オーシャナ初! 秘境・バヌアツへダイブトリップ(第9回)

見られるのはここ、タンナ島だけ! 世界一近づける活火山「ヤスール火山」を体験

この記事は約4分で読めます。

Volcano Yasur Complete_68

一生に一度は体験してほしい
大迫力のタンナ島・ヤスール火山

ダイビングを終え、お昼を食べたあとは火山ツアーに向け準備。

リゾートまで、火山に連れて行ってくれる車が迎えにきてくれた。
1時間30分かけて四輪駆動車で移動する。(今度はしっかり車内での移動なのでご安心を(笑))

リゾートに向かいにきたツアーの車で火山へと向かう

リゾートに向かいにきたツアーの車で火山へと向かう

最初の30分は舗装された道路を移動していたが、山を越えて降り始めたあたりから道が険しくなってきた。

このような舗装されていないダートを40分近く走る

このような舗装されていないダートを40分近く走る

途中、川を渡るシーンも

途中、川を渡るシーンも

奥に見える茶色い山がヤスール火山だ

奥に見える茶色い山がヤスール火山だ

さらに険しい道を進んで行くと今回の目的地、ヤスール火山の麓に到着。

火山灰に覆われたヤスール火山の麓

火山灰に覆われたヤスール火山の麓

あたり一面火山灰に覆われた地面。
すると「ドカーン!」という爆発音が、ヤスール火山の方から聞こえてきた。
大きすぎる音に思わずビックリしたけど、同時に楽しみがどんどん増していく。

進んでいくと火山の入り口らしきゲートにやってきた。
「車を乗り換えます」とドライバーが言うので、一旦降りてスタッフに案内された。
雨模様だったので、準備してくれていたカッパを着る。

説明によると、ここは先住民の神聖な場所で、火山に入るには住民の許可をもらわなければならないとのこと。
なにが行われるのか見守っていると、観光客の中から代表が一人選ばれて、「カバ」の根っこ(詳細はこちらから)を差し渡された。

代表で選ばれたツアー参加者が「カバ」の根っこを住民に渡す

代表で選ばれたツアー参加者が「カバ」の根っこを住民に渡す

それを受け取ると入場の許可がおりたようで、住民たちが歓迎のショーを披露してくれた。

村の人たちが集まり、歓迎のダンスが始まった

村の人たちが集まり、歓迎のダンスが始まった

とても楽しそうに僕らを歓迎してくれた

とても楽しそうに僕らを歓迎してくれた

新たに車に乗り、さらに火口まで進むことに。
って、さっきと同じ車で同じドライバーじゃん! 車乗り換えるって言ったのに(笑)。
ドライバーの「Let’s Gooooo」とともに出発。

さらに火口に近づき、広い駐車場に到着。
10分ほど歩き、舗装された階段を登ると、目の前に火口が現れた。

駐車場からは階段を登れば10分ほどで火口へ

駐車場からは階段を登れば10分ほどで火口へ

火口に着いたら自分の好きなポジションを確保してショーを待つ

火口に着いたら自分の好きなポジションを確保してショーを待つ

火口はぐるっと一周できるのだが、風上にいないと火花や火山灰を思いっきり浴びて危ないので、常に風上にいなければならない。

今回の位置からはマグマを覗き込むことができなかった。
残念だなーなんて思ってたら、いきなり「ドッカーーーーーン!!」
大きな爆発音と、心臓にも伝わってくるほどの衝撃波とともに火花が空へ舞い上がったのだ!

