2つのブルーホールと、南太平洋で一番美しいといわれるビーチ〜サント島・アフターダイビングのオススメコース〜
レックス・トゥ・レインフォレストのエスターさんに、1日かけてエスピリツ・サント島を案内してもらった。
サント島の人気アクティビティーは、断然「ブルーホール」。
ブルーホールといえば、カリブ海のベリーズやエジプト・アラブ共和国、南シナ海と有名なものがいくつかあるが、これらは全て海水。
だが、サント島のブルーホールは淡水。
その透明度、青さを求めて世界中から観光客が訪れるそうだ。
この日は「リリブルーホール」と「ナンダブルーホール」、ブルーホール以外にも「ポートオーリービーチ」や、「シャンパンビーチ」にも案内してもらうこととなった。
バヌアツ人の
温かい人々と触れ合う
ブルーホールに行く前に、どうしても行きたいところがあった。
それはバヌアツ人が集まっている場所。
今回バヌアツを取材していて、ずっと感じてた「人の温かさ」。
これをみなさんに伝えたくて、途中でエスターさんにワガママを言って、人が集まる市場に寄ってもらった。
現地の方と、とりとめのない話をしていた時に「なんだろう、この感じ。この人、本当に心の底から笑ってる」と感じたのは、エファテ島で街の人と話してた時のことだった。
その人は知らない僕に声を掛け、すぐに心の底から笑ったのだ。
東京が悪いと言っているのではないけれど、例えば電車でいきなり知らない人に話しかけられた時、心の底から笑えるだろうか。
知らない人から声をかけられると、ファーストインプレッションとして「警戒」が出てくるのではないかと思う。
この人は何を求めてる? 何がしたい? 話す前から警戒される。
自分自身、そんなことを感じることが多々あった。
もちろん、さまざまな犯罪や、人が多いからいろんな人がいて不安……というのはわかるが、なんだか悲しい。
ここではみんなが親切で心の底から笑っていて、とても幸せそうに見えたのだった。
バヌアツ人は「人と人のコミニュケーション」という、当たり前だけどとても大切なことを教えてくれた。
市場に着いて、写真を撮っている最中にも感じる場面は多くあった。
他の国でもそうだが、人の写真は難しい。
特に最近では携帯電話にもカメラがついていて、いろんな国に行きカメラを向けるとみんな嫌がるのだった。
もちろん一言声をかけてから撮ろうとするのだけど、大体は断られることが多い。
今回は現地人のエスターさんがいたので、撮影してもいいかを聞いてもらうことに。
エスターさんは「みんな優しいから絶対にオッケーしてくれます」と言い、声を掛けると見事にみんな「オッケーオッケー」と言って作業を止めてくれ、カメラの方を見てくれたのだった。
優しい人といっぱい触れ合えて、胸がいっぱいになった。
市場に寄ってくれたエスターさんに感謝し、時間があまりなかったので市場でおやつとしてピーナッツやフルーツを買い、目的地に向かった。
言葉で言い表せない美しさ
2つのブルーホール
しばらくしてリリリバーに到着。
道の横に看板があり、カヤックと書いてあった。
川を上流に向かってカヤックで進み、「リリブルーホール」に向かうとのこと。
あらかじめ、レックス・トゥ・レインフォレストのまゆみさんから事前情報を教えてもらっていたので、カヤックの先頭に乗りカメラを持って構えた。
熱帯雨林のなか、ゆっくりと静かな川を進んでいく。
途中、天候が安定せず雨が降ってきた。
「やばいなー、カメラ濡れちゃうな」なんて思ってたら「シュッ」と後ろからフォトジェニックな傘が登場。
エスターさんが事前に準備してくれていたのだ。
本当に気遣いが絶えない。
おかげで濡れずに「リリブルーホール」まで到着。
ブルーホールはとにかく美しかった。
ガイドの方にターザンをやってもらった後、もちろん僕もやったがとても気持ちがいい(笑)。
「スノーケリングも必ずしてください」という情報をもらっていたので水中カメラも準備してきた。
水の中へ入ると、なんだか面白い光景が広がっていた。
水面にはクリアな淡水、水底の方はおそらく若干の塩分も混ざった水があり、2層になった美しいブルーが見られた。
十分に満喫し、車へ戻って次なる目的地へ。
「ナンダブルーホール」にやってきた。
さっきのリリーより少しオシャレな足場があり、ボードウォークを歩いた先に円形のブルーホールが現れた。
先ほどとはまた違った色の青。
今までに見たことがないくらい青く、とても静か。
まるで神聖な場所のようだった。
最初は雨が降っていたので、まずマスクとフィンをつけて飛び込んだ。
熱帯雨林の中ともあったので少し涼しく、思わず「冷た!」と声を上げてしまったが、マスクで水中をのぞいて見たら水が透き通っていた。
透明度は抜群で水底の14mは軽々と見えてプールそのものだった。
ここは水底から湧き水が湧いていて、川となって海に流れている。
だから水も綺麗。
地元の人は川の上流の周りに住んでいて、生活水として使っていた。
しばらく泳いでいたら雨も止み、晴れてきたのでドローンを使い空からも撮影。
絶景はブルーホール以外にも!
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「ナンダブルーホール」をあとにして、次にやってきたのは島の北東側にある「ポートオーリー」。
本来ならそこでゆっくりランチを食べるのだが、取材ともあって晴れているうちに撮影したかったので、お弁当にしてもらうこととなった。
待っている間にビーチを散歩していると、何やら少年が海沿いで遊んでいた。
自分はミュージシャンで、スーパースターになっているかのように、ドラムを叩くようにして、木の枝で水面を叩いている彼。
これもまた僕には「幸せ」を感じさせてくれるシーンだった。
日本では今の時代、10歳以下子どももインターネットやスマートフォンを使い、「Youtube」などを見るのが娯楽になってきている。
だけどバヌアツの村にはインターネットなんてなくて、むしろ電気すらない。
けれどみんな笑顔で幸せに暮らしているのだ。
本当に素晴らしい国だなと改めて実感した瞬間だった。
お弁当ができたので車内で食べながらシャンパンビーチへと車を走らせる。
それにしても先ほどから雲行き怪しい。
太陽の神様に祈っているとシャンパンビーチに到着。
すると、到着してすぐに厚い雲がいなくなりシャンパンビーチを照らしてくれたのだ。
太陽の神様ありがとう!
早速、撮影開始。
シャンパン・ビーチという名前は、「水底から真水と一緒に湧いてくる泡を見てシャンパンと名付けた」という説や、「上空から見たビーチの形が昔のシャンパングラスに似てるから」という説などがある。
どちらにせよ、南太平洋で一番美しいビーチと呼ばれている。
そんな美しいシャンパン・ビーチで本日の取材は終了。
この1日コースは個人的にもかなりオススメだ。
もし1日だと長いという方は、ナンダブルーホールとシャンパンビーチはぜひ見ていただきたい。
バヌアツダイビングツアー
■取材協力
○レックス・トゥ・レインフォーレスト
ブルーホールなどの1日ツアーやサント島周辺のツアーなど、サント島の事ならお任せ。
現地オペレーターには日本人のスタッフもいるので日本語での対応も可能。
ローゲンビルの街の中心にあり、送迎も行なっている
○ニューギニア航空
○エス・ティー・ワールド
○トラベルファクトリージャパン
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