水没チェックからエントリーまで、水中撮影でのカメラトラブルを防ぐポイント
はじめての水中撮影上達サプリ
デジカメも買ったし!ハウジングも買った!Оリングのメンテもばっちり!
「そろそろ、この連載も海に入りましょうよぉ~♪」
そんなメッセージが届きました。そうですね、それでは海へ向かいましょう!
水没知らずの水没チェック方法
前回のおさらいです。
「ハウジングを閉じる前には指の腹でOリングを一周なぞる」(反対側の面も)。
これにより水没をかなりの確率で防ぐことができると思うのですが、念には念を。
なぜなら、いきなりカメラを持ってエントリーしては、万が一海中で水没に気がついたとしても後の祭り。
事前確認をしておくのが吉です!
現地ダイビング施設や大型ボートには、大抵の場合、カメラをハウジングごと浸ける事ができる水槽が備えてあるはずです(呼び方は、「水槽」「オケ」「バケツ」など様々)。
この水槽に浸けて、浸水がないかを確認する事を俗に「水没チェック」と呼びます。
水没チェックも、いきなり無造作に水へ浸けてしまっては何かあったら大変!
まずは、レンズ部分を下にしてゆっくり水へ沈めます。
最初は3秒。
引き上げてみたらレンズ部分を覗き込んでみて、浸水がないことを確認しましょう。
これはレンズ部分を下にして水没チェックを行うことで、万が一水が入った場合でも、カメラ本体部分が濡れて故障してしまう事を避けるためです(カメラのレンズとハウジングのガラス面までは、隙間があるため)。
3秒で問題なければ、次は30秒浸けてみて下さい。
この時、ハウジングのOリング密着面から空気の泡が出ていたりしないかよく観察しましょう。
問題なければさらに数分浸けっぱなしにして確認すれば完了です。
ただし、混み合っている場合は、早めに取り出して次の方に譲りましょう。
(ビーチエントリーの時は、波打ち際で水没テストもするのも良いでしょう。)
ボートで気をつけたいカメラトラブル
「もう水没の話はいいですよー!そ・ろ・そ・ろ・海へ♪♪」
はいはい。
ところで、水槽から取り出したカメラはどうしていますか?
ボート移動中、カメラはどうしていますか?
ハウジングを直射日光にさらすと熱を持って内部の温度が上がり、いざ海に入った時に結露を起こして曇りの原因になります。
また、多くのハウジングはアクリルなどのプラスチック製。
直射日光を長時間浴びると、高温になる事や紫外線の影響で劣化が起こります。
かならず日陰に置いたり、タオルを掛けるなどケアをしましょうね。
移動中のボートでは揺れて落下しないよう、置き場所にも気を付けましょう。
クッションを備えた専用のカメラ置き場を備えているボートもあります。
大きなカメラ水槽の中が置き場の場合もありますので浸けておくのも良いでしょう。
どちらもなければ、椅子の下やデッキの隅など通行の妨げのならないところを選びましょう。
フィンをクッションにスマートにMYカメラ置き場を作る人もいます。
ボートの上でも、直射日光を避けることを忘れずに!
フォト派にオススメのエントリー方法
いよいよエントリー!
カメラに衝撃を与えないようエントリーするには・・・
ジャイアント・ストライド・エントリー
カメラを持った手を高く上げ、もう一方の手でマスクとレギュを押さえる。
着水したらフィンを大きくひと掻き。
これにより体が沈む勢いを抑え、手を上げた先のカメラは着水せず、衝撃を避けられます。
バックロールエントリー
胸の上にカメラを抱えてエントリー。
しかし、まわりすぎて一回転して着水するようではカメラを海面に叩きつけることになるのでご注意を。
フロントサイドロールエントリー(もしくはフロントエントリー)
ストラップを付けたカメラを船べりから手を伸ばして海につけ、そのまま体を回転させるようにひねってタンクから着水するようにエントリー。
コツが必要なので上級者向け。船べりと海面が近いボートでなければできない。
でも、一番確実なのは「エントリーしてからの手渡し」
エントリー前にバディやガイドさん、ボートスタッフなど手渡ししてもらう人にお願いしておくのが確実です。
また、自分のカメラが分かりやすいように目印を付けておく人もいます。
「ピンクのバンダナが巻いてあるやつです~!」
その他、船べりにカメラを水中に沈めておくロープを備えている船もあります。
さてさて、約束通り海には入りましたが・・・今回はここまで。
次回、シャッターを押せるかなぁ?
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