まだ試してない方必見!! まるで陸上と同じ呼吸感のMaresレギュレータの7つの機能を紹介!【連載vol.03】
洗練されたデザインと革新的な技術で、世界的な人気を誇るイタリア生まれのダイビング器材ブランド「Mares」。現在ocean+αでは、Maresのブランドや製品の魅力に迫る連載記事を配信中!今回は、Maresの製品の中でも呼吸のしやすさが世界的にも高く評価されている レギュレータの7つの機能に着目し、わかりやすく解説していきたいと思う。
目次
Maresのレギュレータが世界中から評価される7つの機能
1、呼吸の安定性を維持する「ダイナミックフローコントロール(DFC)」
まずはダイビングで使用するシリンダーと直結する部分である1stステージから見ていこう。1stステージの役割は、シリンダーから圧縮された高圧の空気を受け取り、それを一定の圧力(中間圧)に減圧すること。しかし、深い水深(高い水圧の状態)やダイバーの呼吸が急速に増えると、その中間圧が急激に低下し、供給される空気が少なくなる、すなわち呼吸抵抗を感じやすくなる状態に陥ることがある。
そこで、Maresのすべてのレギュレータの1stステージは、深い水深(高い水圧の状態)やダイバーの呼吸が急速に増えた場合でも、その中間圧の低下を最小限に抑えることができる独自のシステム「ダイナミックフローコントロール(DFC)」を搭載。常に安定した空気の供給が確保でき、どんなときでも(特に深場で)呼吸抵抗を大幅に軽減することでダイビングをより安心して楽しめるようにしている。
2、高い耐久性を持つ「ツインバランスピストン(TBP)」
1stステージは、ダイアフラム式(※)とピストン式という2つのタイプに大きく分類される。Maresのレギュレータは、上下2つのピストン(下図の赤色と黄色の部分)を備えた特別な「ツインバランスピストン(TBP)」を採用。このピストンは、中間圧を調節するためのスプリング(バネ)(下図の黄土色の部分)で連結されており、連動して動作する。最大の特長として、水圧の変化が激しい環境でも、空気供給の安定性と、長く使い続けられる耐久性を兼ね備えていることが挙げられる。さらに驚きの水深400mの水圧を想定した動作テストをクリアしていることも、高い信頼性に繋がっている。
※ダイアフラム式:高圧の空気をゴム製のダイアフラム(調整弁)とスプリングによって中間圧に調整するタイプ。
※28XRに標準搭載。その他の機種にはオプションで搭載可能。
3、水の侵入から徹底保護!「オートシーリングテクノロジー(AST)」
レギュレータに水が入ると劣化や不具合発生の原因になる。Maresの1stステージには、シリンダーとの直結部分に「オートシーリングテクノロジー」という、水の侵入からレギュレータを保護するシステムが搭載されている。シリンダーのバルブを開け、1stステージに空気の圧力がかかると、自動的にオートシーリングテクノロジーが作動し、外部からのわずかな水の侵入さえも徹底的に防ぐことができる。このようにMaresは、常に最先端の技術を取り入れ、非常に高い安全性・パフォーマンスを実現するレギュレータを世界中のダイバー(初心者からプロまで)に提供しているのだ。
※62X、82X、28XRに標準搭載。その他の機種にはオプションで搭載可能。
4、極めて自然な呼吸感を実現する「ヴォルテックス・アシステッド・デザイン(VAD)」
ここからは、1stステージで中間圧に減圧された空気を、ダイバーの口に届ける役割を持つ2ndステージを見ていこう。2ndステージで重要なのは、いかにダイバーが快適かつ効率的に呼吸を行えるかどうか。そこでMaresの2ndステージに設計されているのは、「ヴォルテックス・アシステッド・デザイン」というシステムだ。
これは、2ndステージと中圧ホースの繋ぎ目部分にある、特殊な曲線状バイパスチューブ(下図の印部分)のことを指しており、このバイパスチューブが持つ特殊な形状が、マウスピースに流れてきた空気に渦を巻かせる効果がある。この流れが、空気を吸うための抵抗を低減させ、ダイバーが空気を強く吸うとたくさんの空気が入ってきて、ゆっくりそーっと吸うとエアは少しだけ入ってくるという、まさに自動調整機能が付いているような2ndステージなのだ。何のダイビング器材を選ぶかによって、ダイビングの楽しさや快適さは大きく変わるが、特にレギュレータは呼吸に関わる重要な器材。空気が“口に注入される”感覚なのか、“自然に入ってくる”感覚なのか、とことんこだわりたい部分だ。
