最終ダイビングから10年以上!!超ブランクダイバー、復活への道(前編)
私、14年ぶりに
ダイビングに行くことになりました
ある日、友人で元オーシャナ編集長の寺山くんからお誘いのLINEが届いた。
「ねぇねぇ。ダイビング、行かない?」
オーシャナに勤務して約1年半。
元ダイビング雑誌編集者でありながら現web担当をしている私は、何を隠そうブランク歴14年の“なんちゃってダイバー”だ。
「オーシャナで働いているのに!?」「ダイビングしてないなんて!!」
そんな読者からの批判が今にも聞こえてきそうだ。いや、確かに聞こえる……
ここで少し、言い訳を聞いていただけますか!(涙)
独身時代はダイビングを定期的に楽しんでいて、経験本数も200本くらい(だったはず)。
でも、結婚し、2人の子どもを妊娠・出産、バタバタと育児をしていたら、あ~らびっくり。あっという間に「超」がつくほどのブランクダイバーになってしまった。
でも、海が好きな気持ちはずっと変わらず。「自分、心はずっとダイバーっすから! 押忍!」という気合いと根性で、オーシャナで働いていた。
で、先のLINE。心はダイバーという意識からか、はたまた何も考えていなかったのか、「わー! 行きたい―!」と元気いっぱいOKの返事をした私。
ところがそこから、不安だらけの日々が始まったのだ……
ブランクダイバーは
こんなことが不安で仕方ないんです!
まずその日の夜。どうしたことか、ソワソワして眠れない。海に行くのは2週間後だというのに。
海に潜る。楽しかったなぁ、あのときのダイビング。浮遊感も気持ち良くて……あんな生物にも会えて……と、昔を思い出してワクワクしてくる。
で、も!! ……正直、怖い。
だって、14年ぶりですよ奥さん……。それはもう、初心者、いや、まったくのド素人同然……(涙目)
「でも昔は結構潜ってたじゃん! 大丈夫だって!」と自分を鼓舞してみる。……やっぱり、怖い。
子どもたちに「ママ、今度ダイビングするんだけど?」と自慢してみる。「えーすごい! 死なないでね!!」と言われる。……やっぱり、怖い。
普段仕事で、潜水医学や潜水事故に関する記事をよく読んでいる。知識だけは豊富な耳年増が、恐怖心にさらに拍車をかける。
あー、どうしよう、どうしよう……。「助けて、Google先生~~!!」
現代人は不安なとき、まず何をするか。そう、ググるのだ!!(笑)
■「ダイビング ブランク」
まずこのワードでググってみる。ほかのブランクさんたちがどうなのかが知りたい。
ブランクの先輩方は、「やっぱ海サイコーでしたぁ♡」とか「無事、海に戻ってきました!」などと書いていて、何だかめっちゃ楽しそう。少し心が落ち着いた。
ダイビングショップのリフレッシュ講習についても読んでみる。「ダイビングから1年以上離れてしまっている方……」なんて書き出しで説明しているショップが多い気がする。
フフフ…。おいおい、なめてもらっちゃぁ、困るよ……。
「こちとら、ブランク14年じゃい!!」
ああ、やっぱり14年は長すぎるんだろうか。こんな人、珍しいんだろうか……と、また不安な気持ちが沸いてくる。
■「ダイビング 持ち物」
翌日、そういえば持ち物って何が必要だっけ!?と焦ってまたググる。
マイ器材はすべて処分してしまったので、基本フルレンタル。でも、防寒対策とか、身の回りのものは準備しておかないといけない。
パッキングもだ!と思い出すも、当然メッシュバッグなんてない。どうしようかと考えた末、小さなスーツケースで行くことにした。伊豆の温泉に旅行に向かうお局OL風だけど、もはやそんなこと言ってる場合じゃない(笑)
■「ダイビング 伊豆 10月」
潜るのは10月下旬の伊豆。水温は22度前後。ウエットスーツで行けそうかしら? なんて思っていた矢先、会社でよく会うガイドの子たちに「先週ウエットで、めっちゃ寒かったっすよ!」と言われ、またもやテンパる。
20代の、ピチピチでスベスベの若者たちが寒いって言ってるのに、アラフォーの私死ぬじゃん! 寒いのストレスじゃん! でもブランクなのにドライ着れる? 浮く、浮くでしょ! やっぱり無理! 「助けて、Google先生~~!!」と、再び不安な気持ちに襲われる。
■「●●駅から●●駅」
そしてアクセス。当日は家族の都合上、私だけ電車で行くことになったので、乗り遅れたらみんなに迷惑がかかってしまう。これも地味にプレッシャー。
タイムイズマネーということで、都内から新幹線で行くことにした。新幹線の乗車券の買い方も久しぶりで自信がないので、しっかりググっておく(ここまでくるとテンパりすぎて検索が止まらない)。
ダイビング前の不安を解消するには
もうこれしかない……(注:私調べ)
“ダイビングは楽しみだけれど、少し緊張する”。(私の場合は少しじゃなかったけど)
これはブランクダイバーだけでなく、初心者ダイバーや、初めて行く海のダイビング前などに、誰しも一度は感じたことがあるのではないだろうか。
そんなとき、ひたすらググってみたり、気合いを入れてみたり、イメトレしてみたり、もしくは「何とかなるさ~」の鈍感力では、決して乗り越えられない。
そう! 私は散々ググって気合い入れてイメトレしたのに、乗り越えられなかったのだ!!
寄せては返す波のように、楽しみ~(ザバーン)、怖い~(ザバーン)の繰り返し……無限ループ……(しかもたまに大波が襲ってくるという……)
でも、結論から言うと、「案ずるより、産むが易し」だったんですね、コレが。
やはり、ダイバー復活への道で重要なのは、不安な自分を認め、すべてをさらけ出し、ひとつひとつ、頭と体で(←ここがポイント)きちんと解消していくこと。
そして解消のサポートをしてくれる、信頼できるインストラクターやバディが大切なのだ。
そして私はこれを、ダイビング当日にひしひしと実感することになる……
↓マンタ林典子先生のお悩み相談もぜひ参考に!
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