むらいさち&おっちゃん、ぶらり奄美大島“新発見”の旅2017(第5回)

「今日、絶対にやる!」の声を信じて、クマノミの産卵の瞬間を狙っていた @ゼログラヴィティ・フロントビーチ

この記事は約4分で読めます。

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ゼログラヴィティ目の前にあるビーチには、ペアになっているクマノミが4カ所確認できています。

クマノミのハッチアウトについて、おっちゃんは奄美に来る前の沖縄時代、数少ない情報をもとに毎日毎日海に通って、最終的には日没から海にはり付いて、ハッチアウトする日の状態や、時間帯を割り出していたそうです。

そんなおっちゃんが、奄美大島の海で、取材前からずっと観察していたクマノミのペア。

そのうちの1ペアが取材中にハッチアウトするとおっちゃんが断言。

朝、潜った時に確認すると、「今日だ! 今日絶対にハッチアウトする! 狙いましょう!」とやる気満々です。

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期待をしてエントリー
だが…

日中、全部で4本のビーチダイビングを終え、日没の時間。
歩いて泳いで、だいぶ疲労が溜まってる中、おっちゃんだけはとっても元気です。
体力ありすぎる…。

時間になりエントリー。

薄暗い中エントリーしていく2人

薄暗いなかエントリーしていく2人

狙っていたクマノミのところに行ってみると……

え!? クマノミ、寝ている……!

全然やる気ない!

しばらく観察していましたが、残念ながらこの日はハッチアウトしませんでした。

ハッチアウトすると思っていた卵たち

ハッチアウトすると思っていた卵たち

沖縄と奄美の違いなのでしょうか。
その後も変化がなく。
この日は諦めて、近くにいたミミイカに遊んでもらいました。

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上がってきて、おっちゃんが苦悶の表情でつぶやきます。

「なんでや。なんでなんや。絶対今日だと思ったのに。海は難しい。もうわからん」

おっちゃん、本気でショックを受けていました…。

おっちゃん、本気でショックを受けていました…。

翌日、再チャレンジ!

次の日も日中の撮影を終え、また日没の時間。
昨日のこともあり、みんなドキドキです。

クマノミの場所に行き、ライトをつけないまま観察。
しばらく見ていると……

ピュっと、1匹出てきました。

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それを筆頭に、2匹目、3匹目と出てきます。
ついにクマノミがハッチアウトしました!

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そのあとは次から次へとどんどん出てきて、親も周りをぐるぐると泳いでいます。
元気な子は自分からどんどん出ていくのですが、なかなか出ない子に対しては親が口で水流を当てたり、ヒレで刺激を与えたりしてハッチアウトを促しています。

ハッチアウトを促すクマノミの親

ハッチアウトを促すクマノミの親

こんなにたくさんの卵がいるのに一斉にハッチアウトしするのは不思議だし、新しい命が旅立っていく瞬間、そして親も手伝う様子にとても感動しました!

むらいさんが動画でも撮ったのでこちらもご覧ください。

撮り終わったあと固い握手を交わす2人。

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本当に見られてよかった!
いろんな意味で見られてよかった(泣)

ゼログラヴィティ施設の目の前のビーチで見られるので、上がったあとすぐに着替えて休んだり、ご飯を食べたりすることが可能。
特にナイトで潜っていると、この近さはポイントが高いですよね。

9月ごろまではハッチアウトが見られるとのこと。
タイミングが合うときは、命の誕生の瞬間をぜひ狙ってみてください!

■supported by「ゼログラヴィティ(ZERO GRAVITY)

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奄美大島の南部に位置する「ゼログラヴィティ」。
大島海峡を望む清水(せいすい)ヴィラは、宿泊施設とプールを併設。
創業者の「障がい者と健常者が共に安心・安全に暮らせる社会を応援したい」という思いから、施設は完全バリアフリーとなっていて、車イスの方も安心してマリンアクテビティを楽しむことができる。

おっちゃん

ゼログラヴィティでガイドをしているおっちゃんこと、山下豊さんはイントラ歴12年。5年ガイドしてきた沖縄を離れて、今年から奄美大島に。フットワークの軽さと、お客さまが楽しめる海をという思いから、片道2時間の運転もものともせず、南部だけではなく北部まで足を伸ばすこともしばしば。誰も潜ったことないポイントも積極的に潜り、奄美の新しい魅力を開拓している。

鹿児島県大島郡瀬戸内町清水122番地
■ゼログラヴィティ TEL(代表):0997-76-3901
■清水ヴィラ TEL:0997-76-3901
E-mail:zero1@zerogravity.jp
http://zerogravity.jp/scubadiving.php

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PROFILE
1989年生まれ。
専門学校を卒業後、歯科衛生士として歯科医院に務める。
多忙な日々を送る中で、ハマったダイビングとカメラと旅行。
オーシャナとの出会いで一念発起し、歯科医院を辞めカメラマンを目指すために東京から伊豆へ移住。
昼はダイビングサービスを手伝い、夜はアルバイトをしながら1年間で450本潜っていたが、耳の問題でドクターストップがかかり東京に戻ることに。
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