圧倒的なクジラの存在感!トンガ ホエールスイムツアー 2016(第4回)

水深12mの浅瀬にとどまる母娘クジラ トンガ・ホエールスイムweek3

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「トンガ・ホエールスイム week3」 1日目

week3は、火曜日から土曜日の5日間海にでた。

初日、越智がガイド、シースケープで海に出る。
天気派1、2週目に続いて相変わらず曇天。
南にあるファトマンガ島付近で、何頭かの若いクジラの集団に遭遇し、何回かエントリーするが、今日は、この海域でも透明度が悪く、なかなか、綺麗に撮影できる感じではなかった。

無線で確認すると、透明度の悪いエリアで泳げている親子が2組。
フンガ島の外洋で泳げている大人のクジラ3頭がいて、一頭がボートの下にとどまり、2頭がその周りで、激しく泳ぎ回ってるとの情報。外洋で透明度が良いとのことなので、そちらに向かうことにする。

到着したこころには、数隻のボートが泳いでいたが、もう止まっているという感じではなく、移動をしていた。
前に落としてもらってエントリーを繰り返す。
1頭のメスを巡って、2頭のオスが争っていたて、メスは、その争いを優雅に見守ってる感じ。

トンガ ホエールスイム クジラ

争う2頭のオス

争う2頭の側で、優雅に泳ぐメス

争う2頭の側で、優雅に泳ぐメス

最終的に、優先権のあるオスとメスがペアになって落ち着いて、海中、水深のかなり深い場所で動か無くなり、ゆっくり浮上してくる感じになった。
パフォーマンスはしなくなったけど、海面にとどまっていて、浮上してくるペアを見れるようになった。

トンガ ホエールスイム クジラ

「トンガ・ホエールスイム week3」 2日目

2日目は、岡田君がガイドで海へ。
船はストライカ。
この日から、天候が良くなり、青空が広がった。
しかし、なかなか泳げるクジラには遭遇できず、「今日は泳げずに終わるかな」と半ば諦めていたが、ランチ後、ノースベイの沖の方で3頭のヒートランに何度かエントリーし、最後にはその中の一頭が糞をして泳ぎ去った。

トンガ ホエールスイム クジラ
液体状の糞を出しながら泳ぐクジラ

液体状の糞を出しながら泳ぐクジラ

ザトウクジラはこの時期、餌をまったく食べないから、この海域では糞をすることは無いと言われているが、過去に、3回ほど液体状の糞をしたのを見たことがある。
今回の糞も液体状の黄色っぽい下痢状の糞だったようだ。
もしかして、お腹でも壊しているのかな?

液体状の糞を出しながら泳ぐクジラ

「トンガ・ホエールスイム week3」 3日目

3日目、越智がガイド。
船はシースケープ。
この週は、まだ親子を見ていないので、多少透明度が悪いエリアでも、親子が多い南のリーフエリアを捜索することにした。
最初に親子とエスコートに遭遇。
しかし、止まってくれず、追跡も難しそうだったので、他のボートに譲り、別のクジラを探す。
その後、他の親子2組に遭遇したが、やはり、なかなか泳がせてもらえない。
それに、海も荒れている場所だったので、無線で泳げてるクジラがいると連絡があった方に向かう。

その途中で、また親子を発見。
今年は、泳げる、泳げないは別にして、クジラは例年に比べて本当に多い気がする。

連絡があったエリアに向かう途中でも、また別の親子に遭遇。
止まっているので、エントリーすると、母親はテールを真上にして休んでいた。
かなり浅い水深にいたが、接近したら移動を始めてしまった。
しかし、時間をかければ慣れそうではあったので、何度かトライしようと思ったが、「すぐ近くで泳げる親子がいて、譲ってくれるけど、どうする?」とスキッパーに聞かれて、それがすぐ目の前だったので、そちらに移動。

トンガ ホエールスイム クジラ

子クジラは、身体の色が暗め。
あまり近くには寄って来ないが、母クジラはあまり気にしない感じ。
浮上のときも避けずにこちらに向かって浮上してきてくれた。
移動しても、すぐに潜行して海中にとどまるのだけど、透明度が悪く見つけるのが困難だったので、自分はずっとクジラについて泳ぎ、止まった場所でサインを出して皆を誘導した。

トンガ ホエールスイム クジラ

この日は、泳げている親子がこれしかいなかったらしく、自分たちのボートの他に、あと4隻が順番待ちしてるということだったので、1時間ちょっと泳いだ後、次の船に譲った。

「トンガ・ホエールスイム week3」 4日目

4日目は、2隻の船を出し、岡田君がWWVのボートに、自分がこの日到着のゲストと一緒に、少し遅れて、シースケープに乗って、海へ。
もう、雨のことを心配するような天気では無くなってきた。

世界で一番行きたいビーチリゾートに選ばれたこともある、モウヌ島。2年前のテレビロケでも滞在した

世界で一番行きたいビーチリゾートに選ばれたこともある、モウヌ島。2年前のテレビロケでも滞在した

滞在先のパラダイスホテルからの眺め

滞在先のパラダイスホテルからの眺め

岡田君の方は、午後遅くになって親子とエスコートを譲ってもらいエントリー。
最初は移動していたのを前に落としてもらっていたが、途中で2〜3回ほど止まってくれて、子クジラがかなり近くまで寄ってくれるほど、好奇心旺盛だったようだ。
その後また移動を始めたが、子クジラがボートの近くまで寄ってきて、様々なパフォーマンスをしてくれた。

親子(奥)とエスコート

親子(奥)とエスコート

親子(上)とエスコート(下)

親子(上)とエスコート(下)

