圧倒的なクジラの存在感!トンガ ホエールスイムツアー 2016(第6回)

水底の珊瑚・白砂・凪の海でクジラと遭遇 トンガホエールスイム2016week4、スピンオフレポート

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トンガ・ホエールスイム

Week4は、船を3隻だして出港した。
私が現地入りしたのは、week4のゲストと同じタイミング。
越智さんと、Week3までガイドをしていた岡田さんと合流し、翌朝から海にでた。

1年ぶりのトンガ。
懐かしいような、懐かしくないような、すでに記憶は1年前にスキップしていた。

ネイアフの港から船を出港させスキッパーと話をしていると、初日は南へいくとのことだった。
昨年、やっとババウの複雑な地理をきちんと把握し始め、自分がいまどこに位置しているのかなんとなくわかるようになったが、その記憶が1年後の今戻ってくるのか、内心ハラハラしていた。
しかし1年経っても自分でもびっくりするくらいに覚えていて、景色を見れば今自分がどこに位置しているのか、全てではないものの、なんとなくはわかった。
(去年はなんかすごい必至だったもんな~)と思い返しながらクジラのブローを探した。

初日。
サンゴに白砂・透明度抜群のエリアで出迎えてくれたクジラたち

風よし太陽よし。
初トンガのゲスト3名とリピーターの女性1名を乗せ、南に向かった。

最初に見つけたのはスピナードルフィン(ハシナガイルカ)の群れ。
少なく見積もって50~70頭、多分100頭くらいいたかも。
大袈裟にいうわけではなく、こんなに大量のイルカをみたのは生まれて初めてだった。

「イルカの防波堤だー!」

距離は遠かったが、イルカの向こうにはクジラのブローが見えていて、「クジラと合体しちゃうかも!」なんて、初日の頭から大興奮のゲストたち。
「イルカが邪魔でクジラのブローが見えない!」とか言い出す始末(笑)
スピナードルフィンへのエントリーは難しかったし、初日はまずクジラを見せたかったのでイルカたちにさよならを告げ、クジラへと急いだ。

スピナードルフィンの群れ。防波堤のように一列にジャンプする

スピナードルフィンの群れ。防波堤のように一列にジャンプする

最初に出逢ったのは親子とエスコート1頭。
南に位置しているFANGASITO島の南経由で西まで一緒に泳いだ。
西側にある浅瀬は水深10m~15mくらいで、水底にはサンゴがびっしり。
ババウで一番いい写真ポイントとかも思えるくらい綺麗だった。

トンガ・ホエールスイム

親子とエスコートは、ゆっくり移動しては止まってを繰り返した。
エスコートはとても母親に受け入れられていて、母親も子供が勝手に遊んでいても気にしない。
出産経験の多いお母さんなのだろうか。

初トンガのゲストは大喜びの浅瀬での遭遇

初トンガのゲストは大喜びの浅瀬での遭遇

しかし、入水後、最初に母親と目が合った時、すごくびっくりした表情になり、目がガッと開かれて、目のまわりから耳(?)のあたりまでの筋肉がぴくぴくってなり若干目が飛び出した。
それでも慌てて逃げることはなく、スーッと子供を連れて去って行った。

トンガ・ホエールスイム

何度か同じ親子とエスコートと一緒に泳いでいると、別のオスがついてきた。
もともと受け入れられていたエスコートが、新しいオスを追い払い親子のところに戻る姿が何度かみられた。

「追い払ってきたよ~」という感じで2頭のオスで深海へ消えていったあとに、スーと親子のもとへ戻るエスコートが可愛らしかった。

オス2頭

オス2頭

追い払われても諦めずについてくる2頭目のオス。
なんどもオス同士の争いが起こっていたが、その間も母親はまったく気にしないといった感じで子供と優雅に泳いでいた。
子供が人間に近づいても気にするそぶりはなかった。

しかし次に会った母親は違った。
海底に白砂が広がる、またこちらも透明度の良いエリアで、上記とは別の親子とエスコートと泳いだ。
初め、母親は子供が浮上する度に移動していた。
今回は子供と人が触れ合うのを少し気にするタイプの母親のようだ。

2回目に入水した時は、母親は水底の砂地に止まっていて、子供が浮上しても構わないといった感じに見受けられたが、やはり子供が浮上し人間に近づいている姿を見ると移動してしまった。

浅い砂地で休む親子

浅い砂地で休む親子

クジラに恵まれた幸先の良い初日で、もう朝の不安はなかった。

初めて遭遇した感動的なこと

Week4、3日目。
この日の朝は風がなく、湿気が多かった。
朝の早い時間、入り江と外洋の間のエリアで、クジラのブローを探すためエンジンをロー回転にしてゆったりとしていたところだった。

風もなく、ベタベタの海。
しかも、海に音がなかった。

トンガ

しーんと静まり返る凪の海を、ちょっといい雰囲気に酔いしれながらバウ(船首)に座ってひとり海を眺めていると、かすかにクジラの鳴き声が水面から聞こえてきた。

勘違いかもしれないので、スキッパーのコナにいってエンジンを止めてもらい再確認すると、やはり鳴いていた。
ゲストにも声をかけみんなでクジラの声を聞いた。

波の音すら聞こえない静かな海から聞こえてくるクジラの鳴き声はとても神秘的だった。

最終日は、母親のほうから浮上時に人間に寄ってくるくらいフレンドリーな親子と泳いだ。
親子は外洋でも岸に近いところで海底に静かに止まって休んでいて、浮上するときにはこっちを見ながらゆっくり、少し私たちと遊ぶかのようなパフォーマンスも残して泳いでいった。

とても優しい目をしたお母さんクジラだった。

トンガ・ホエールスイム

Week4ラストは、夕日が傾く水面でテールを上げてさよならを言ってくれているようなクジラに遭遇し、みんなでさよならを告げた。

初日からたくさんのクジラに遭遇できた2016年トンガホエールスイムの幕開けでした。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

初日を支えてくれた楽しい4名のゲストの皆さん

初日を支えてくれた楽しい4名のゲストの皆さん

2017年トンガホエールスイムツアーの日程

2017年8月6日(日)出発〜8月13日(日)帰国
2017年8月13日(日)出発〜8月20日(日)帰国
2017年8月20日(日)出発〜8月27日(日)帰国
2017年8月27日(日)出発〜9月3日(日)帰国
2017年9月3日(日)出発〜9月10日(日)帰国
2017年9月10日(日)出発〜9月17日(日)帰国
2017年9月17日(日)出発〜9月24日(日)帰国
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PROFILE
成蹊大学文学部国際文化学科卒業。
ナレーター、司会、ダイビング・モデルとして、TV、雑誌、モーターショー、トークショーなどで活躍。宝くじのキャンペーンガール「幸運の女神」では、46都道府県を旅する。

2013年からは、大物運・海況運をつかさどる「海の女神」へと転身し、舞台を海に変えてオーシャナの突撃体験レポートを担当。
潜水士資格も取得し、2014年は伊豆大島復興観光大使「ミス椿の女王」として、伊豆大島をはじめとした被災地復興支援活動にも尽力する。

「ダイビングがきっかけで、物の見方も感じ方も生き方も180度変わり、自分の周りまでもキラキラ輝き出したことを実感。 
いろんなことを体験しながら、たくさんの“きっかけ”を届けていきたいです」

【経歴】
・第25期 日本テレビイベントコンパニオン
・第11~12期 スバルスターズ
・第33期 宝くじ「幸運の女神」
・第23代 ミス椿の女王(2014.2~)
・第29代「ミス熱海・桜娘」(2016.1~)
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