タイ湾の人気№1名物ダイビングポイント「セイルロック」を潜る!
パンガン島とタオ島のちょうど中間地点に、海面から直径30mくらいの巨大な岩礁が突き出している「セイルロック」と呼ばれる名物ポイントがある。
周囲には何もないところにある巨大な根のため、多くの魚が集まってきており、非常に魚影が濃いポイントとして知られている。タオ島のビッグポイント「セイルロック」を潜ってみた!
■セイルロック
外洋に浮かぶ岩礁「セイルロック」を潜る!
取材期間中、「セイルロック」に行くことができず、やきもきした日が続いていた。
結局、タオ島の滞在期間がリミットになり、サムイ島へフェリーで移動することになった。
サムイ島で陸上の撮影を行いチャンスを待っていると、取材最終日についに風が収まった。
「やっとセイルロックに行ける!」嬉しさと同時に少しホッとした。
サムイ島からはスピードボートを使って「セイルロック」に潜りに行く。
スピードボートを使うメリットは、時間を有効に使えることだ。
エンジン3機掛けのボートでぶっ飛ばすので、朝8時に出港して片道約1時間で「セイルロック」に到着する。(ちなみにタオ島から「セイルロック」へは片道が約2時間かかる)
海面を滑るように進むスピードボートに乗りながら、「苦戦していたワイド系は、セイルロックで気持ちのいい絵を撮れば一発逆転できるかも」と考えていた。
群れの数は半端じゃないが、ワイド撮影で苦戦。
「セイルロック」に到着して海面を見ると「これはヤバイ」。
見るからに水が濁っている。
「一発逆転どころか撮影にならないかも」と思うほどだ。
考えていても仕方がないのでエントリーすると、長く吹き続けた風の影響なのだろうか、水中は白濁していて透明度は5~8mくらい。
ワイドを撮るには非常に厳しいコンデションの水だ。
やがてテルメアジの大群に遭遇した。
噂に違わずものすごいボリュームだ。
少し引いて群れの全体を見せたいところだが、そうすると霞がかかったようになり、群れ全体が見えなくなる(苦笑)
そうかと言って近づくと、単に群れの一部分だけのアップになってしまい、こちらもあまり良くない。
透明度が良くない中、何度も群れと格闘したが満足のいく写真は撮れずじまい。
今回は現地ガイド・サムイダイビングサービスの増子さんが、コンデションがいい時に撮った写真を紹介します。
ハナビラクマノミの産卵の瞬間に遭遇!
ガイドの増子さんが「ハナビラクマノミが卵を産んでいますよ!」と教えてくれた。
よく見るとメスのクマノミのお腹の部分から輸卵管が出ていて、岩肌に黄色いツブツブの卵を産み付けていく。
めったに出会えない瞬間に興奮してしまった。
また周囲には、すでに産み付けてから数日経っている卵があり、発眼している様子が見られた。
近いうちにハッチアウトして巣立っていくのだと思う。
レアなリボンリーフゴビーも!マクロ系生物もあなどれない。
透明度が悪いためワイド系の撮影を一段落させ、マクロ系を狙うことにした。
ここにはリボンリーフゴビーというレア系のハゼが生息している。
このハゼは岩礁の亀裂の中、それも深い亀裂の奥を好むようで見つけるのがなかなか大変だ。
ガイドの増子さんがライトで照らしてくれるが、どこにいるのか分からない。
岩肌に付く腔腸動物が保護色になっていて判別ができなかった。
普通、一度でも見た生物は目が慣れるせいか(リボンリーフゴビーは、以前、他の場所で撮影したことがある)、すぐに気がつくことが多いのだが、今回はかなり苦戦。
ジタバタしているうちに警戒されてしまい、やっと姿を確認した時は、岩陰に潜れてなかなか出てこなくなってしまった。
写真はそんな状況でやっと撮った中の1カット。
イレズミハゼの仲間で、背ビレの一本が刺のように長くピンと伸びている。
体長は1cm程度とかなり小さいハゼだ。
シマシマ模様が綺麗なので、これもぜひ見てほしい魚だ。
「セイルロック」は沖合にあって群れや大物ポイントと思われがちだが、貴重なマクロ系生物も生息しているのである。
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タオ島を潜りつくせ! 10ダイブ付コタオ パラダイスゾーン泊 6日間
※発着空港、ホテル、日程はアレンジ可能
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タオ島・サムイ島のツアー
今回の取材でお世話になったサムイダイビングサービスの自社ボート。2Fに広々としたスペースがあって快適! タオ島でのダイビングはこの船を使ってダイビングを使う。