かなり接近してきた子クジラ

かなり接近してきた子クジラ

こちらの方は、最初は3頭の大人のクジラのヒートランにトライする。
透明度の高い外洋なので、入れば見えるのだけど、あまり接近できなかったが、最後のワントライでかなり海中でのパフォーマスを見ることができた。

トンガ ホエールスイム

その後、誰もいないノースベイで捜索。ブローは幾つか上がってるのだけど、シングルでトライしても逃げてしまう。
もう一隻来て、ペアを見つけて、泳げるということで、そちらにエントリー。
どうやら、1頭は妊娠しているようなお腹をしていた。
誰かに、妊娠してるメスには、オスではなくて、メスが寄り添っていると聞いた記憶がある。
もしかしたら、このペアはそんなメス2頭だったのかもしれないが、お腹が確認できなかったので、実際はどうなのかわからない。
浅い海底で止まっていて、呼吸も短い。
あと数日したら子供が生まれている可能性もあるのかもしれない。

トンガ ホエールスイム トンガ ホエールスイム

この日は、岡田君の誕生日を、バウンティバーでシャンパンで乾杯して、踊ってお祝いした。

「トンガ・ホエールスイム week3」 5日目

5日目、越智がガイドでシースケープで海へ。自分がババウに来て、今年1番の快晴。

トンガ ホエールスイム

しかし風は相変わらず強い。
ノースベイのペアが気になったが、南に行こうという話になり、荒れている南に向かう。
ブローはいくつか発見したが、海が荒れていて、なかなかアプローチし辛い。
ペアを追っている間に、ノースベイに向かった同じ会社の船から、昨日のペアも泳げる親子もいると連絡が入ったので、そちらに向かうことにした。

しかし、親子は穏やかな海域からすでに荒れている海域へと移動していて、しかも止まらなくなっていた。
他の船がアプローチしようとしていたが、なかなか止まらず、最初は移動している親子の前に落としてもらう感じになった。

が、自分たちがエントリーしてすぐに止まったので、自分がチェックして一人で入って近づくと、最初は母クジラがまた移動しそうな動きをしたが、こちらがまったく動かずに浮いて、少し離れて待っていたら、動くのをやめて、その場に止まった。
どうやらお母さんは、真正面に回り込まれるのが嫌みたいだ。
つねに、自分が、テール、あるいは横にいる位置をキープしようとゆっくり身体を動かしていた。

トンガ ホエールスイム

全員が海に入ってきたが、最初はあまり接近しないようにしてもらい様子を見ていた。
子クジラの2回目の呼吸で毎回母クジラは浮上して移動したが、こちらがあまり追いかけずにいると、少し離れたところで止まる感じになった。

これで慣らしていけば大丈夫と思ったところで、他の船が来てシェアすることになってしまった。
しかし、シェアした途端にまた親子が移動し始めた。
見ていた感じでは、ゲストが子クジラに近寄り過ぎたみたいで、急に泳ぎ始めた感じだった。

慣らしている段階でのシェアは、こういうことがあるから、できれば、落ち着くまではシェアはしない方が良いといつも思う。

結局、またしばらく移動していた親子は、時に、止まったり、移動したりを繰り返した。
スキッパーが、「ノースベイに、泳げる親子がもう一組いるみたいだ。でもすでに4隻のボートが順番待ちしてるけど、どうする?」と訪ねてきた。
「向こうでランチ食べながら順番待ちする?」というのだけど、もう一回、この子たちにトライさせて、と頼む。

さらに追跡すると、ノースベイのさらに2つほど北の小さな湾の水深12mくらいの浅瀬で動きを止めた。
浅いエリアで止まっている母子は見たことは何度もあるけど、ここまで浅い場所でとどまる親子は自分も12年間で初めて見たかもしれない。

水深12mの浅瀬にとどまる母娘クジラ

水深12mの浅瀬にとどまる母娘クジラ

水深12mの浅瀬にとどまる母娘クジラ

しかも、今回はかなり接近しても、母クジラは気にしてる様子もなかった。
しばらくは、クジラの母娘(ここで子クジラがメスと判明)と穏やかな浅瀬でゆったりと過ごしことができた。

トンガ ホエールスイム クジラ

母娘が移動したタイミングでランチを食べる。
湾の外側で母クジラが4回ほどブリーチングを繰り返したのを、僕らは船上でランチを食べながら見守った。
その後、また母娘が浅瀬に戻ってきたので、エントリーしてみたが、移動して、次の湾に続く岩礁を超えて行ったので、それ以上追跡せずに引き上げた。

トンガ ホエールスイム

week3に参加してくださった皆様、お疲れ様でした。

トンガホエールスイム

2017年も同じく、お盆の週からシルバーウィークまでの7週間での開催を予定しています。

2016年トンガホエールスイムツアーの日程

1週目 8月6日(土)出発〜8月14日(日)帰国 ※満席
2週目 8月14日(日)出発〜8月21日(日)帰国 ※満席
3週目 8月21日(日)出発〜8月28日(日)帰国 ※満席
4週目 8月28日(日)出発〜9月4日(日)帰国 ※満席
5週目 9月4日(日)出発〜9月11日(日)帰国 ※満席
6週目 9月11日(日)出発〜9月18日(日)帰国
※新たにボートチャーターしたことにより残席若干名あり
7週目 9月18日(日)出発〜9月25日(日)帰国 ※満席

2017年トンガホエールスイムツアーの日程

2017年8月6日(日)出発〜8月13日(日)帰国
2017年8月13日(日)出発〜8月20日(日)帰国
2017年8月20日(日)出発〜8月27日(日)帰国
2017年8月27日(日)出発〜9月3日(日)帰国
2017年9月3日(日)出発〜9月10日(日)帰国
2017年9月10日(日)出発〜9月17日(日)帰国
2017年9月17日(日)出発〜9月24日(日)帰国
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writer
PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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