奄美大島ホエールリサーチ(第1回)

奄美群島での初ホエールウォッチングは1組のザトウクジラに遭遇

奄美大島ホエール(撮影:越智隆治) 奄美大島ホエール(撮影:越智隆治)

ここ数年、日本のホエールウォッチング愛好家(?)の間で、新たにホエールウォッチング&スイミングのできる海として注目されだしているのが奄美群島。
1月半ばから4月頭くらいまでの間、ザトウクジラが姿を見せる。

奄美大島ホエール(撮影:越智隆治)

1970年から、米国での絶滅危惧種に指定されていたザトウクジラの個体数が、過去40年間の米国および、国際的な保護・保全計画により回復し、昨年2016年9月6日には、米海洋大気局(NOAA)により、米国の絶滅危惧種から外れたと発表された。

トンガで15年間ホエールスイミングを開催している自分も、ここ数年遭遇確率が年々顕著に高くなっていることから、トンガに訪れるザトウクジラの個体数も年々増加傾向にあると体感している。

奄美群島でも、この海域に訪れる個体数が以前より増えてきたために、ザトウクジラとの遭遇確率が高くなっているのかもしれない。
あるいは、水温の上昇により、沖縄まで南下して交尾、出産、子育てを行なっていたクジラたちが、奄美群島で南下をやめて留まるようになったのか……それはしっかりリサーチしないと明確なことは言えないことだけど。

この日は、奄美大島でも特にホエールウォッチングとスイミングに力を入れて活動しているマリンスポーツ奄美の才秀樹さんにご協力いただき、ホエールウォッチングに出かけた。

奄美大島ホエール(撮影:越智隆治)

集合時間に港に着くと、船の前に、「ホエールウォッチング開催中」ののぼりがあり、才さんが出迎えてくれた

今シーズンはこの日までに、すでに延べ36頭のザトウクジラに遭遇している才さん。
ザトウクジラ遭遇のピークは2月で、奄美にあるホエールウォッチング船の多くが、各地のダイビングサービスなどによってチャーターされていて、なかなか空きが無いほどの盛況振りだ。

「1月もクジラ結構いるんだけど、自分ところ以外は、あまり船出してないんだよね。2月に入ったら結構ウォッチング船も増えてくると思うよ。もうクジラいるから、出せばいいのにね」と話す才さんは、ことクジラの話にはると、まるで少年のような優しい笑顔になる。

奄美大島ホエール(撮影:越智隆治)

スタッフの伊東さん(右)やゲストとクジラの話で盛り上がる

初日の今日は、一緒に泳ぐ2頭のザトウクジラに遭遇した。

5〜8分間隔で、浮上して来るペアの背後に船を回して、ID用にテールの撮影を行う才さん。
カップルなのか、2頭のオスなのかは船上からでは確認できないが、泳ぐ様子からペアである可能性は高そうだった。

奄美大島ホエール(撮影:越智隆治)

操船しながら、新しく購入したカメラでクジラのテール撮影をする才さん

奄美大島ホエール(撮影:越智隆治)

潜行前にフルークアップをするザトウクジラ

奄美大島ホエール(撮影:越智隆治)

船が近づくと、ヘッドスラッピングしてから潜行したザトウクジラ

奄美大島ホエール(撮影:越智隆治)

ホエールウォッチングの開催時間は3時間。
本当はもう少し観察していたかったのだけど、乗船したゲストの中にその日の午後の飛行機で奄美を発つ人がいたので、後ろ髪引かれる思いで、ザトウクジラたちを後にして港へと戻った。

今回の滞在では、4日ほど才さんにお世話になり、ホエールウォッチングとホエールスイミングを体験させてもらう。

取材協力:マリンスポーツ奄美
http://www.msamami.com

奄美大島ホエール(撮影:越智隆治)
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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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