「ガーフ環礁」の醍醐味、ダイブサファリの魅力 ~アイランドサファリロイヤルの旅まとめ ~
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船首デッキにて
アイランドサファリロイヤルでは、年に一度しか訪れない「ガーフ環礁クルーズ」。
メインガイド的場さんも、「こればかりは行ってみないとわからない」と言い、ブリーフィングでも、「昨年はこうでした」「今の潮がきっとインのはずです」など、予想と期待に言葉膨らみます。
空港のある北マーレ環礁からガーフ環礁まで、通る環礁は計7つ(環礁の地図は下記)。
ガーフに下りながらポイントポイントに停泊させ、並走させているダイビング船ドーニに乗り換えダイビングポイントまで行って潜り、夜は環礁の中の揺れの少ないところに停泊させて、夕日を撮影したり、お酒や夕食を楽しみました。
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伊豆や沖縄や海外もそうですが、現地にショップを構え、同じ海やポイントを毎日潜っているガイドと違って、サファリのガイドは毎日がギャンブルダイビングのようにも感じます。
もちろん、王道コース(北マーレ、南マーレ、アリ環礁を巡るルート)の場合は、潜り慣れた海なので情報も新鮮で、ある程度予想もできていると言いますが、今回のガーフだけは、“誰もわからない”と言ったところが本音のようでした。
ガーフ環礁クルーズのように、潮を読んで海に入るスキルが大きく求められるダイビングスタイルは、時に、「ギャンブルダイビング」とガイドの中でも呼ばれていました。
個人的にも競馬も宝くじも好きだし、何に出会うのかわからないというダイビングスタイルはいつもよりドキドします。
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ヨスジフエダイの群れ。大きな群れがいくつも点在するポイントもあった
エントリー直後に、大物を探し(ここでいえば、ジンベエ・マンタ・カジキあたり)、その後は中層を流しながら魚や地形を楽しみ、最後愛でるは、珊瑚。
そんな1本がガーフ環礁のダイビングスタイルだと、4週間ヘルプガイドとして乗船している神子元ハンマーズの有松真さん。
普段から過酷な神子元の海で“ハンマー狙い”で潮を読むスタイルのダイビングガイドをしていてもなお、ここの海は何がでるかわからないと期待を膨らませていました。
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マッコスカーズラス。サンゴが綺麗な隠れ根のあるマトゥギリにて
なぜこの時期に、環礁を7つ渡るガーフ環礁クルーズを行うかといえば、「風なし・波なし・雨なし」と3拍子がそろうから。
また、この時期は東側の透明度が上がるので、イルカやカジキなどの大物遭遇率もあがり、王道コースでは味わえない魚群や大物を満喫できるというのがあります。
しかし、問題もありました。
モルディブはまわりに遮るものがなにもないので、インド洋の潮の影響をもろに受け、それは「オーシャンカレント」とローカルの間では呼ばれていました。
普通は、ロータイ、ハイタイなどで潮を読みますが、こっちのローカルガイドはそのオーシャンカレントを読み、ダイビングのルートを決定。
今回、「この時期はインだと思っていたポイントが、予想外にアウトの潮が多かった」というのも、このオーシャンカレントの影響だった可能性が大いにあります。
的場さんは、「オーシャンカレントはなかなか読めないので、カレントチェックは必須です」と、ポイントに着くと必ず先にスノーケルでカレントチェック。
そんな、潮を読むのが難しい海だって、ナイトでジンベエザメと2回も泳げたり、100匹を超すグレーリーフシャークの群れを見られたり、手付かずで広がる珊瑚を愛でたりと普段はなかなかできない体験ができたのは、ガーフ環礁クルーズならでは。
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「海の中では、ハンマーと同じくらいレアです」潜らないリピーターのお話
今回、15本中5本くらいしか潜らないダイバーがいて驚きでした。
アイランドサファリロイヤルのリピーターで、なんでも、潜らずに船尾にてタバコを吸い、海を眺め、潮を感じ、読書をするのがいいのだとか。
最初の自己紹介の時には自ら「僕は基本あまり潜りません。きっと、ハンマーと同じくらい海の中で見る方がレアだと思います」と挨拶していたくらい。