「ドカーン」の合図と共にショーは始まった

「ドカーン」の合図と共にショーは始まった

自然が見せる美しいシーンに出会えた瞬間だった

自然が見せる美しいシーンに出会えた瞬間だった

しばらく自由時間で、自分の好きなポジションを取って10分に一度くらいのペースで起きる爆発を待つ。
火口に到着したのはちょうど日没前で、段々と日が落ちて行くにつれて夕焼けに。
最後は美しい夕日と火花のコラボレーションの撮影ができた。

注意したいのはやはり火山灰で、カメラなど精密機械に細かい灰が入らないよう、対策は必要だ。
ちなみに僕は爆発までギリギリ待って爆発後に撮影。
風が吹くと足元の火山灰が舞うので、そういう時はカメラをビニール袋に入れたり、カッパでガードした。

火山を見に行くツアーは、ここまで来るのに少し大変かもしれない。
でも来る価値は絶対にある。
とても思い出深い経験となった。

全長100m以上のバンヤンツリー
タンナ島、その他のオススメアクティビティ

タンナ島では他にも、釣りや民族の村に行ったりなどいろんなツアーがある。

最後、飛行機に乗る前に、ガジュマルの木の仲間であるバンヤンツリーを見に行った。
全長約100mもあるとのこと。
リゾートから車で40分程かかるのだが、この木は近くの住人が管理していて、そのうちの1人がドライバーに変わって案内してくれた。

村のコミュニティーのガイドさんが案内してくれた

村のコミュニティーのガイドさんが案内してくれた

農地から入って少し歩くと、目の前に巨大なバンヤンツリーが現れた。
何百年という年月を経て今の大きさになったそうで、カメラに全体を収めるのは不可能だった。

全長100mにもなるタンナ島のバンヤンツリー

全長100mにもなるタンナ島のバンヤンツリー

その大きさはとてもカメラには入りきらないほど

その大きさはとてもカメラには入りきらないほど

木の間に小川が流れていたのだが、これは全部木から出る水だそう。
100mという大きさ故に、こんなにたくさんの量が流れている。

あまりの大きさにこのバンヤンツリーからなる小川

あまりの大きさにこのバンヤンツリーからなる小川

ご存知かもしれないが、バンヤンツリーの根っこは上から垂れ下がってきて、土に入ってを繰り返し、ドンドン横に伸びて行く。
「だから上から垂れてきた根っこは丈夫なんだ!」と、ガイドさんがターザンをやってくれた。
声付きだったのだが、写真では伝わらないのが残念(笑)。

今までいろんなガジュマルの木を見てきたけど、これほど大きいのは初めてだった。

ジャングルの中でバンヤンツリーの根っこでリアルターザン

ジャングルの中でバンヤンツリーの根っこでリアルターザン

1日では回りきれないほど、陸も充実しているタンナ島だった。

今回、初めて訪れたバヌアツ。
僕には「幸せ」という文字を大きく考えさせてくれた島で、素直に「また行きたい」という思いが生まれた。
心の底から笑えるほどの幸せと、人間同士が幸せをシェアしながら、協力しながら共に生きている本来の姿が見れた。

とても優しく常に笑顔が絶えなかったバヌアツの人たち

とても優しく常に笑顔が絶えなかったバヌアツの人たち

ダイビング、自然、食、文化、人、すべてが魅力的で面白い国。
ぜひ一度足を運んで見てはいかがでしょうか?

バヌアツダイビングツアー

■取材協力

ニューギニア航空
エス・ティー・ワールド
トラベルファクトリージャパン

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PROFILE
1988年7月6日生まれ
東京にフランス人の父、日本人の母の間に生まれる。生まれて間もなくフランスのパリに移りフランス人として成長し10年。父は写真家、ダイビングインストラクター。
小さい時から父にフィリピン、タイ、ガラパゴス諸島など自然豊かな場所に連れて行ってもらい、いつの間にか自然が大好きになる。時が経ち2010年にダイビングを始め2011年から沖縄でダイビングインストラクターとして活動。2013年からオーストラリアのダイビングクルーズ船にて働くことになりそこで船内販売用に写真を撮る。今度は撮った写真をソーシャルネットワークにも載せたりするようになり友達に『世界にはこんな場所がある!こんな海がある!』などと紹介するのが楽しくなる。2014年10月にクルーズ船の仕事を終え帰国前にオーストラリアを一周することに決め念願の一眼レフを手に入れ放浪。 現在は、自然写真家として水中写真をメインに世界中を撮影し活躍中。
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