※このシステムはMaresの2ndステージ全機種に搭載。
また、空気は膨張することで温度が低下する性質を持っており、一般的な2ndステージだと特に寒冷地でのダイビング時は、機械部分が凍結することによりフリーフローが発生するリスクがある。しかし「ヴォルテックス・アシステッド・デザイン」の場合は、気体の膨張をバイパスチューブ内で発生させるため、そのリスクを大幅に軽減させることができる。ちなみにこの「ヴォルテックス・アシステッド・デザイン」は、特許取得済みで、高い性能が評価され、米国の特殊作戦部隊や救難捜索部隊などにも使用されている。
5、空気の流量を瞬時に変更できる「ツイン・パワー・システム(TPS)」
流れに逆らって泳ぐなど、空気の消費量が増加する状況で、可能な限り呼吸の流量を増やしたい!という方に嬉しいのが、上述した「ヴォルテックス・アシステッド・デザイン」から、さらに空気の流量を増やすことができる「ヴォルテックス・アシステッド・デザイン+」に切り替えることが可能(下図赤色の矢印)なこと。この機能を「ツイン・パワー・システム(TPS)」と呼び、しかもその切り替えは、レバーでいつでもすぐに切り替えることができる。予期せぬ空気の消費量増加の状況でも瞬時に対応できるのは非常に安心できる点だ。
※EPIC、FUSIONの2ndステージに搭載。
6、空気の吸い心地をカスタマイズできる「アジャスタブル・ブリージング・コンフォート」
「アジャスタブル・ブリージング・コンフォート」は、2ndステージに搭載されたアジャスタブルノブ(下図参照)を回転させて、呼吸抵抗を軽くしたり重くしたりする事が可能なシステム。ダイビングの状況や個人の好みに合わせて、空気の吸い心地をカスタマイズすることができるのだ。
※ABYSS ADJ、EPIC ADJ、デュアルADJの2ndステージに搭載。
7、吸い心地を徹底追求!「ニューマティカリー・アシステッド・デザイン(PAD)」
2ndステージで、最後にご紹介する機能は、空気を吸うときの快適性をさらに向上させるもの。中圧ホースを通った空気は2ndステージの付け根にあるバルブ(インレットバルブ)を開いて2ndステージの空気室に送られる。そのとき、ダイバーが吐いた空気の出口である2ndステージの両側のバルブ(エグゾーストバルブ)(下図の左右に広がる矢印)には同じ圧力がかかり、2ndステージの付け根にあるバルブ(インレットバルブ)の開閉の役割を持つスプリングの張力を大幅に減少させ、開くのを補助。空気を吸うときの快適性を向上させる機能を持っている。まさにダイバーが理想とする効率的でスムーズな呼吸を極限まで追い求めた結果の機能とも言える。
※「アジャスタブル・ブリージング・コンフォート」を備えたABYSS ADJ、EPIC ADJ、デュアルADJの2ndステージに搭載。
以上、7つの機能を紹介してきたが、Maresがいかに信頼性や快適性などにとことんこだわり、製品を開発しているかが伝われば幸いだ。
またレギュレータの製品テストも世界トップクラスで、ダイバーの呼吸をシミュレーションする特別な「ANSTIマシーン」という、ヨーロッパにたった2台しか存在せず、他メーカーがレギュレータのテストをする約2倍の水深200mを想定した条件下でのテストが可能な超貴重なハイスペックマシーンによってテストされている。下記の記事も併せてぜひご一読を!
レギュレータを新しく買おうと検討中の方、Maresのレギュレータが気になった方はぜひダイビングショップ(下記一覧参照)やダイビング器材販売店に問い合わせてみよう。
▶︎製品一覧(Maresホームページ)
▶︎取扱店舗一覧(Maresホームページ)
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