こんな楽しみ方もダイブサファリならでは。
今回のクルーズには、釣りが趣味の方から、大間の漁船に乗船するレベルの方まで幅広い釣り人たちも乗船しており、毎日の食卓にはゲストが釣り、調理した新鮮な刺身や干物も並びました。
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画像は最終日に振舞われた、モルディブ料理DHIVEHI KEUN
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厨房を借りて調理
最終日は、翌日に飛行機に乗る関係で、早朝一本でダイビングを切り上げ、無人島でスノーケリングを楽しんだり、散歩したり、飛んだり、寝たりして、思い思いに過ごします。
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今回はあいにく期待していたようなカジキなどの大物にはなかなか会うことができなかったけれど、きっとこれも年に一度のお祭りの結果。
サファリに乗ることで1週間近くも一緒に生活するので、乗り合わせた人たちとの親交も深まるし、夜な夜な語り合うことだってできます。
普段はなかなか出会わない職業の人の話や、他の海の体験談に耳は常にダンボ。
そしてみんなで一つの海のことに一喜一憂し、こんなお祝いだってしてもらえます。
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乗船中、誕生日を迎えたのでバースデーケーキをもらった
その他にも、ハネムーンや、記念ダイブにはみんなでケーキをもってお祝い。
今回は実に3回ケーキが出てきました(笑)
私自身、今回、このようなダイビングクルーズには初乗船。
(昨年アリラプルナマ に乗船したけどゲストの方はいなかったので)
大切な人や友人、家族と過ごすものいいけれど、たまにはこうやってみんなで共有することも、珍しい海に潜ること以上に楽しく、心に刻まれることを体感したアイランドサファリロイヤルの旅でした。
アイランドサファリロイヤルのスタッフ紹介
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的場充弘(まとばみちひろ)
アイランドサファリロイヤルのメインガイド。普段は寡黙で海の上では頼れる兄貴なかっこいい雰囲気だが、虫の話になると人が変わったように語り出す。ロマンチストな部分もあり、夢を語りだすと熱い。どんな夢かは実際に聞いてからのお楽しみ。
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板垣貴也(いたがきたかや)
沖縄本島で2年間ガイドとして働いたあと、2015年1月よりアイランドサファリロイヤルにガイドとして乗船。ジャニーズの雰囲気をまとった笑顔が女性に好かれ、ゲストが作ってくれた“I♡板垣”のTシャツやタオルなどが船内に並んでいる。(本人も着用)
快適なダイブクルーズでモルディブを潜る!
アイランドサファリロイヤル号の旅
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ダイバーが一度は潜りたい、憧れの海・モルディブ。
有名な環礁をまたぎながら広い範囲で潜り倒せるのがダイビングサファリの醍醐味だ。サファリボートに乗船して5泊以上すれば、ジンベエザメとの遭遇率は90%。
その他、マンタやハンマーヘッドシャークなどの大物にも出会えるだけでなく、穏やかな海況でマクロも堪能できるのが、モルディブのダイブサファリの懐の深さ。
また、サファリボートも年々グレードが上がっており、お部屋にエアコン、トイレシャワーは完備され、快適そのもの。一度、乗船すると何度もリピートしてしまうのが、モルディブダイブサファリなのだ。
アイランドサファリロイヤル号の旅
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ガーフ環礁・スペシャルトリップ
北マーレから赤道直下「ガーフ環礁」まで南下するスペシャルクルーズ。世界最大級の環礁は、ジンベエザメやマンタ、時にはカジキやイルカなど大物遭遇率が高い。
(MAP/ Maldives@World Explorerより)
アイランドサファリロイヤル号で潜る! 赤道直下のモルディブ「ガーフ環礁」(連載トップページへ)
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