」との声もチラホラ。
息を止めて撮影するフォト派が8割
実際、息を止めて撮影するダイバーがどれらいいるのか、
アンケート調査をした結果が以下。
ダイバー209人に聞きました!
「撮影時に息を止めますか?」
■息を止める 170人(81%)
■息を止めない 34人(16%)
■その他 5人(2%)
実に8割が息を止めて撮影していることが判明。
その理由は「止めちゃいけないとは知っているが、
止めないで撮ると手ブレするし、魚が逃げる」という声が多い。
逆に息を止めていない人の意見を紹介すると、
「ゆっくり吸っている間にシャッターを切れば問題ない。
呼吸コントロールとホールド次第」と、
自分なりの呼吸と浮力調整のポイントを見つけて撮っている人も。
これができるのであれば理想的な気もするので、
まずは試してみてはいかがだろう。
ただ、息を止める人が8割いるという現実を考えると、
息を止めた撮影方法のガイドラインを作ることが大事だろう。
マニュアルの一歩先いくガイドライン
息を止めるのがいけない理由は、エアエンボリズムを防ぐため。
つまり、浮上によって膨張した肺の空気が、
息を止めることによって逃げ場を失い、
肺を破裂させてしまうことを防ぐため。
それでも息を止めてしまうダイバーが8割いるのはなぜか?
何となく大丈夫だと経験的に知っているからだろう。
結論から言うと、息を止めての撮影は〝あり〟だと考える。
講習は、その危険性を回避するための意識付けという側面が大きい。
浮力が安定せずに急浮上しがちな初心者のために、
少ない時間でわかりやすく刷り込むために、
とにかく「息を止めてはダメ」となる。
ただ、マニュアルはあくまでマニュアル。
その一歩先いく意味を考え、自分で判断して行動することも大事だろう。
テラ(和尚)