超エコリゾートは藁の家!? タイプ別宿泊施設と乗合バス〜バヌアツ、陸の過ごし方案内〜
バヌアツ旅行は日本にはまだあまり馴染みがないかもしれないが、自然と一体になれる場所が好きなヨーロピアンにはとても人気のある島。
ゆったりまったりしに来る家族が多く、取材中もヴァカンスに来ていたフランス人家族とトランクリティアイランドリゾートで一緒になった。
超エコリゾート
「トランクリティアイランドリゾート」
前回の記事から名前が登場している「トランクリティアイランドリゾート」は、モソ島に位置する、超エコリゾート。
電気はなく、時間が決められたジェネレーターで自家発電。
もちろんエアコンや、よく南の島で見かけるファンもない。
電気を使うものは片っ端からないが、なぜかwi-fiは繋がる。
このHotspotの看板に身体が張り付いていないと繋がらないので注意。……というのはウソ(笑)。
でもこの看板から離れると弱くなるのは本当で、他にも天候が悪くなると繋がりにくくなったり、容量にも制限があるので無駄遣いは禁物。
だが、せっかくここまで来たのなら1日2日、ネットのない生活満喫したいと思ったりもする。
部屋は全8部屋。
うち6つは「Fares」と呼ばれ、木や藁を使用して手作りされている。
イメージしやすいように例えるならば、三匹のこぶたで言うところの最初に出てくる“藁の家”。
残り2つは「Lodges」と呼ばれ、木や石を使って作られている。
同じく例えるなら2番目に出てくる木の家と3番目に出てくるレンガの家の合いの子のようだ。
エコリゾート、大自然、アドベンチャー等を1〜2泊体験してみたいという人には素晴らしいところ。
ただ「Fares」は窓の戸がないため、治安はいいですが、女性のみで宿泊する場合は「Lodges」にした方が安心できるかも。
カメがなぜこんなにたくさん?
リゾートでカメを保護している理由
トランクリティアイランドリゾートの中には、レストラン、ダイビングショップ、それ以外にカメ(タイマイ)の保護施設がある。
なぜカメなのかというと、タイマイは種が少なくなってきているので、トランクリティアイランドリゾートではボランティアでカメを保護して育て、毎日のように放流しているという。
放流したカメはだいたい5~10年後に島の周りのサンゴ礁に棲み着くこともあるそうだが、それはとても希なことで、期待はせずに待っているらしい。
カメにはそれぞれタグをつけていて、放流後はそのデータをサモアにある研究施設、SPREP(South Pacific Regional Environment Programme)に送ると言っていた。
なので、もしこの放流したカメが戻ってきてもいつだれが放流したカメだかわかるようになっているそうだ。
今回、運良くカメの放流にも立ち会うことができた。
日本の名前を付けてほしいと言われ、皆で迷った結果、案外普通だが全員一致で「KAMEKICHI」と名付けた。
フランス人ファミリーにどんな意味だと聞かれて、「ラ……ラッキータートル」と答えると、「それはいい名前だ!」と大歓声を浴びた。
日本を代表して名付けるのであれば、もう少し考えてつければよかったか……?(笑)
トランクリティアイランドリゾートの1日
まず、行き方としては、首都であるポートビラの街中から車で約40分走り、ハバナ湾を渡るためのハバナ港へ向かう。
その港に、ダイビングでお世話になるトランクリティアイランドリゾートのダイビングボートがピックアップに来てくれるので、その船に乗って約15分で到着。
基本的には1日2ダイブ。
この、のんびり感がバヌアツらしくて気に入っている。
ダイビングの合間は一度戻り、レストランで昼食。
宿泊する場合は夜もこちらで食事を摂る。
午前と午後に1本ずつ潜ったほか、ナイトダイビングをするならリゾートへの宿泊がマストだが、宿泊は街中へ帰るという場合は2本で終了して、同じ船に乗って帰ることもできる。
ただ、この島から見る星は絶品なのでお伝えしておこう。
この日は、実は雨が降ったりやんだりしていたのだが、雲がなくなれば満天の星が顔を見せる。
仮に訪れた日の天候が悪かったとしても、落胆することなく、空を見上げてみてほしい。
ポートビラの街中に位置し、日本人が経営
プール付きリゾートホテル「ザ・メラネシアンホテル」
先ほど紹介した超エコリゾートとは打って変わって、コンクリートでできた優雅なリゾートホテル。
街の中心地から歩くと15分くらいかかるが、観光しながら歩けばあっという間。
もし荷物が多かったり疲れたりしてしまったら、以下に説明している乗合バスに乗ることもできる。
ホテルのプールサイドでは夕食も食べられるほか、週に数日ローカルダンスショーも楽しめる。
市街地に出てビーチサイドのレストランで食事をしてもいいし、ホテルでのんびり食事を楽しんでもいい。
全くタイプの違う宿泊施設。
もちろん、両方の宿泊施設に泊まって、違いを体験したいという場合はそれもOK。
だがトランクリティリゾートは先にも説明したとおり、電源施設に限りがあるので、カメラの充電などは予備を持って行くなど工夫が必要だ。
あと、虫が多いので虫よけ対策も忘れずに。
「B」を見つけたら手をあげて!
乗合バスをヘビーユーズ
バヌアツの街中の移動手段に欠かせない乗合バス。
基本的にはいつでもどこでもつかまる。
「B」のついたナンバープレートが、乗合バスのサインだ。
(ちなみに料金はバスよりも高いが「T」と書いてあればタクシーを示す。ただ、あまりにもバスが主流でタクシーを見る機会があまりなかった)
手をあげてバスを捕まえ、行きたい場所を告げると「乗っていい、あるいは、この車はそこにはいかない」など教えてくれる。
治安がいいので乗合バスに乗るのもさほど不安がる必要はなく、むしろ簡単につかまるから少しの距離でも使用してしまったくらい。
夜になっても乗合バスは走っているので、ビーチサイドのレストランなどに食事にいったあとも便利。
ダイビングだけでなく、日本ではあまり出来ない体験も、ぜひ怖がらずにしてみてほしい。
バヌアツダイビングツアー
■取材協力
○ザ・メラネシアンホテル
○ニューギニア航空
○エス・ティー・ワールド
○トラベルファクトリージャパン
オーシャナ初! 秘境・バヌアツへダイブトリップ(連載トップページへ)
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